3 サプライズ
魔「ただいま〜」
『あ、おかえり』
魔「連れて来たぜ」
霊「だれを?」
魔「誰だと思う?」
パ「メルラン・プリズムリバー」
魔「…違うぜ」
パ「秋静葉」
魔「…違うぜ」
に「…もう入っていい?」
霊「あら、にとりじゃないの」
に「お邪魔します」
『あ、どうぞどうぞ』
に「やあ、はじめまして」
『あ、はじめまして』
に「にとりだよ。よろしく」
『うん、よろしく』
パ「また変なのを連れてきたわね」
魔「そうか?」
に「うわ…すごい…本当に機械屋敷だ」
魔「…やっぱり変わってるかもしれない」
に「面白機械がいっぱい…」
霊「にとり以外にもまだ来るの?」
魔「ああ。その予定だ」
パ「うるさいのだったら帰ってもらうけど」
『…結構ワガママですね』
魔「とりあえず、揃うまで暇をつぶそう」
霊「何するの?」
魔「ギャルゲ鑑賞」
『………』
魔「さあ、遠慮なく美少女を堪能してくれ」
『………』
魔「私たちは見学してるから」
『………』
パ「これが噂に聞く恋愛ゲームね」
に「おっ、何なに?」
霊「これなんかいいんじゃない?」
魔「いや、こっちだろ。ミミだぜ、ミミ」
パ「これをやれば恋愛した錯覚に陥るのね」
に「へぇ、この円盤で恋愛ができるんだ」
霊「巫女モノは?」
魔「無いな。メイドはあるが」
パ「現実では絶対に無理だから虚構で恋愛ね…ふっ」
に「お、説明書が付いてる」
霊「この子、私に似てない? ほら」
魔「ぷははは、同じポーズとるなよ」
パ「ふふふ…憐れな人間。かわいそう」
に「ふむふむ。これはディスクと言うのか」
霊「この子かわいくない?」
魔「まあまあだな」
パ「虚構の女の子ならオトせるのにね」
に「ふーん。この機械に入れて使うんだ」
霊「あ、この子好きそう」
魔「いやいや、こっちだろ」
パ「現実でも実践してみたら? 捕まるでしょうけど(笑)」
に「すごいなあ。どうなってるんだろ」
霊「これにしない?」
魔「そうだな。じゃあ、これをプレイしてくれ」
『…お前ら帰れよ』
………
魔「今日の夕飯はどうするんだ?」
『今日も作るよ』
パ「…誰が?」
『俺が』
パ「冗談は顔と性格と身長と学力と性癖と要領の悪さだけにしなさい」
『…多い』
パ「で、本当はどうするの?」
『本当に作りますよ』
パ「誰が?」
『俺が』
パ「冗談は顔と…」
『2回も言わないでください』
パ「ねえ、魔理沙」
魔「なんだ?」
パ「この人間、料理なんかできるの?」
魔「できるぜ」
パ「…意外」
『…そんなに何もできなさそうですか?』
パ「ええ」
『………』
霊「ドンマイ」
『…ありがとう』
魔「パチュリーも食べるのか?」
パ「私だけ食べないのも寂しいでしょ」
魔「まあ、そうだな」
ピーンポーン
魔「お、誰か来たぜ」
『はーい』
ガチャ
『…あれ?』
霊「どうしたのよ?」
『…誰もいない…』
霊「…は?」
『…おかしいな…』
バタン
魔「誰だった?」
『…わからない』
魔「何だそれ?」
『…だって…』
ピーンポーン
『………』
霊「………」
魔「………」
『…だ…誰ですか…』
ガチャ
『…いない…』
魔「…本当か?」
『…誰もいな』
「うらめしや〜!!」
『!!!』
「うらめしやー!」
『っ!』
ダッ
「あ、逃げた」
『まりさ!』
魔「ん?」
『すごい!』
魔「何が?」
『きたよ! どうしよう!』
魔「…?」
『しかも勘違いして、パジャマで来たよ!』
魔「誰がだよ?」
傘「うらめしや?」
魔「………」
霊「ちょっと、室内で傘差さないでよ」
傘「無理無理。からかさお化けなんだから」
『…小傘だ…』
魔「トリップすんな」
傘「いやぁ、あんなに驚くなんてね」
『うんうん、ホント驚いたよ』
魔「それ、驚喜だろ」
霊「でも、何でパジャマで来たのよ?」
傘「だってパジャマパーティーでしょ?」
霊「………」
『こういうところが、またかわい…』
魔「お前ホントいい加減にしないとぶっ飛ばすぞ」
『…ごめんなさい…』




