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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第6回
165/173

たこパ

咲「で、何するのよ?」


『まあまあ、咲夜さんあせらないで』


咲「あせってないけど」


『まずはみなさん、お集まりいただきありがとうございます』


布「よいよい」


『布都ちゃんも元気そうで』


布「うむ。元気であるな」


天「そういうあんたはどうなのよ。ずいぶんあれだったけど」


『まあ。てんこちゃんは元気だった?』


天「天子ぃー」


咲「で、何するのよ」


『うん、いろいろ考えたんですけど』


咲「考えたんですけど?」


『何もしないことにしました』


咲「はい?」


布「鍋ではないのか?」


『あ、なべはする。レクリエーションとかはしないってことで』


天「ふーん。地味ー」


『やりたいこと思いつかなかったし』


布「何もしないのもまたよかろう」


咲「鍋、前もしなかった?」


『しました。手軽なのでまた』


咲「ふーん」


『あとひさびさだし、のんびりしゃべりたいなという』


咲「さみしいってこと?」


『まあ』


咲「何で私が」


天「じゃあ言えばいいのに」


咲「何を?」


天「いや、貴方に言ったんじゃなくて」


『あ、俺?』


天「はぁ? なんであんたが出てくるわけ?」


『じゃあだれに言ったんすかねぇ』


布「我か。すまん、聞いてなかった」


天「貴方でもない」


『じゃ、なべはじめよっか』


天「んー…」


咲「はじめよっかって、料理はどうする気?」


『俺がやります。と言っても具材切って入れるくらいですけど』


咲「大丈夫なの?」


『大丈夫ですってなべぐらい』


咲「うーん」


布「おぬし料理上手と聞いたぞ。食べてみたいのう」


天「いいね。私もメイドの料理食べてみたい」


咲「料理って、切って入れるだけじゃない」


『そーですね』


咲「何怒ってんのよ」


『怒ってはないですけど』


咲「まあ、いいですわ。切るだけだし。いいの?」


『はい、全然。お願いします』


天「イェー」


布「楽しみだの」


咲「包丁は?」


『あ、こっちに』


咲「出しておきなさいよ」


『てんこちゃんと布都ちゃんが遊ぶかもしれないんで』


天「遊ばないわよ!」


布「はは、我はなんとも言えぬ」


『ですよねー』


咲「切れる、ちゃんと?」


『うぅんはい』


咲「切れな。ちゃんと研ぎなさいよ」


『切れなくはないですよ。かぼちゃとか切らなければ』


咲「信じられない。大事は…道具は大事にしなさい」


『いや道具は、大事に…します、はい』


天「大事は?」


咲「…間違えたのよ」


布「ときに、どんな鍋を作るか決めておるのか」


咲「何鍋?」


『しょうゆ系のなべ』


咲「しょうゆ系だって」


布「楽しみだの」


咲「楽しみだって」


『聞こえてますよ!』


天「桃入れる?」


『入れません』


布「春菊は?」


『あー、買って来なかった。春菊もよかったね』


布「そうかー。しかたあるまい」


『あと今日布都ちゃんツッコミやってもらえる?』


布「わかった」


天「メイド手際いいわねー」


咲「あまり見られるとやりにくいですわ」


『すぐ準備できそうですね。もうなべの素入れちゃいますね』


布「今日はしょうゆ系らしいぞ」


『俺が言ったんだよ!』


天「あれやってよ。エッチコンロ点火ってやつ」


『やりません』


天「ちぇー」


『じゃ、火つけまーす。燃えよ命蓮寺』


布「それ我!」


『桜井寺炎上』


布「それも我!」


『気炎万丈の剣』


天「それ私!」


『エターナルミーク』


咲「火は?」


『咲夜さんのスペカに火っぽいのなかった』


咲「いや、火はついたか聞いてるんですけど」


『ついてますよー』


咲「もっと早くつけた方がよかったわね。切り終わっちゃった」


『ですよね。すみません。まあ、のんびりやりましょう』


天「ねえ、それよりさ、なんかしないの?」


『なんか、というと?』


天「なんかは、なんかでしょ。遊びとか」


布「カタンでもするか」


天「ルールわかんないわね」


咲「前はビンゴをしたわね、そういえば」


『なつかし』


天「私のとき何だっけ?」


『えー、すごろくかな』


天「あー、自分たちで作ったんだっけ」


布「我のときは何だったかの」


『我のとき? うーん、なん、マジでなんだっけ?』


布「あ、布都ちゃん体操か」


『それ布都ちゃんしかやってないわ』


布「本当は初恋の話と、参加者と初めて出会ったときの話だったな」


『おぼえてたんかい! ってよくおぼえてたね』


布「はは、我は忘れぬぞ。我がツッコミをすると言ったとき、おぬしが『絶対無理だよ! 布都ちゃん天然じゃん!』と言ったことも、な」


『ごめんなさい。俺の決めつけでした』


天「は待って初恋の話私聞いてない! フラレたってこと?」


『いやいやいや。というか、初恋の話と言いつつ怪談をするってボケだったから』


布「猥談と怪談を掛けておったんかい!」


『そうそ…いや初恋は猥談ではないよ!』


天「じゃあ初恋の話って?」


『じゃあ、って言われても』


咲「ワインある?」


『え、ワイン入れるんですか?』


咲「ええ」


『わ、わかりました』


天「初恋はー?」


『待って。えー、幼稚園のときかな』


天「はん。で、今の好きな人は?」


『はい、ワインです』


咲「ん、ありがとう」


布「深みが出そうじゃ」


天「好きなひとー」


『いや教えないよ。てんこちゃんはどうなのさじゃあ』


天「はあ? 何いきなり聞いてきてるわけぇ?」


『布都ちゃん好きな人は?』


布「太子様」


『咲夜さん好きな人は?』


咲「お嬢様」


『はい、てんこちゃん好きな人は?』


天「な、何手際よく追い込んでんのよ。いないから別に」


『本当にぃ? まあ、そういうことにしてあげてもいいけど』


天「こんなことで嘘つかないし」


咲「これでいいかしらね」


布「お、できたか」


咲「まだだけど、具材は入れたわよ」


『あざまーす』


天「というか、あんたが作っておけばよかったじゃない」


『みんなでとやかく言いながら作ることに意味があるの』


天「ふーん。そういうものかねぇ」


『さて、話すこともなくなってまいりました』


布「話すこともなくなってきたの」


『それ今俺が言ったよ!』


天「やっぱ何かしたほうがよかったんじゃない?」


咲「なんか、というと?」


天「なんかは、なんかでしょ。遊びとか」


布「カタンでもするか」


天「ルールわかんないわね」


布「一回あったな、この会話」


『あ、じゃあ、もし何でもできるとしたら何したい?』


天「何でもいいの?」


『うん、せっかくだし夢の中ぐらい何でもありだったらにしよっか』


布「ほう、夢か」


天「うーん」


咲「そうねぇ」


『咲夜さん、何かあります?』


咲「夢だったら屋敷中の物を片っ端から壊してみたいわね」


『咲夜さん疲れてます?』


天「不満あるんじゃないの」


咲「いや、なんとなくあるでしょ、破壊衝動というか」


布「ならば皿でも割るか?」


咲「あら、いいわね」


『いいのかな』


布「我は構わぬぞ。ほれ」


天「って、いいの、ここで割るの?」


『ぐぬぬ、よくないけど、咲夜さんがスッキリするなら目をつむろう』


布「さ、投げるがよい」


咲「………」


布「投げぬのか」


咲「…やっぱり罪悪感あるわね」


布「投げないんかーい!」


『うん、咲夜さんはそれでいいんです』


天「じゃ私が投げよ。えい」


布「おぬしが投げるんかーい!」


『うん、てんこちゃんはそうだろうね』


布「おぬしは投げぬのか」


『たぶんここで投げるのてんこちゃんと早苗さんとフランドール・スカーレットくらいだよ』


天「うーん、私は何がしたいかしらね」


『まず片付けね』


天「あとでやるわよ(あんたが)」


『(#^ω^)』


布「我はやりたいこと決まっておるぞ」


『おお、何?』


布「我は季節を愛でたいな。今などは寒い外から帰って火鉢に当たりたい。熱い食べ物や飲み物も体に染みるな」


『ほっとするよね』


天「え、普通すぎない?」


咲「風流ですわー」


『じゃあ、最後てんこちゃんがオチね』


天「無茶振りすぎるでしょ!」


『まあ、落としきれなかったら俺がなんとかするよ』


天「は? そういうの…いいし」


『てんこちゃんは、なにかしたいことある?』


天「んー、なんだろ、えー、ええーっ、うーん、そう言われるとー」


『うん』


天「うーん、割とー、ええっ、いやー」


『うん』


天「あー、あーっ、んー」


『なになに』


天「あんまないかも」


『ないんかい』


天「まあ、割とやりたいことやってる。かも」


『まあ、だろうね』


天「ふふっ…とか言いながら、あんた」


『言いながら、何さ』


天「べっつにー」


『まあ、てんこちゃんが満足ならいいんじゃない』


天「ほら。ほらほらほら!」


布「なんじゃ、突然。不気味だのう」


咲「…はい、落としきれなかったから貴方がオチね」


『はいはい。そうだなー。俺も何でもありならやりたいこと一個あってー』


布「ほう」


咲「下ネタ厳禁ね」


天「下ネタでもいいわよ」


咲「ダメ」


『下ネタじゃないよ!』


布「どちらでも構わぬ!」


『まあ、一人だとできないしなかなか難しいんだけどさ』


天「あー、下ネタじゃん」


『下ネタじゃないよ!』


布「どちらでも構わぬ!」


『最近寒くなってきたってこともあるし』


咲「ええ」


『一人でさみしいってこともあるし』


天「うん」


『食べたいってのもあるし』


布「うむ」


『たこ焼きパーティーがしたい!!!』


布「今日できたな、それは」

スナック感覚でお気軽にご感想いただけますと幸いです。

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