それで結局万歩計の話はどこへ行ったんだろう
更新できていないのに感想を頂いてしまったので久々に。
魔「ドラフトするか」
『はい?』
魔「ドラフト」
『魔理沙野球するの?』
魔「するわけない」
『んー?』
魔「指名したメンバーで何かやって面白かった方が勝ち」
『何かとは?』
魔「何かは何かだろ。一話やるんだよ」
『一話って、テレビか何かなの?』
魔「テレビなわけなくて草」
『や、草じゃなくてさ…』
魔「レミリア」
『早いって! 説明終わり?』
魔「パスか?」
『咲夜さん』
魔「お、めずらしいな」
『パスか?』
魔「おまえのくせに生意気だな」
『布都ちゃん』
魔「飛ばすなよ。私は霊夢だ」
『もういねー』
魔「天子とかいるだろ」
『賑やかし枠で布都ちゃん取っちゃったからなぁ』
魔「じゃ、こっちは早苗で」
『んー、じゃあてんこちゃんにして俺がボケるかぁ』
魔「なんでパターン変えるんだよ」
『布都ちゃんをツッコミで起用してみたい』
魔「監督かよ」
『ドラフトでしょ?』
魔「まあ、そうだが」
『じゃ、魔理沙先攻ね』
魔「なんでだよ」
『レミリア取ったら先攻でしょうよ!』
魔「なんだよ、圧倒的有利みたいに」
『圧倒的有利だよ! スベり知らずのヴァンパイアガールだよ!』
魔「おまえの個人的な笑いの嗜好だろ?」
『レミィいてつまんなかったら、魔理沙、芸人やめな』
魔「芸人だった瞬間がないが」
『どこで何やるの?』
魔「集めてから考える」
『考えてから集めなよ!』
魔「無茶言うな。その日の体調、天気、気温、コンディション、ノリ、温度、気温、風水、色々あるだろ」
『とは言え、都合ってもんがさ』
魔「じゃあゆずる」
『なにを?』
魔「先攻」
『ダメ』
魔「ちぇっ」
『俺も何するか考えとかないとな』
魔「なんかめんどくさくなってきたな」
『魔理沙が言い出したんですけど…』
………
レ「しゃあっ」
魔「おまえんちでスノボ大会することにした」
『ダメ』
………
魔「博麗神社でスベらない話大会をすることにした」
霊「いや、許可取ってから呼びなさいよ! 無駄足でしょうが!」
早「滑るスポーツからスベらない話にしたのシャレてますね」
魔「いや、偶然だ」
霊「あやまれっつってんの」
魔「悪い悪い。まさか雪降ってないとは」
霊「そこじゃない。家んなかに降るわけないでしょ」
魔「神社は雨降るだろ」
霊「雨漏りしてんのよそれは」
レ「スカーレッツ・レミリアのォォォォォ! 滑らなァァァァァァい話ィィィ!」
霊「何張り切ってんのよ」
レ「え、神社雨漏りしてんの?」
霊「いやどういう情緒なのあんたは」
早「早苗東風谷のォォォ! スベらない話ィィィ!」
魔「………」
霊「………」
レ「………」
魔「早苗は一スベリと」
早「天丼ネタなのに」
魔「天丼食べたいのか?」
早「同じネタを繰り返すお笑いのテクニックのことです!」
霊「あんたの大声キンキンするわ」
早「ソフトな言い方とかありません?」
霊「あんたの大声キンキンしそうな気がする的な感じ」
魔「ハードな言い方だと?」
レ「貴様の断末魔は重厚な響きをもって冥界にこだまする」
魔「なるほどね」
霊「私のボケにかぶせないでよ。アホンダラ」
魔「だれが百万ドルだよ」
レ「それはミリオンダラー」
早「練り物によく使われる鱈ですか?」
レ「それは鯳」
魔「読めねー」
レ「スケトウダラって言ったでしょ」
魔「いや、早苗のボケるタイミングが読めないって話」
早「ふつうの天丼ですよ」
魔「天丼食べたいのか?」
早「それです!」
魔「えぇ、マジで食べたいの?」
早「それじゃないです!」
魔「えぇ、情緒不安定二人もいるのかよ」
レ「私落ち着き払ってるけど?」
早「私だけですよ」
魔「腹キマってるヤバイやつマジでヤバいからヤバいわ」
霊「きょう私いる?」
魔「いや確かにそこにいるけど、なんで自分の存在を不確かなものと認識しはじめた?」
レ「左の文字見て自分のこと霊だと思ったんなら、それ霊夢の頭文字の霊を表してるだけだから大丈夫よ」
霊「はぁ? 意味不明。左に文字なんか見えないし」
早「そういうことだったら」
霊「ってか、いつはじまんのよ早くやって早く帰んなさいよ」
魔「せっかちだなぁ」
レ「誰からやるの?」
魔「霊夢か早苗だな」
霊「じゃあ早苗やんなさい」
早「えぇっ、そんな横暴な」
魔「そんな銃みたいに射出するタイプの弓みたいに言われても」
レ「それはクロスボウ」
霊「だぁっもういいっつーの進まないでしょ」
魔「じゃあはじめるかぁ」
早「大会ってことは優勝を決めるんですかね?」
魔「あー、何も考えてなかった」
霊「いつもほんとガッバガバなのね」
魔「いや香水みたいに言うなよ」
霊「だいぶ遠いわよ」
レ「ま、とにかく始めましょう。退屈してきたわ」
早「と言っても急には思いつきませんねー。お笑い芸人でもないし」
魔「それ言ったらレミリア以外何も話せないぜ」
レ「いや私芸人じゃないし」
魔「ドラフトで争奪戦になってあいつと三日三晩ケンカしたんだが」
霊「何ナチュラルに二泊してんのよ」
魔「いや、もののたとえだろ」
レ「どっちでもいいけど私芸人じゃないからね」
霊「どっちでもはよくないでしょ。二泊って一泊して何かしらあって昼夜逆転して夜になったから二泊目に入った可能性が高いって一部報道で言ってたし」
魔「何の?」
霊「テレビ」
魔「ないだろ」
霊「ない」
魔「そもそも昼に外出たら灰になるだろ」
レ「ヴァンパイアか」
魔「じゃあ夜外に出たらどうなる? テンションが上ってー、どうなる?」
霊「ねぇ、早苗まだ?」
早「えー、何も思いつきません」
魔「じゃあもういいや。レミリアだけで」
レ「わかった」
………
先週か先々週だったと思うんだけど、私が万歩計のケタの最大までいったらその次どうなるか気になって屋敷のなか歩いてたときなんだけど。
咲夜がなんかおっきいはしごみたいな、なんかこう脇に抱えて歩いてきたのね。
廊下の向こうから。
そしたら私、屋根にでも上るのかと思ったからさ、「あら、どこに上る気?」って聞いてみたのよ。
それで、「上にある窓を拭こうかと思いまして」って。
近くで見たらはしごじゃなくて脚立で、ああそういうことねって納得したんだけどさ。
そのとき、そういえば咲夜が掃除してるところちゃんと見たことないなあって思ったのね。
もちろん、掃除してるのを見かけたことはあるけど、べつにまじまじと見ることってないじゃない。
見世物でもないし。あんま見てんのも気まずいかなっていうのもあるし。
だからどんな感じで掃除してるのかなってのがちょっと気になって、咲夜についていくことにしたの。歩数も稼げるし。
ああ、一応見学していいか確認したわよ。
「構いませんが、退屈だと思いますよ」みたいに言ってたっけ。
んで、廊下歩いてるあいだ、いつも脚立使って高いところの窓拭いてるのか訊いたのよ。
そしたら、たまにだって。
まあ、そうよね。
だって私、紅魔館に脚立あることすら知らなかったし。
かれこれ、二時間くらいかな?
窓のところまで移動してきたわけだけど。
そこから脚立組み立てて、って言っても、はしごの部分ちょっと開くのと、伸縮するやつだったから伸ばすだけなんだけどね。
でも、あれね。結構良いやつなのかしら。伸ばしたら倍くらいになるのね。二メートルくらい?
あ、高いわねー。って思ったわ。
で、咲夜が脚立に上るんだけど、あの子そう背が高いわけでもないじゃない?
いや、魔理沙よりは高いけどさ。
だから窓まで届かないわけよ。高い窓の下の方にも届くか届かないかくらい。
ね。そしたらあの子どうしたと思う?
びっくりしたわよ、私。
わかる? 霊夢わかる?
あの子、天板に立ったのよ?
ね。
もう慌てて私、やめなさいってちょっと大きい声出ちゃったけど危ないから本当。
あんた転んだらどうするのって言って、ねぇ、本当に。私が見てなかったらと思うと本当。もう真っ青だわ本当に。
それで、脚立の正しい使い方教えて、そのあとで言ったのよ。
貴女が真面目に掃除とか、掃除だけじゃない、お屋敷のことね、一生懸命してくれてるのは分かってるし、嬉しいし、感謝してるわよ本当に。
でもね、そんな危ないことしたら絶対にダメ。
困ったことがあったら必ず私に言って。
咲夜は私の大切な咲夜なんだから。
まあ、咲夜にはお説教して悪かったけど。
こんな天板に乗ったら、バランス崩したり、足滑ったりして危ないでしょう。
っていうのが私の滑らない話、というか滑るのを未然に防いだ話だけど。
どう?
もしかしてこういうのじゃない?
あ、ウケる話をするの?
あー、そういうこと。なんかごめん。
ご安全に系の話じゃないのね。あー。そっか。
え?
結局、窓どうしたのかって?
いや、咲夜が飛んで拭いたけど?




