いわこうゅじんま
ご無沙汰していて申し訳ございませんでした。
魔「で、霊夢が覗いてみると、やっぱり何もなかったわけだ」
『まあ、そりゃ、仕方ないと思うけどさ』
魔「おまえはそう言うけど、実際は…」
パリーン!
『窓がァーっ!』
正「お前が妖怪とつるんで人間社会から爪弾きにされた傾き者か!」
『爪弾きじゃないよ! 純粋なコミュ障だよ!』
正「否定するとはますます怪しい」
『ってか、窓割らないでね。うち紅魔館じゃないから。あとケガしたら困るでしょ?』
正「窓割っていい建物ってあるのか?」
『というか、まず君誰?』
正「お前に名乗る名前なんてない」
『魔理沙』
魔「正邪だか。天邪鬼の」
『天邪鬼ねぇ…』
正「どうだ、信じられないか?」
『って、天邪鬼!?』
正「くくく、いかにも」
/ 『ぬえとカブっとる!』
違
ぇ
よ
!
\
魔「おや、なんだろう?」
『で、天邪鬼さんが何の用?』
正「女に囲まれて調子こいてるからシメに来た」
『女に囲まれて調子こいてるからシメに来た!?』
正「でも、人間のくせに妖怪とつるむ度胸は悪くない」
『人間のくせに妖怪とつるむ度胸は悪くない!?』
正「オウム返しのツッコミをやめろ!」
『マイブーム』
魔「ちなみにツッコミになってないぜ」
『いや、オウム返しによって、発言自体がネタだって認識させる効果があるんだよ』
魔「あ、もしかして、そのキャラが言いそうもないのに言った、ってのを明確にするのか?」
『それもあるね。例えば、俺が「イチゴ食べたい」って言ったときだと』
魔「イチゴ食べたい!?」
『そのツッコミによって、「イチゴ食べたい」っていう発言自体がナンセンスですよって意味になる』
魔「なるほどな。オウム返しね」
正「おい、私を無視して講義すんな!」
魔「いや、ツッコミもできるようにならないと」
正「どうでもいいだろ」
『で、正邪さんは何するの?』
正「シメるって言っただろ」
『具体的には?』
正「まあ、こうだ」
魔「何をする気だ?」
正「とりあえず気をつけの姿勢になれ」
『ちょっと、殴るとかは無しだよ』
正「私がそんなことをするように見えるか?」
『それは見えないけどさ』
魔「いや、見えるだろ、どう見ても」
正「そんじゃ、目を閉じて山を思い浮かべてみ」
『え、あ、うん』
正「思い浮かべたか?」
『うん、思い浮かべ…』
パァン!
『痛い!』
正「ぷっひゃひゃひゃひゃ、引っ掛かってやんの!」
魔「おい、お前…」
『え、え、今の何、何で…』
正「くくっ、その表情…」
『な、何でいきなり…』
正「お前は騙され…」
『…何でいきなりご褒美を…』
正「えっ」
『えっ』
魔「えっ、っておまえ…」
正「聞き間違いか。お前は騙されて私にビンタされたんだよ」
『ひ、ひどい…何てことすんのさ!』
正「はっはっ、軽い冗談だよ」
『なんだ、冗談なら仕方ない』
正「まあ、お詫びと挨拶代わりに、これでも受け取ってくれ」
『ん、何を…』
パァン!
『痛い!』
魔「おい…」
正「ぶっ、二度も騙されるなんて馬鹿な奴」
『まあ、二度くらいは赦そう。俺は寛大だからね』
正「…いまいち面白くない奴だな」
魔「それは間違いない」
正「ま、どんなブサイクかもわかったし、帰るわ」
『あ、うん。また来…』
パァン!
正「あっはははははは! 学習能力ねー!」
『よし…』
正「ん?」
『え?』
正「今よしって言わなかった?」
『よして、って言った』
魔「言ってない」
正「何かちょっと笑ってない?」
『怒ってる』
魔「笑ってる」
正「もしかして喜んでる?」
『憤慨』
魔「してない」
正「………」
『もう騙されないぞ!』
正「………」
『もう絶対騙されない!』
正「…まさか…」
『なに?』
正「叩かれて喜ぶって、まさか…」
『まさか?』
正「お前も天邪鬼か!」
『そうなの?』
魔「まあ、いわゆる天邪鬼ではあるかも」
正「まさか私以外に天邪鬼がいようとは…」
魔「種族は人間だけどな」
『そうなの?』
魔「いや、自分のことだろ…」
正「人間のくせに妖怪を集めてるし、おかしいとは思ったが、まさか…」
『ただのパジャマパーティーだよ』
正「嘘だな。何故ならおまえは天邪鬼だからだ」
『俺の言ってることは本当だし、俺は人間だよ』
正「お前の言ってることは嘘だし、お前は人間じゃない」
『待って。「俺の発言は真、かつ、俺は人間」の否定は「俺の発言は偽、または、俺は人間でない」になるはずだよ』
正「待たない。お前の詭弁には耳を貸さない」
『む』
正「何だ」
『白い空の下で歩く』
正「黒い地面の上で走る」
『なるほど』
魔「くだらな…」
『安くて美味い蕎麦屋』
正「高くて不味いうどん屋」
『待って。「安い、かつ、美味い」の否定は「高い、または、不味い」だよ』
魔「そんなことより蕎麦屋の反対ってうどん屋なのか?」
正「そうだ」
『毛皮屋さんじゃないの?』
魔「毛皮? 何でだ?」
『だってほら、毛皮はファー…ってね!』
魔「それで、お前は何しに来たんだ?」
正「だから、こいつをシメるって言っただろ」
魔「喜ばせただけだろ」
正「そ、それは、こいつが天邪鬼とは想定外で…」
『天邪鬼じゃない』
正「ほらな」
魔「まあ、とにかく失敗だな。もう帰れ」
正「失敗ではない。必ずこいつをぶちギレさせてやる」
魔「難しいと思うぜ」
『うん、ビンタ程度ではちょっと』
正「ぐぬぬ」
『じゃ、俺昼寝するんで』
魔「寝るのかよ」
『おやすみー』
正「隙あり!」
ゲシゲシ
『わー、踏まないでー』
正「やなこった」
『やめてー』
魔「くだらな…帰ろっかな…」
ゲシゲシ
正「降参か?」
『降参なんて絶対にしないよ!』
正「じゃあ、やめてやんない」
『踏まないでよー』
正「そうかそうか。踏まれたいのか。天邪鬼の『踏まないで』は『もっと踏んで』って意味だからなー」
『じゃあ、もっと踏んで』
正「そうか。踏んでほしいなら、踏んでやるよ!」
魔「どっちだよ…」
ゲシゲシ
正「降参か?」
『まだ。もうちょっと』
魔「最低だな…」
正「む、意外と根性あるな」
魔「いや、むしろ回復技だからそれ」
正「踏むのはあまり効いてないみたいだな」
魔「まあ、こいつをキレさせるのは難しかったってことだ」
『いやいや、効いてるよ。効いてる』
正「もう踏むのはやめだ」
『あ、終わり?』
魔「ご満悦そうな顔だな」
『そんなことありませんし』
正「何かこいつに効く悪戯ないのか」
魔「んー、何か嫌なものあるか?」
『そうだなぁ。まあ、強いて言うなら』
正「強いて言うなら?」
『強いて言うなら』
魔「強いて言うなら?」
『ここらで熱いお茶が一杯怖いかな!』
魔「しょうもな…」
正「熱いお茶だな!」
ダッダッダッ…
『えっ』
魔「オチ…」
ダッダッダッ…
正「食らえッ!」
バシャッ!
『あ、あ゛っづ! やめっ…やめろ!!!』
魔「キレた…」
今後も不定期にはなるかと思いますが、更新してまいりたく思っております。
どうぞお付き合いくださいませ。




