おしゃれな帽子の続き
大変遅くなって申し訳ありません。
『ちょっとこれつけてください』
咲「さて、廊下掃除はこのくらいでいいかしらね」
『無視しないで!』
咲「綿ボコリがしゃべった!?」
『人間です』
魔「まあ、こいつが人間かは置いといて」
『人間だって!』
魔「とにかくこれをかぶってくれ」
咲「いやだと言ったら?」
魔「こいつがあらん限りの語彙を用いて咲夜のエプロン姿を褒める」
咲「かぶるわ」
『何でそんなに嫌なんですか。何でそんなに嫌なんですか』
咲「気持ち悪いから」
『気兼ねなく悪口言えるって、逆に俺に心を開いてるってことかな?』
魔「違う」
咲「違う」
『ですよね。もういいわもういいや』
咲「で、これは何?」
魔「言われた単語の好感度が分かる機械」
咲「どういうこと?」
魔「まあ、やってみたほうが早い」
咲「そ。忙しいから早くして」
魔「わかった。じゃ、早速」
咲「かぶったわよ」
『まずは、男』
咲「で、私は何すればいいの?」
魔「今日のおゆはんでも考えていいぜ」
咲「何もしなくていいのね」
『はい、あとは、デート、キス、お金』
咲「………」
『あと、俺!』
魔「おま…」
『はい、以上です』
魔「おま…」
咲「もう行っていい?」
『あ、はい。ありがとうございました』
咲「綿ボコリがしゃべった!?」
『咲夜さん、それ二回目!』
咲「じゃ、失礼します」
魔「おま…」
『魔理沙、それ三回目!』
魔「で、結果は?」
『ええ、結果はですね』
魔「ああ」
『知らんもう帰る!』
魔「何でだよ」
『男0、デート0、キス0、お金3、俺0』
魔「0か…」
『今日ちょっと用事思い出したから今日はちょっと帰るわ』
魔「おまえ、涙目じゃないか?」
『いや、全然だけど、何で?』
魔「いや、なんかあれだな、ちょ、場所変え、場所変えるか」
『ああもう行く感じね。まあね別にもうここに用事無いしね』
魔「ああ。寺、寺行くか。おまえも結構行くし」
『ああいいね。ああ別に俺はどこでも全然、全然いいけどね?』
魔「うん、寺ちょっと行ってみよう。な?」
………………
『でもさ、ラブコメで0っておかしいよね』
魔「わかったから。おまえそれ言うの五回目だから」
村「ラブコメと聞いて」
『あ、船長聞いてよ。あるメイドがラブコメなのに…』
魔「うるさいから。どうでもいいから」
村「え、メイド、ああ、ゲームね」
『そうか。この世界はゲームで、いつもゲームだと思ってた世界が逆に現実か』
魔「いや胡蝶の夢的現実逃避はいいから」
村「で、何その奇抜な帽子。ファッション?」
『そうそう、これがこの冬の流行の最先端でー、ってメカ帽が流行るかーい!』
魔「ちょっとこれ精神傷めてるから気にしなくていいぜ」
『船長ちょっとこれかぶって』
村「これってエッチな本でよくある、洗脳する系のやつ(※1)じゃないの?」
『※1 チキチキ的なやつのこと』
魔「じゃあ、こいつがかぶってるのはおかしいだろ」
村「それならどういうエロ機械なの?」
『船長、欲求不満なの?』
村「ううん、別に」
『ま、とりあえずかぶって。ウソ発見器みたいなもん』
村「ほう。面白そう」
『じゃ、ちょっとだけ』
村「はいよ。エッチなのはダメだぞ?」
『ぐふふ。じゃ、まず、男』
村「え、男が何?」
『デート、キス、お金、俺』
村「男の俺とデートやキスするとお金がもらえるよ、ってこと?」
魔「パパ活」
『え、お金払ったらキスしてくれるの?』
村「え、うーん、あー、でもなんかちょっとあれだなぁ。最近あれ、気温とかすごい低くて、ホント寒いよねぇ」
『ああ、無理なんですね』
魔「当たり前だろ。で、結果結果」
『男1、デート1、キス1、お金3、俺1』
魔「おお、1」
『いやいや、おおじゃねぇよ』
村「これ何の結果?」
魔「男とかデートとかがどれくらい好きか」
村「え、何段階?」
魔「0から3」
村「で、1ね。まあ清楚系だし」
『ぶっちゃけ一番下ネタぶっ放してるのが船長だけど』
魔「しっかしどいつもこいつもダメだな」
『次、響子ちゃんにしよう』
魔「ダメ」
『何で!』
魔「早苗にするか。最後は早苗だ」
『と、響子ちゃん』
魔「ダメ」
『何で!』
魔「最後は早苗だから」
『じゃあその前に響子ちゃん』
魔「ダメ」
『何で!』
魔「次は早苗だから」
『議論が平行線だ!』
村「ちょいちょいちょい」
魔「何だ?」
村「私にもやらせてよ」
魔「今やっただろ」
村「私が言う方で」
魔「仕方ないな。変なこと言うなよ?」
村「うんうん。はい、かぶって」
『あ、俺? はい。エッチなのはダメだぞ?』
村「ハーレム」
『ダメやと言うとろう!』
村「1だった」
魔「1か」
『ハーレムだけが男の楽しみじゃないじゃん?』
村「純愛」
『素敵!』
村「0だった」
魔「ああ、壊れてるんだな」
村「機械が?」
魔「いや、こいつが」
『俺は壊れてないよ!』
村「今度人里でカッコイイ人探しておくわ」
『新主人公探さないで!』
魔「で、気は済んだか?」
村「うん。何か、もういい」
魔「よし、次に行くぜ」
『はい。恋愛も俺の好感度も早苗さんに託しましょう』
………………
『ちょっとこれかぶってください』
早「それってチキチキ的なやつ(※2)ですか?」
『※2 洗脳したりするやつのこと』
魔「違うぜ。まあ、ウソ発見器みたいなもんだ」
早「なるほど。その端末にポリグラフが表示されるんですね」
魔「まあ、そんな感じだ」
早「でもあんまり恥ずかしいのとかはダメですよ?」
魔「大丈夫だ。よし、行けい」
『ぐふふ。じゃ、まず、男』
早「はい、男が何ですか?」
『デート、キス、お金、俺』
早「俺は男とデートやキスしてお金稼いでる、ってことですか?」
魔「本格的♂パパ活」
『最近下ネタが濃すぎて苦情来そう』
早「で、私は何をすれば?」
魔「何も。もう終わったしな」
早「え、ウソ発見器というのがウソってこと?」
『いや、まあ、そうっすね』
早「それでは何の機械ですか?」
魔「こいつの言った単語に対する好感度を測る機械だ」
早「全然ウソ発見器じゃないですね!」
魔「説明が面倒なんだよ」
『実際にやってみたほうが早いんで』
早「もう。勝手にBL好きかどうか調べるなんて」
『いや、ヒトコトも言ってないんですけど』
魔「で、結果結果」
『男0、デート2、キス3、お金3、俺0』
魔「…え?」
早「なんですか?」
魔「いや、男0で、え?」
『それより俺は世界の真理を見つけた気がするんだけど』
早「愛は何よりも尊い、ということですね」
『違います』
魔「じゃあ、何だよ」
『何か全員抜群に高い…いや、いいわ』
早「じゃあ、次は私の番ですね」
『まあ、そう来ると思いましたよ』
早「それでは、はい」
『やっぱり俺がかぶるんですか』
早「まあ、男の人の考えってよくわかりませんし」
『ああ、そうかもしれませんね』
早「いきますよ」
魔「余計なこと言うなよ?」
早「ぐふふ」
魔「おい…」
『はい、準備オッケーです』
早「幼女!」
『早苗さん!』
早「はい!」
『それで3とか出たら困るんでやめてください!』
早「はい!」
魔「3だったのか?」
早「0でした」
魔「まあ、年下と年上と同世代の女には全く興味が無いとは思ってたが」
『あるよ』
早「次、あの喧しい天人!」
魔「おい、人の好感度とか聞くのはモラル的にダメだろ」
早「はい!」
『…返事だけはいいですね』
早「はい!」
魔「結果は言わなくていいから」
早「はい、0でした」
魔「0かよ!」
魔「え、0なのマジで?」
魔「あれ0なの?」
『魔理沙、連続でしゃべらんで!』
早「次、ハーレム」
『男として憧れちゃうなぁ』
魔「いや、さっきも言われただろ」
早「え、何か1って出たんですけど」
魔「いや、こいつハーレムとか別に好きじゃないから」
早「なるほど。純愛派ですね」
魔「いや、それも違う」
早「純愛!」
『素敵!』
早「…0なんですね…」
『仕方ないね』
魔「仕方ないな」
早「次、咲夜さん!」
魔「どうだった?」
早「0でした」
魔「何と言うか、鏡写しだな」
『仕方ないでしょ』
早「巨大ロボ!」
魔「もはや、どうでもいいのまで言ってるだろ」
早「ああ、0ですね」
『早苗さん、もういいですか?』
早「まあ、いいでしょう」
魔「で、賭けは私の勝ちだったな」
『賭けてはいないけどね』
早「何がですか?」
魔「恋愛とか好きなやつはいるか」
早「もちろん、いっぱいいましたよね?」
魔「いや、いなかったが」
早「はは、そんなはずは…」
『まあ、まだみんな子供ってことで』
早「もしかすると、皆さん、恋愛よりも大事なものを探したり、見つけたりしてるのかも」
魔「恋愛より大事なもの?」
早「ええ、だからあまり恋に没頭しないのかも」
『うーん…巫女さんらしい、いい話だ…』
魔「でも大切なものって例えば何だよ?」
早「ふふ。お二人だって、もう気づいてるんじゃないですか?」
『え、何だろう』
魔「さあ、わからんが」
早「そうですか?」
『早苗さんは何だと思うんですか?』
早「私は皆さんを見ていると、こう思うんです」
魔「こう?」
早「恋愛より大事なもの、それは…」
『それは…?』
早「コメディです!」
『帰ろっか』
魔「ああ」
最近、想像力の衰退を感じます。皆さん、ご自分の妄想、イマジネーションを大切にして過ごしてくださいね。
また、自分の文章が下手すぎて参っております。しばらく練習します。
更新頻度の少ない期間がもう少し続くと思いますが、やめるつもりはありませんので、気が向いた時にでもチェックして頂けるとありがたいです。
そして、もし、このお話に限りませんが、誤字脱字や改善すべき点、悪い点があれば、是非ご指摘頂けると幸いです。お手数ですが。




