布都、骨折。
布「うああああああ足の骨折れたああああああああああ」
『折れてないよ、静かにして』
布「ああああああ我の足折れたああああああああああ」
『全然折れてないからね、一ミリも』
布「うああああああこやつが我の足の骨を粉にしたああああああ」
『俺のせいにしないで。やったの自分だからね?』
布「こなああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいい」
『ただただうるさい』
布「さて」
『急に素に戻った』
布「おぬし」
『なんだい?』
布「うるさい」
『何だとおら』
布「ときに、話は戻るが」
『ぶつけた足は大丈夫なんですか?』
布「うむ。よそ見をしながら居間を歩いていたら机にぶつけた足は問題ない」
『問題ないなら騒がないでね』
布「その話はもうよい」
『君はよくても俺はよくない』
布「なっ…こやつ、突然下の句を…ッ!」
『ああスミマセンね七七でツッコんで』
布「うむぅ…『あしのほね』…いや、『あしのたの 刈穂の庵の…』の方が…」
『上の句いらないよ!』
布「あ、足の骨 手折る心の 痛みには、で」
『あ、完成したんですね。骨手折るってどんな怪力だよ』
布「で、今日の用件であるが…」
『何サラッと流して進めてんの?』
布「おぬしを誘拐…ではなく、拉致…ではなく、さらいに来た」
『いや言い直せてないからね何この類語辞典』
布「おぬし、いや、ここでは一旦海老反り少納言と呼ぶが、海老反り少納言は妖怪と親しいと聞く」
『いや、何で海老反り少納言呼ばわりされて、え?』
布「こやつ…すっかり大納言気取りで…」
『位への不満じゃないよ!』
布「まあ、それで蛸足蔵人頭が妖怪と組んで」
『変わってんじゃねーか!』
布「烏賊墨主殿司が妖怪と悪事を」
『統一してくんろ!』
布「海老蛸烏賊が妖怪と犯行に」
『ただの海産物フェアになっとるやんけ!』
布「いかんのか?(烏賊だけに)」
『いかんでしょ(烏賊だけに)』
布「要は妖怪側のおぬしを生かしてはおけぬわけだが(烏賊だけに)」
『そのための誘拐か(烏賊だけに)』
布「フフ…怖いか?(烏賊だけに)」
『あっ、そのセリフはいかん!(烏賊だけに)』
布「さて、では誘拐するぞ。ついて参れ」
『はーい』
布「我の後ろについて来ればよいからな」
『わかった。てくてく』
布「くれぐれもはぐれぬようにな」
『うん。てくてく』
布「では、この家を出るぞ。邪魔したな」
『うん。てくてく』
バタン
『行ったか。さて、マンガの続き読むか』
『………』
『………』
『ふふ、オア~って…』
『………』
『………』
『ああ、だから前出てきたわけね…』
『………』
『………』
『ぷっ…顔…』
『………』
『………』
ガチャン!
布「おぬし、ついて来ておらぬではないか!」
『気づくの遅っ』
布「太子様のご指摘で気づいたわ」
『あのまま帰っちゃったのかよ』
布「手こずらせおって」
『危うく俺がマンガ読むだけで終わるところだったよ』
布「よいか、ついて参れと言っておる」
『いや、そんな自発的な誘拐ないよ』
布「妖怪どもが悪事をはたらかぬよう、中心のおぬしを少し幽閉するだけだ」
『それ言ったら進んでついて行くと思った?』
布「思った」
『アホすぎる…』
布「幽閉といっても、それほど厳しいものではない」
『それでもいやだよ』
布「まあ、拷問は受けてもらうがな」
『うん、クッソ厳しいね』
布「おぬしが受けるのは、屠自古の巨乳ぱふぱふ拷問よ」
『何それ素敵!』
布「屠自古の電撃を延々と食らい続ける拷問であるぞ」
『巨乳関係ない!』
布「なんと。嫌と申すか」
『もうちょっと巨乳が関係ある拷問なら』
布「では、屠自古の巨乳むにむに拷問ではどうだ」
『受けます!』
布「ひたすら川原で石を積む拷問であるぞ」
『屠自古さんすら関係ない!』
布「これも気に入らぬとな」
『もうちょっと巨乳に顔を埋める拷問とかないですか』
布「ああ、もっと早く言わぬか。そのような拷問なら…」
『え…』
布「無い」
『無いのかよ!』
布「いや、無いのかよって…あるわけないであろう…全然拷問になっておらぬし…意味がわからぬ…」
『何でいきなり常識人に戻るの!? 俺がクレイジーみたいになっちゃうでしょ!』
布「言っておくがな、人間よ」
『何スか』
布「巨乳に顔を埋める拷問はな」
『うん』
布「拷問になっておらぬ」
『わかってるよ! 何度も言わんで!』
布「ほれ、ぐだぐだ言わずに大人しく拐かされよ」
『いやだい。行くもんか』
布「まあ、おぬしがさらわれたくないのは理解できる」
『でしょ?』
布「しかし、妖怪と組むのは理解しかねるな」
『いや、別に組んでないよ』
布「なんと、そうなのか?」
『むしろ絡まれてるだけだよ』
布「言わば、おぬしも迷惑を被っておると?」
『まあ、迷惑ってほどではないけど』
布「むむ、そうか、我の勘違いであった」
『わかってくれた?』
布「おぬしは妖怪側の立場ではないのだな」
『そうそう。そういうこと』
布「理解したぞ」
『よかった…ってか初めから話聞けよ…』
布「しかし!」
『ひゅい!』
布「このまま妖怪の言いなりで良いのか!?」
『言いなり?』
布「虐げられる者として生き続けるのか!?」
『いや、虐げられてはいないよ』
布「妖怪どもを野放しにして良いであろうか、いや、ならぬ。反語」
『…ちょっと布都ちゃん?』
布「人間よ、今こそ立ち上がる秋ぞ! 我らと共に妖怪と闘うのだ!」
『別に悪いやつばっかりじゃ…』
布「妖怪ら…駆逐してやる! この世から…一匹残らず! …屠自古が!」
『他力本願!』
布「…進撃の巨乳(ボソッ」
『何か言っとる!』
布「…チラッ…」
『リアクション窺っとる!』
布「ごほん…ま、まあ、じょ、冗談はともかく…」
『どうやらスベった自覚アリ!』
布「おぬしが我らの敵でないならば、さらう必要は無いわけであるな」
『まあ、そうなるね』
布「いや、待て。逆に考えると迎える必要があるのではないか」
『はい?』
布「おぬしが我らの勢力に加わるとなれば、歓迎のひとつもしないわけにはゆかぬ」
『いや、加わらないよ』
布「ええい、照れるでない。おぬし、つんでれであろう。そうに違いない」
『違うよ。ってか、ツンデレってどこで覚えたの? いや、フフ怖とか進撃とかもだけど…』
布「太子様も同志が増えてお喜びになるであろう。さ、参るぞ。歓迎会だ」
『だから俺は仲間には…』
布「いや、待て。おぬしが太子様の仲間…いや、僕になるということは…太子様が我に構ってくれなくなる…!?」
『あれ? これ俺のセリフ要るかな?』
布「おぬし、我と太子様の間に入り、我から太子様を遠ざけるつもりであろう! そうに違いない!」
布「いや、待て。それ則ち我ら勢力の分裂を企む罠…ゴルゴムの仕業か!」
布「いや、待て。太子様がこのような凡庸な男を重用するであろうか、いや、すまい。反語」
布「ならば、やはり我を寵愛するはず。太子様は我が好きだからな」
布「いや、待て。では、この男の狙いは何であろうか」
布「妖怪側ではないと言う。我と太子様の間に割り込むのは不可能。では残る可能性は…」
布「はッ! 答えはひとつしか有り得ぬ。導き出したぞ、おぬしの目的を!」
『………』
布「はッ! 答えはひとつしか有り得ぬ。導き出したぞ、おぬしの目的を!」
『あ、自問自答タイム終わったの?』
布「はッ! 答えはひとつしか有り得ぬ。導き出したぞ、おぬしの目的を!」
『そんなに同じセリフにこだわる!?』
布「はッ! 答えはひと…」
『わかったから! 何が目的だって?』
布「おぬしの目的は…屠自古の巨乳であろう!」
『…違いますけど…』
布「ふっ、おぬしの考えはお見通しよ。自ら我についてくると言った理由など、な」
『まずついて行くとか言ってないよ』
布「案ずるな。おぬしの懐柔が乳ひとつで済むなら安いものよ」
『いや案じてないし、布都ちゃんの乳じゃないし、乳はひとつじゃなくてふたつだよ』
布「心配は要らぬ。そういうことに協力を惜しまないのが我々豪族組だ」
『し、心配なんかしてないんだからねっ!』
布「まあ、善は急げという。手厚くおぬしをもてなそうぞ」
『え、まさか屠自古さんの…そういうおもてなしが…』
布「存分に愉しむが良い」
『マジで!? どんな感じですか!?』
布「うむ。歓迎の意を込めた、屠自古の巨乳ふわふわおもてなしだな」
『そ、そ、そ、それは一体…』
布「それはだな…」
『それは…?』
布「屠自古がだな…」
『屠自古さんが…?』
布「おぬしに平手打ちをする拷問だ!」
『やっぱり拷問かよっ!』
『行くけど!』
行きます。
よね?
大変遅くなって申し訳ございません。
たぶん、布都ちゃんもこれから大活躍するキャラの一人だと思います。
お時間のある方は活動報告の方を読んで頂けるとありがたいです。




