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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第5回
120/173

「借人」と書いて「かりゅうど」と読¶♨Љ

『いやー、今日は太陽が出てなくて本当助かったわぁ』



キコキコ



『レミリアさんを「さすがに運べない」「吸血鬼とは言え無理」とか煽って、香霖堂まで運んでもらっちゃった』



キコキコ



『最初に天気が悪いって言ったのがこれの伏線のつもりだったけど、投稿間隔開き過ぎて誰も覚えてないわぁ』



キコキコ



『さておき、次は山の方ですな』



キコキコ



『え、そろそろ疲れてきたんじゃないかって?』



キコキコキコキコ



『バカ言え。まだまだ行けるわい』



キコキコキコキコ…!



『俺は…俺は風になるッ!』


文「そよ風ですか?」


『っぁヒャッ…!』



ガシャーン



『っあ何っ、文さん…』


文「こんにちは」


『こ、こんにちは』


文「散歩ならぬ散走ですか」


『ええ、まあ…』


文「………」


『………』


文「………」


『………』


文「ぅ俺は風になるぅッ!」


『…ッ…!』


文「くっ、鎮まれ俺の右腕ッ…!」


『いやそれは言ってないです』


文「風になるですか?」


『風になるです』


文「で、風さん」


『…ッ、やめてください…』


文「山の方角に向かっているようですが、いったいどちらに?」


『山に行くつもりでした』


文「言ったことあると思いますけど、山には行かない方が賢明です」


『ええ、まあ、そうなんですけどね』


文「知ってて来るとは」


『まあ、山に近づけば文さんが来ると思ってましたし』


文「知ったような口ぶりですね」


『そうだったらいいな、という感じですが』


文「しかし何の目的で来たんです?」


『ちょっと文さんに用事があって』


文「お断りですこのスケベ人間日本代表が!」


『何ですかまだ何も言ってない!』


文「どうせお金は幾らでも出すからふくらはぎ撫でさせろとかですよね」


『違います。というか違います』


文「じゃあ何を幾らでも出すんですか」


『いや、そういう取引じゃなくて!』


文「何でしょう」


『ちょっと教えてほしいことが』


文「お断りですこの全国エロス協会指定育成選手が!」


『何でですか意味わかんないです!』


文「どうせお金は幾らでも出すから赤子がどこから来るか教えろとかですよね」


『違いますよ言いませんよ』


文「じゃあ何だっていうんですか」


『文さんの情報網を活かして、美味しい食材を教えてください』


文「えーと、そうですねぇ、嫌です」


『何でみんな拒絶するの!?』


文「なんか喪男の頼みを聞きたくないので」


『そこを何とか。俺に馬乗りになってお尻ぺしぺし叩いていいですから!』


文「それって誰が得するんですか?」


『文さんです』


文「しません」


『えっ、もしかしてダメなんですか!』


文「もし今のでいけると思ったのなら、早めに主人公降りた方がいいですよ」


『くっ、奥の手が…』


文「奥行き狭っ」


『お願いしますよ』


文「だいたい食材の噂なんかあると思います?」


『ちょっとマイナーかなとは』


文「美味しいお店とかならともかく、無い噂は知りませんよ」


『ううむ。じゃあ美味しいお店を教えてください』


文「それなら最近聞きましたが」


『本当ですか!』


文「ええ。なんでも、人里入ってすぐの団子屋の三色団子が美味しいとか」


『おお、さすがですね。三色団子ですか』


文「はい。流行っているみたいですね」


『やっぱり情報は記者に聞くものですね』


文「まあ、敏腕ですから」


『ありがとうございました。早速買いに行きます』


文「そうですか」


『はい。それでは、また』



キコキコ



文「あれ、どこに行くんです?」


『えっ、だから団子を買いに…』


文「それは知ってます」


『えっ、ええと…じゃあ何を…』


文「はぁ…何勘違いしてるんですかね、この人は」


『…え…』


文「あのですね、私は情報を提供しましたよ?」


『…あ…はい…ありがとうございました…』


文「で、貴方は?」


『………』


文「まさかそのまま帰る気じゃないでしょうね?」


『…いえ…』


文「そうですよね。それは無いですよね。すみません、一応確認しただけですから。で?」


『…あの…どうすればいいですか…』


文「別に特別なことはいりません。誠意を見せていただけば」


『えっと…ほ、本当にありがとうございました…』


文「…はぁ?」


『…え…と…』


文「誠意ってのは金でしょうがぁ!!」


『ちょっ、恐すぎですよ! 悪い人みたいじゃないですか!』


文「あはは。冗談ですよやだなあ」


『8割くらいは本気ですよね?』


文「9割5分は本気です」


『と、とりあえず、お礼の言葉だけというのはあれですよね…』


文「あ、やっぱりそう思います?」


『それでは俺からも情報を』


文「スクープですか?」


『いえ、それはたぶん文さんの方が詳しいので』


文「そうですね」


『俺からは昨日読んだマーケティングの話などを』


文「にわかじゃないですか」


『マーケティングとは、販売活動を包括する概念で、市場創造や顧客の維持・拡大などを含みます』


文「分かりやすく言うと」


『…つまり、販売活動を包括する概念で、市場創造や顧客の維持・拡大などを含むってことです』


文「…知ってるけどわかってないやつですね」


『今回お話しするのはマーケティングの4Pという着眼点です』


文「ちなみにあと二人は誰ですか」


『ピュアな男の子にきついシモネタはやめてください』


文「その歳でピュアとか抜かしてるから、多数の少女と知り合いなのにフラグ一本立たないんですよ」


『それは今はいいですよ!』


文「いいんですか」


『で、4Pはプロダクト、プライス、プロモーション、プレイスの頭文字です』


文「はあ。プラモデル、プライド、プロムナード、プレイヤー?」


『…プロダクトは製品、プライスは価格、プロモーションは販売促進、プレイスは流通のことです』


文「製品、価格、販売促進、流通ですか」


『新聞の販売に役立ててください。特に販促と流通は工夫次第で大きく変わるかと』


文「なるほどなるほど」


『俺からは以上です』


文「…すこし具体性に欠きますが、驚きましたよ」


『何がですか?』


文「今までは貴方を馬鹿な変態野郎だと思ってましたが」


『…ひどっ…』


文「聡明な変態野郎ですね」


『…ひどっ…』


文「まあでも少し、といっても二寸くらいですが見直しました」


『6センチですか…ゲームブランドでも13センチあるのに…』


文「はい?」


『まあ、とにかくありがとうございました』


文「どういたしまして」


『それでは、俺は団子を買いに行きます』


文「はい。何かスクープがあれば教えてください」


『わかりました。では』


文「はい、また」



キコ…



『………』


文「どうしました?」


『…あの…ちゃんと4P覚えてますか?』


文「はい、もちろん」


『あ、それならよかっ…』





文「パーティー、パンティ、プリティ、パロディです!」





『全然違うザマス!』

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