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ばれんたいん。

作者: 篠原葵

今日は・・・2月14日。

みんなが知ってる、そんなこと。


そう、ばれんたいん。



「あああどうしようあああ!!」



一人、音楽室で暴れまわっているのは、ほかでもないこのボクだ。


「もう大丈夫やって!」



「大丈夫じゃないよあああああああ!やばい柄にもなく緊張してるよあああ!」


客観的に見れば、相当な阿呆だろう。


それでも、暴れまわらずにはいられない。


ボクの他にも数人、様子のおかしい女の子がちらほら・・・・・・。



「どうしよ大丈夫かなあねえ!」


目がうるうるしているぞ、歌音。


「クールやね、綾」


「いや、やばい冷や汗かいてる」


そういわれてみれば・・・・・・。


「やばいよ吐くよやばい緊張やばい!」


部長・・・・・・!


普段はヲタ部、とよばれている我が(?)合唱部が今や乙女部である。


それもこれも、このばれんたいんとかいうもののせいであって!


かくいうボクも、乙女部の一員なのだが。





だめだ、練習にも全然身が入らない。


「あああ緊張する!」


ボクは皆に比べたら、環境は恵まれているのだろう。


好きな人と幼馴染で、現彼氏・・・・・・である。


なら渡すのなんか平気じゃん。


そんな単純なものではない!


そりゃあ、普段いちゃいちゃしていると皆に言われる。


自分でも最近、自覚した。



でも!


それとこれとは話は別!!!


改まって渡すのは照れくさいどころか、受け取ってもらえないかもという不安も、それ以前に一緒に帰れるかわからない不安もある!!


大好きだからこそ、恥ずかしい。


こんなことを皆に言うと、袋叩きにあうだろう・・・・・・。




「いっしょに・・・・・・かえろ?」


「あーうん、いいけど」


やばい!なんだこの沈黙!喋ってよ!



「あー、あのさ。クッキー、作ってきたんやけど。いる?」


「あ、まじで!?いるいる!」


よし!第一関門クリア!


・・・・・・。


馬鹿かボクは!w


よし!知奈に言われた笑顔で渡すんだ!ボク!


「はい・・・・・・。美味しくないかもしれんけど・・・・・・。頑張って作ったから、食べてやって?」


笑え!自分、笑え!!!


絶対ひきつってる!自分絶対引きつりまくってるよあああ!!



「ありがと」



やばいにやけが!引きつったのおわったと思ったらにやけが!



「!?」



目の前にあいつの学ランのボタン。


あいつの香り。



頭に、やわらかいものが触れた。


え・・・・・・今の・・・・・・。



顔を上げるとあいつの顔が目の前。



え・・・・・・これってえ・・・・・・このままいくと・・・・・・。



「ありがと」




またまた学ランのボタン。



キスせんのかいっ!


いや、期待していたわけではないが。


拍子抜け。




手がぎゅって握られた。



ボクも握りかえす。





「だいすき」






2人の声がかさなった。




はっぴーばれんたいん!

えー、結構ボクのバレンタイン前日をそのまま書いてます^p^

リア充爆発しろとか言わないで!w

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― 新着の感想 ―
[一言] ……ちっ。 あれ? 今どこからか舌打ちが聞こえてきましたねぇ……。 いいなあ、幼馴染。いるにはいるけど仲悪いし、学校は違うしで会うことすらないですね。 セント・バレンタイン牧師が一家惨殺さ…
2012/02/15 17:07 退会済み
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