~突然起こった世界改変。俺は生き残ることが出来るのか?~
――――とある日の何気ない授業中だった。
その日はとにかく暑くて、
そしてただただ、つまらなかった。
俺は高校1年生。特に予定もなく、毎日だらだら過ごしていた。
永遠のように長く感じた夏休みもいつしか終わり、気が付けば2学期が始まっていた。
俺には特筆するような特技などなく、どこにでもいる、しいて言うならゲームが好きな男子高校生だ。
今日も授業を聞きながら、惰性でやっているスマホゲームのことを考えていた。
授業が中盤に差し掛かったころだ――――
奇妙な異変が起こった。
ピシッ
なんとなく見ていた中庭の空中に、突然黒い亀裂が入り、文字通り【空間が裂けた】。
「!?なんだあれ?」
仲の良いクラスメートが最初に声を出す。
「ああ、俺もなんとなく見ていたが、なんだろうな。なんか、うまく言えないけどヤバい感じがするな・・・。」
ずるり。
ずぅぅぅん。
校舎が揺れた?
裂けた空間から何か白い大きなものが零れ落ちたように見えた。
「きゃあーーー!」
女の子の叫び声。
「うおっ、うおぉっ!?」
男子の驚く声もする。
いったい何が起きている?ヤバい予感がして、俺はすぐに廊下まで走り、中庭を覗く。
「!?」
あれはなんだ?
超巨大なのっぺらぼうがこっちを見ている。
―――こっちを見ている?
顔がないのに??
なぜわかる?
理屈はわからないが、なぜかそののっぺらぼうに見られている嫌な感じがした。
『―――見つけた。』
!?
頭の中に直接響いてくるような声。
「あののっぺらぼうからか!?」
「どうした?」
友人が俺の異変に気が付いて話しかける。
「見つけたって・・・。おまえにも聞こえたか?」
俺は思わず友人に問いかける。
「い、いや、何も聞こえてないが、お前、なんか聞いたのか?」
友人にはさっきのは聞こえていない!?
どうやら俺が見つかったらしい。
あんなに大きな意味不明のバケモノに。
・・・これってなんか、ヤバくない?
いや、何かわからないがとにかくヤバいだろこれ。
逃げたほうがいいか?
でもどこに?
何が起こっている?どうなっている?
なんで俺のことを探している?
俺だけ?
他にも人はたくさんいるのに?
なぜ?
頭の中で思考がぐるぐる回る。
意味のない問答。
見たことのない現象。
見たことのない怪物。
正直、理解が追い付かない。
でも思考を止めたらだめだ。
考えろ。
最悪を想定して、今やるべきことを考えるんだ。
――――ガッシャ―ン!
そうこうしていたら、窓ガラスが割れる音がした。
見たら大きな指が窓に引っ掛けられている。
え?
ヤバくない?
あいつが登ってこようとしているのか?
ゴリッ!
窓と壁が抉り取られる。
廊下の壁に大きな穴が開いた――――
なんて力だよ。
規格外。そんな言葉が脳裏に浮かぶ。
逃げなくては。
とにかく俺は走り出した。