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輝かしき王アーサー11

ぶ つかり合って砕けた聖剣の刀身が宙を舞う。俺のエクスカリバーの一撃がモードレットのクラレントを叩き斬ったのだ。モードレットの長年の憎しみの感情も流石に限界があったようだ。



「終わりだよ、モードレット」

「クソが……」



 折れた聖剣を抱えてモードレットはその言葉と共に気を失った。彼に俺は何と言葉をかけていいかわからなかった。あれだけの憎しみを抱えていたのだ。彼には彼が歪んだ事情があったのだろう。

 もしも、彼が俺に話しかけてくれたら……エレインさんのように本当の夢を伝えてくれたら何か変わったのかもしれない。俺よりもさ、辛い事があったのかもしれないけれど、憎しみを乗り越えて、新しい夢を見るだけのスキルだって能力だってあったんだ彼には……だけど、彼は憎しみを捨てる事も、あたらしい夢を見る事のどちらも選択をしなかった。



「民衆よ!! 私は無事です!! この国の未来のために、神の加護を得て帰ってきました!! この悪事の首謀者も新しき英雄が倒しました。さあ、騎士たちよ。今度は私達の番です。われらが騎士団の力を見せてあげましょう!!」



 声のした方を見るとアーサー様が大声で民衆や騎士たちを鼓舞していた。瀕死だと思っていた王の復活に騎士たちの士気があがる。エレインさんが遠くで心配そうに見つめてる。そして、彼女の手にはなぜか、ルフェイが捕まっていた。ていうか、新しい英雄って俺の事じゃないよな……



「なんか変な奴と戦ってたけど怪我してないでしょうね?」

「セインさん、大丈夫ですか!?」



 声の方を見るとベルとガレスちゃんがこちらに向かって走ってきた。ドタバタ騒ぎの中俺をみつけて駆けつけてくれたようだ。



「ああ、二人は大丈夫か?」

「ええ、ガレスちゃんが守ってくれたもの。あんたもだけど……二人とも立派になったわね」

「えへへ、アンデットの相手ですからね、大丈夫です!! それよりすごかったです。魔剣を持ったあの人を倒すなんて!! まるでエレインさんみたいでした」

「ははは、それはほめ過ぎだよ。でも……そこまで褒められたらがんばらなきゃな」



 俺はボロボロの体に鞭をうった。俺を心配してくれた二人の前で恰好つけたかったからな。そして、俺達は残ったアンデットを狩るのであった。全てが終わった後に戻るとモードレットの姿はなかったがあの傷では長くないだろう。


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