表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

54/60

輝かしき王アーサー8

 俺が扉を出て少し進むと、トリスタンだったか先ほどの騎士とまた鉢合わせた。彼は俺の事を覚えていたようで話しかけてくる。



「アーサー様のお怪我は大丈夫でしょうか? この部屋に待機していたほうがいいかもしれません。モードレットという乱入者が暴れているうえに、騎士や、市民に偽装していたアンデット達がいきなり暴れているんです」

「え……」



 俺はその言葉に混乱をする。アンデット達までいるのかよ……それにしてもルフェイのやつは何を考えているのだろう。こんな状況で、アンデットを暴れさせるなんて……もしかして、モードレットに解決させて英雄にでもさせるつもりだろうか。



「ありがとうございます……ですが、俺が彼をモードレットを倒さなければいけないのです」



 俺は心配してくれたトリスタンさんに感謝の言葉で返し、そのまま駆け足で広場を目指す。聖剣の力だろうか、体が軽い。どうやら身体能力も上がっているようだ。

 広場はもはや混乱の渦に巻き込まれていた。おそらく、モードレットだけならなんとかなっただろう、いきなり襲ってくるアンデット達に警備の騎士達は疑心暗鬼になってしまっているうえに、民衆を守らなければならないのだ。彼らの苦労は計り知れない。ならば、俺が少しでも負担を減らす。




「モードレット!! もう剣を収めろ、お前は王になりたかったんだろ、こんな風に暴れて、何を考えているんだ!!」

「セインか……その剣は……はは、なるほどな。俺が来るという事を想定して、アーサーからスキルを買っていたという事か。まんまとお前らの作戦にはまったわけだ……」



 エレインさんに蹴飛ばされたせいか、頭から血を流しながらも狂ったように聖剣を振り回してた彼は、俺を見つけると自虐的に笑いながら、こちらに向かって剣を振るう。モードレットが放つ黒い光線をエクスカリバーではじく。聖剣の加護のおかげか、アーサー様が言った通り彼の憎しみの感情が弱くなっているせいか、かろうじで戦えている。



「何を考えているかだと……、俺のただ一度のユニークスキルをはもう使ってしまった!! もう、王にはなれはしない。だったらせめて、俺の母を悲しませたあの男の忘れ形見と、俺を利用する奴らを皆殺しにするくらいしかないだろうよ!!」



 モードレットの叫びと共にクラレントが再び暗い光を宿して剣を一閃する。その一撃は俺ではなく、貴族たちの部屋に直撃して爆発音が響く。



「モードレットォォォォ!!」

「これでアーサーは死んだかな? こいよ、セイン。俺はお前の事は嫌いじゃなかったが、俺の夢の邪魔をしたやつを許すほど器はでかくないぞ。これ以上犠牲を出したくなかったら止めてみるんだな!!」



 そして、俺とモードレットは対峙をするのであった。

続きが気になるなって思ったらブクマや評価、感想いただけると嬉しいです。



特に評価ポイントは、『小説家になろう』のランキングシステムにおいてはかなり重要視されるんですよね。


↓の広告のさらに少し下に、ポイント評価を付ける欄がありますので、面白いなぁって思ったら評価していただけるととても嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ