表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の話を、聞いてください。  作者: 豆豆(まめまめ)
4/5

#2 7月25日


今日は7月25日です。

祖母から電話がありました。


私は今姉と2人で同居しているのですが、祖父母が作っているお米を頂いて生活しております。


きっと私は恵まれていますね。


今日の電話は、お米が少なくなっていないか確認の電話でした。


そのときの内容がこちらです。





「もしもし、元気かい?」


元気だよ。


「そうかそうか。もう…。お前たちの声を聞くと涙が出るがよ…。」


はは。涙腺緩くなった?


「年寄りやからねぇ、もう緩いのよぉ。今ね、台所でご飯作りながらビールを飲んでるのよ。あはは。おじいちゃんは仕事しててまだ帰ってこないの。」


おじいちゃんまだ仕事してたんだね。元気やねぇ。

そういえばおばあちゃん前に目眩がするって言ってたけど大丈夫?


「あぁ大丈夫大丈夫!もう年寄りやからよ。」


そっか。でも仕事するにしてもこれから暑くなるから熱中症に気をつけてね。


「そうね、うんうん。あのねぇ〜年寄りやから、前みたいに一日中働くとかはもうできんのよ。朝早くに起きてやれればいいんだけどねぇ。8時頃にならんとおじいちゃん起きてこないからw。いつも8時頃に起きて、テレビドラマ見ながらご飯食べて、それから仕事に行って、12時頃には休憩してるの。そんでまた仕事して休憩して、6時頃には帰ってくるの。そんな感じよ。」


そうなんだ。


「そうなのよ〜。あ、そうだ!コロナには気をつけなさいね。もうそれが心配で心配で。あとお金にも困ったらちゃんと言うのよ!無理はしないこと。絶対に無理はせんとよ!わかった?」


うん、ありがとう。大丈夫だよ。


「ちゃんと言いなさいね!うん、じゃあ1週間後くらいにお米送るから。ね!元気でね!」


ありがとう。

おばあちゃんも身体に気をつけてね。


「うん!うん!じゃあまたね。はーい。」





とても心配してくれる優しい祖母です。


しかし一方の私は、何も返せない自分への苛立ちと、こんな孫でごめんねという申し訳なさと、働いていないことへの罪悪感などで押しつぶされそうになりました。


電話が終わったあと一息つくと涙がとめどなく溢れてきて、とてもとても、苦しい気持ちになりました。


だからといって電話のとき祖母に弱音を吐いていたら良かったのか?という話になりますがそれは私自身違うと思っていて、遠くにいる祖母に弱音を吐いても余計な心配を掛けるだけだし、こんな私のせいで相手が気分を落としたりするのは嫌だし、身近な人に迷惑をかけるために生きている訳じゃないし…という思考なので…。


結局そういう独りよがりな考え方も私のわがままだと言えばそうなのでしょうが、そう思わないと私じゃない気もしているので話は平行線です。




話は少し逸れますが、聞いてください。



身近な人が自殺をされたご遺族の方で、


「自殺を考えている人は遺される人の気持ちも考えて」


とご意見されているのをネットや記事などで今までに複数回見たことがあります。


でもそのご意見は、何も出来なかった自分の後悔ややるせなさをもう喋ることの無い故人へ向けて、


「私が苦しいのは全部お前のせいだ!死ぬなんて迷惑だ!無責任だ!」


と一方的にぶつけることでジワジワと感じていた責任を昇華して自分を守っているだけではないか?と、


私はご意見をそういう風に捉えまして、そういう考えに辿り着きました。


こういう捉え方もあるんだよ〜くらいに思ってもらって構いません。



「早く死にたい」

「早く楽になりたい」

「早く解放されたい」

「でもできるだけ迷惑をかけたくない」


と思っている自殺志願者にとって、できるだけ迷惑をかけないように配慮しつつ死ぬためにすぐ様できることと言えば、「遺書をのこすこと」と「お金を残しておくこと」くらいしかありません。


早く早くという気持ちがまだ薄ければもう少し遺された側への配慮はできることがあるかもしれませんが、大体自殺しようと思い立った時には、そのくらいのことしか思いつかないのです。


だってもうその時は、「死」のことしか頭にないのですから。


しかしご遺族側としては、「そもそも死ななければこういうことも言わなくてよかったんだ!」「死ななければこんな苦しい気持ちにはならなかったんだ!」という思いでしょう。


確かにそうですね。


でも、


「では貴方はなぜ故人が生きている間にその方が死にたいと思っている原因を無くすことが出来なかったんですか?「原因が全て無くなれば死を選ぶ必要はなかったのかもしれませんよ?」と、私は言いたくなります。



「そもそも死ななければよかったのに…」なんてご意見があったとしても、

「そもそも生まれてこなければよかったのに…」って思うし、


「人はみな死ぬのになぁ…」

「死ぬタイミングが早くなっただけなんだよなぁ…」と思うだけです。



さて、この思考を踏まえた上で考えてみてください。


「死にたい…」という自殺志願者に対して、「生きていれば幸せなこともあるよ!」と意見してきた人がいたとしましょう。


では、自殺志願者のあなた(今はなりきって考えてみてください)はなんと言い返したくなるでしょうか?



ちくたくちくたく。





正解は、





「お前それ、クソリプやで」。







自殺を望む人は「今」が辛く、「今」をどうにかできなければ、「死」を選ぶのです。



「だからその考えが極端なんだよ」

って?




それは貴方がそういう考えになったことがないから分からないだけなんだよ。幸せなんだね、よしよし。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ