加齢による記憶力の低下と付き合う
事前に断っておきますが、インドの会社の出来事がきっかけで書こうと思っただけで、インド人は物忘れが酷いという話ではないので誤解しないようお願いいたします。
3月はインドでも年度の最後の月です。
ということで、インドにいる社員と日本から電話面接をして来年度の目標や期待すること、給料などを決めていきます。
さて、面接の時に役員から社員が大事なことをメモに取らないので注意して欲しいという話がありました。
その社員との面談で理由を聞いたところ、「ちゃんと覚えているから大丈夫」との事でした。
――うん、聞き慣れた台詞です。
役員は入社した時からメモの習慣がありましたが、それ以外のインド人社員は今のところ、みんな同じ事を言います。本当に覚えているなら良いのですが、まあ、彼が私に相談してくるということは、その社員も忘れることが多く、業務に支障があるのでしょう。
私はメモを必須とは思っていませんが、大事なことを思い出すためにメモ(紙でもデータでも)は役に立つと思っています。
中には「メモをしても、メモをしたことを忘れるから意味が無い」と言った方もいました。
詭弁を・・・と私は思いません。
彼は「私は忘れてはいけない重要な記憶も忘れるがままにしている人間です」と正直に教えてくれているのです。
役員はまだ20代なのですが、昔よりも物忘れが早くなってきたと吐露し、「メモの大事さを年々実感します」と面接の時に話していました。
二人は年齢は殆ど変わりませんが、この考え方の違いによって発生する実績の差は今後更に広がっていくのでしょう。
私もメモを残したのにどこにやったか忘れる経験が良くあります。それ以外にもやろうと思っていて忘れていることが何と増えてきたことか・・・・・・
歳を重ねるとともに悪化していくこの現象を改善やなるべく緩やかにしていく努力も大切ですが、時間が惜しい状況の中では、忘れても問題が出ないようにするという工夫の方が重要だと認識し始めています。そもそも、処理しなければいけない情報が多い中では、どうしても零れてしまうものもあります。
いくつか私が実践している工夫を以下に書きます。
例えば、オンライン上のカレンダーを活用して、予定の前日や1時間前にスマートフォンに通知させるようにしておけば、予定のことをすっかり忘れていても良いと思っています。
何か予定を入れる時もそのカレンダーを確認すれば、予定の重複が起きる心配もありません。
洗濯機を動かして外出したりすると、帰ってきてから洗濯していたことを忘れて、翌朝気付くことが多々あったのですが、洗面台の前に洗濯かごを置くことで寝る前に歯を磨く際に「かごが邪魔だな――あっ!」と思い出せます。
シャツやタオルなど毎日洗濯するものをハンガーでクローゼットに掛ける時は、乾いたものを同じ種類の中で一番右に補充し、取る時は一番左から取ることで、均等にローテーションさせています。
充電器やリモコンなどはいつも定位置にすることで、「あれどこやったかな?」と探す手間をなくします。
こうやって書いていくとルール化することで、忘れても必ず気付けたり、記憶を省略(再利用)できるような環境を作り出していますね。
皆さんは”物忘れに対して”どんな工夫をしていますか?