♦3 バスとテトラと実験と
同期、テトラの二人が見つかった。
テトラに正体を言ってもいいが、それは後にしよう。
これからの目標が確定した。
俺とテトラは旅に出る。
そこで、転生なうの製作者を探す。
必ずこの世界にいるはずだ。
転生なうの作者を殺し、戻り方を教えてもらう。
まぁ恐らく俺は死んでいるので無理だとは思うが。
「ギルマス!たまに戻って来てくださいよ!」
同期が叫んでくる。
「仲間を増やして戻ってくるよ!!バカヤロー!」
こうして、作成者探しが始まる。
———転生なうの作者。
そいつの目星がだいたいついた。
それは、この国の長、異世界人のヴァン。
そいつは、謎のヤツとして話題だが、確信できることがある。
とある雑誌に、『これから異世界人はかなり増える』
と書いてあったからだ。
これだけでは確信できないが、表紙に転生なうと書いてあったのだ。
もしかすると、ヤツは不死の存在かもしれない。
だが、気にしない。
ヤツをボコって帰るだけだ。
それまではゆっくりしようと思う。
テトラは、バスの中で熟睡していた。
《起きろ!》
ラトの一言で起きた。
脳内で響いたのだ。
今は何処にいるか分からないので、とりあえず降りた。
なんだか眠たい。
近くの森へ向かう。
試したいことがある。
時空の龍勇者という称号になっていたので能力を試しておきたいのだ。
———「龍化!」
そう言って龍になる。
龍になり、時を止める。
「時空の咆哮」
そういうと、ワープ空間ができる。
そこに入れば、好きなところへ行けるのだ。
「解除」
龍化を解除し、他の能力も試す。
魔素吸収。
これは、魔法の基本。
追跡。
対象の居場所を突き止める。
他の龍もいるらしい。
これからは、他の龍を吸収し、進化する。
そして、作者を殺せる力を得る。
もしかすると、他の龍を全て吸収すれば、帰れるかもしれない。
そんな夢を語っていた。
テトラは、
「この世界の方が好きですね。」
と言っていた。
「お兄さんは必ずここにいるので、探しているんです。」
そろそろ伝えてあげたい。
「なぁ。テトラ。大切な話をしていいか?」
テトラは、顔を真っ赤にしながら、
「ど、どうぞ。」
と言った。
「実は知ってると思うが俺はお前の言うお兄さんなんだ。」
「やっぱりですか!」
安心したかのように顔が綺麗な肌に戻る。
「とりあえずは前の世界に戻る方法を考えよう。」
「はい!」
作者探しはまた今度になりそうだ。