観測一日目:異常事態発生
初投稿です、つたない文ですが生暖かく見守っていただけると幸いです。
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飾り気の無い広い空間、どこか大きな倉庫を思わせるそんな中に巨大な特撮セットがある。
それは特撮セットではなく神が干渉でき観測し管理している道具であり世界そのものである箱庭である。
そんな聞いてるとどこか納得の行かない空間に一人の少女が現れる。
左手にコーヒー、右手に漫画、さらにジャージにドテラという女子力皆無の格好で少女はぶつぶつ言いながら椅子に座りコーヒーを机に置いた。
「あたしは一体いつまでこんな事やらなくちゃいけないんだろうねぇ?」
少女の名はヒナタ、まだ神名を名乗れない見習い神である。
ヒナタは現在一人前の神になるための試験中で、そしてはやこの試験も200年目である。
ヒナタの試験は言わば形だけのもの、この箱庭の観測を300年続けるだけで何か特別な事をやる必要は無くただ淡々とここで300年過ごせと言うものである。
「後100年はここでコレを見てなきゃならないなんて…欝だわ~」
神にとって300年と言うのは本来同と言う事のない年月だが、見習い神のヒナタはどこか普通の神とは違うようでその感性はどちらかと言えば人に近い。
「まぁ今日も今日とてやることは無い、漫画でも読んでだらだらします…か?」
その時、左の視界隅に黒いものが横切った!
「な…なんだと!?奴がこの空間に出現したと言うのか!!?」
それは彼女が嫌いなG-と言う名の黒いやつ、ご存知台所の天敵です。…え?『神のいる世界にそんなものがいるのか?』と言う質問ですか?
入るのだから居るのでしょう、何にしろ彼女は迎撃体制に入るようですね漫画を丸めて筒状にしてます。
「ここであったが100年目、他の神が許そうがあたしと言う神は貴様の存在を許しはせん!…覚悟!!」
彼女は果敢に攻撃するがその攻撃を尽くG-は回避する、しかしその攻撃は陽動であったG-は机付近に誘導されそこは袋小路だった絶体絶命のG-!
「ふっふっふ…ついに年貢の納め時だな」
皆様、お気づきかもしれませんが彼女は独り言が多いです、200年間ボッチだった弊害です生暖かく見守りましょう。
「……………何か今異様にムカッとしたが気のせいだろう、では止めといこう!」
その時、私は大空へ飛び立った!!
「なっ!?くるなぁぁぁぁ!!」
私の行動に動揺し彼女の攻撃は空振りに終わる、そして運悪く机の上にあったコーヒーにあたりそれを真下にあるコンセントにぶちまけてしまったのだ。
その瞬間あたりは真っ暗となった。
「なっなっなっ…なんて事を、停電!?箱庭を稼動させてる動力まで停止しちゃってるじゃないの!!
不味いなんてもんじゃないわ、大失態よ!?早く動力復旧させて再稼動させなきゃ!!」
彼女は暗闇の中動力復旧の作業に入ったようで私の事など完全に忘れてしまっているようだ。
では私は今の内に安全な場所に退避すると使用ではないか、さて潜伏場所だが…特撮セットの中がよろしいではないかな?
あそこならば私はいくらでも隠れようがあるだろう、では少女よアディオス!
そしてそのまま私は特撮セットの中へ飛び込んだ。
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「あたし此れでも神様なのに今日は厄日だ!黒い悪魔め動力復旧させたら覚えてろよ!!」
あたしはそんな事を愚痴りつつ動力稼動の作業をする、そこで思ったなぜ予備動力に移行しなかったのかと
動力を復旧させブレイカーも立ち上げる、そして私は呼び動力を調べてみた。
結論から言えば予備動力は壊されていた…配線が喰い千切られていたのである、げっ歯類によって。
「黒い悪魔のみならず溝鼠まで居やがったのか!!」
……落ち着けあたし、溝鼠も退治対象だが今はまずあの黒い悪魔からだ!
あたしは対黒い悪魔兵器を両手に持ち(G-ジェットとG-ホイホイと巨大G-叩き)決戦場所へと向かった。
戻るとそこにG-は既にいなく…そしてG-以上に厄介な事になっていた。
「え?確か僕は足を滑らせて穴に…ここなに?」
そこには先ほどまでいなかった少年が唖然とした顔で座り込んでいた。
『大問題だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
あたしは手に持っていた最終兵器を落として愕然とした。
どうやら厄日はまだまだ始まったばかりのようだ。
つづく