表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様の住まう街  作者: あさの紅茶


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

89/104

神様と鍋パーティー_02

本日もまた、忙しい。鍋パーティーに向けて残業にならないように毎日頑張っていたというのに。


「アオイよ、そろそろ鍋パーティーに行かぬか」


「行きたい、行きたいよ。でも終わらないの。猫の手でも借りたい。モフ太の手でも……いや、あなたは手を出さないで。大人しくしてて」


「なんだ、せっかく手伝ってやろうと思ったのに」


ぶつくさ文句を言いながら、モフ太は傍らで私の作業を見ている。そのうち手持ち無沙汰になったのか、切り落とした葉と茎を食べようとしていて、慌てて制止した。


「そういうことはしちゃダメだって言ったよね?」


「だってお腹が空いたから仕方なくないか?」


「ダメなものはダメ。モフ太はポン酢持って先に月読様のとこ行って」


「えっ! ボク走っていくのか? 車で行きたいのだが」


「もー、ごちゃごちゃうるさいなぁ。しょうがないでしょ、まだ終わらないんだから。先に食べてていいから」


「ふむ、まあそういうことなら」


モフ太を先に名月神社へ向かわせ、私は超特急で仕事を終わらせるべく、かつてないほど集中して仕事に取り組んだのだった。


「疲れたぁぁぁ」


ようやく仕事が終わり店を出ようとすると、店先にものすごく美人な女性が店内のリース飾りをじっと凝視している。もう閉店だと伝えようかと口を開きかけたけれど、確か以前もこんなことがあったことを思い出した。


なびく装束は、紛れもなく神様のそれで……。


「……神様だ」


私の呟きに、美人な神様は瞳を輝かせた。


「まあ。わたくしが見えるのですか? 出雲のうさぎを捜してますの。ご存じないかしら?」


もう、笑うしかない。やっぱり神様だった。しかも出雲のうさぎって、モフ太のことに違いない。モフ太が全然帰らないからお迎えが来たんじゃ……などと思いながら、私は曖昧に笑う。


「えーと、じゃあ、一緒に行きます?」


「感謝いたしますわ」


まるでどこかの国のお嬢様みたいな神様は、名前を須世理姫(すせりひめ)様と言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ