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神様の住まう街  作者: あさの紅茶


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神様の結婚式_07

車で来ているのに、例のごとく調子に乗ってお酒を飲んでしまった私は、名月神社の社務所にお泊りすることになった。ここは来客用布団も揃っていてありがたい。神様たちは夜通し宴をするのだろうか、未だにドンチャンドンチャン騒がしくしている。


「ごめんなさい、透さん。お布団出してもらっちゃって」


「全然構わないけど、一人で大丈夫?」


「トオルもここで寝たらよかろう。アオイの胸は小さいが、寝心地はいいんだぞ」


モフ太は私の胸に飛び込み、小さな前足で胸をパフパフ叩く。失礼極まりないけれど、実は私もモフ太を抱えて寝るのはぬいぐるみを抱いているみたいで気持ちがいい。なにしろモフ太はふわふわの白うさぎなのだ。なぜか私にくっついてくるので、いつも一緒に寝ている。


「モフ太、火の神様に焼いてもらうぞ」


「ふふん、焼きもちか。男の嫉妬はみっともないぞ」


「~~~!」


透さんがわなわなとこぶしを握るので、私は胸に抱えていたモフ太をベリっと引き剥がし、窓からぽーんと投げ捨てた。ギャーという悲鳴とともに飛んでいくモフ太。大丈夫、モフ太はあれくらいじゃびくともしないことはわかっている。


「透さん、大丈夫だよ。モフ太は布団に潜り込んでくるだけで悪いことはしないし」


「モフ太なんてどうでもよくて、ただ葵のことが心配というか……。あれだけ神様がいると、神様か人間かわからなくなるときがあるから」


「確かに、それはそう」


拝殿は透さんのお父様に見てもらったから、とりあえずは大丈夫だけれど、人間がいても今なら神様って思ってしまうかもしれない。賽銭泥棒がいてもわからない気がする。


「……じゃあ、透さんもここで一緒に寝てくれる?」


「えっ?」


「ご、ごめん。迷惑だよね。嫌だよね」


「僕は構わないけど、葵は嫌じゃないの?」


「嫌なわけないじゃん。だって透さんのこと信用しているもの」


「……」


透さんは少し困った顔をしたけれど、「うん、じゃあそうする」と承諾してくれた。お布団を二組、並べて敷く。まるで旅館に来たみたい。


「アオイが鈍いのか、トオルが奥手なのか……」


「モフ太よ、余計なことを言うでない。そういうのを野暮というのだ」


いつの間にか月読様がモフ太を連れて部屋に入ってきていた。


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