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星降る夜に神様と、まさかの女子会をしました_08

「さて、落ち着いたようだな」


「はい、いろいろとすみません」


私は姿勢を正して頭を下げた。

勝手に上がった挙げ句、着替えまで貸してもらったのだから。


「夜の山は危ない。滑落したり野生動物に襲われたらどうするのだ? しかもなぜそんな軽装で山に来た? 山を舐めてはならぬ」


急に厳しい声色になり、私は改めて背筋を伸ばす。説教されるのは当たり前で、それほど私は山に相応しくない格好だったのだ。

そもそも山に来ること事態想定外だったのだけど、そんな事を言い訳にしても仕方がない。


「はい、すみませんでした。ちょっと彼氏とケンカして置き去りにされて。ああ、いや、そんなことより、助けていただいてありがとうございます。えっと、あなたはこの神社を管理している方なのでしょうか?」


「私は山の神だ」


「……?」


ちょっと言っている意味がわからなくて、思わずポカンとしてしまう。

ええっと……?


「やまのかみ? 神様の神?」


「名を咲耶姫さくやひめと言う」


「えっ? 神様? さくやひめ……様? えっ?」


美人さん、いや、咲耶姫様はまたしても妖艶に笑った。


何だろう?

実は私、死んだのだろうか?

雷に打たれたとか、滑落したとか、はたまた凍死とか、そんな感じ?


まったくもって今の状況を理解できない私だったが、なぜか咲耶姫様は楽しそうに微笑んだ。


ぐううううっ。


突然、空気の読めない私のお腹が鳴って、思わず両手でお腹を押さえた。

そういえば今何時だろう?

玲とファミレスで夕食を食べてから、ずいぶん時間が経っているように思う。


「腹が減っているのか? 何か食べるか?」


「い、いえいえ、おかまいなくっ」


慌てて断るも、咲耶姫様は奥から両手いっぱいに何かを抱えて戻ってきた。それをこたつの上にどさっと置く。


「お菓子!?」


ポテチやチョコ、グミやお煎餅、普段見たことのあるお菓子が山のように積まれ、私はお菓子と咲耶姫様を交互に見てしまう。

何と言うか、ギャップだ。


「神様でもお菓子食べるんですね?」


ほんの軽い気持ちで聞いただけだったのに、


「登山者からの供え物だ」


まさかの重い答えが返ってきて、私は伸ばしかけた手を引っ込めた。

神様へのお供え物を、私が食べるわけにはいかないでしょう?


「遠慮せずとも良い」


いやいやいやいや、遠慮するでしょうに!

神様へのお供え物を食べるとか、罰当たりもいいとこじゃないか。

ていうか、本当に神様で本当にお供え物なの?

目の前の状況が理解しがたく私は色々と躊躇する。


そんな私の気持ちなど知らずして、咲耶姫様はポテチの袋を開けた。

まさかのパーティー開けだ。

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