神様との繋がり_04
「お母様は、神様が見えないのですか?」
「そうなの。でも、なんとなく気配は感じられるのよ。それが神様かどうかはわからなくて、もしかしたら悪霊かもしれないじゃない? だから護身用としてお札を持ち歩いているの」
と、先ほどモフ太を打ちのめしたお札をひらひらとさせる。モフ太は相変わらず床に伸びたまま。よっぽど強力なお札なのだろうか。ていうか、モフ太悪霊じゃないよね?
「大丈夫だよ。このお札は魔除けというよりも物理攻撃に特化しているから。モフ太痛かったんじゃない?」
「そっか……ならいいけど」
伸びているからいいとは言えないけれど、モフ太が静かになったのでしばらく放っておくことにする。
「今日はお祭りだから両親にも手伝ってもらうことになってる。驚かせてごめんね」
「ううん。透さんってお母さん似なんだね。優しい笑顔がそっくり」
「……喜んでいいのかわからない」
「喜んでいいんだよ。だってとっても素敵だもの!」
うっと透さんが言葉に詰まる。と同時にこのやりとりをお母様にニヤニヤ見られていることに気づいた。
「はっ!」
「うふふ、仲が良くてお母さん嬉しいわ」
「ちょっと、もういいから御守りとおみくじを揃えてきて」
「はいはい、お父さんに報告しちゃおーっと」
透さんに追いやられながら、お母様は「じゃあまた後でね、葵さん」と朗らかに手を振りながら去っていった。
しーん、と静まり返る拝殿。モフ太がもそもそと起き上がる。
「……モフ太、大丈夫?」
「いつの世も、母は強しということだな」
苦々しく言うので、透さんと顔を見合わせて「そうだね」と一緒に笑った。
そうして、花宵まつりと咲耶姫様の結婚式の準備が着々と進められる。
拝殿はたくさんの花で彩られ、とても華やかになった。




