神様と酒盛り_09
「少彦様、このお酒は薬でもあるって言ってた。薬なら飲酒運転にはならない?」
「ダメに決まってるだろ? 葵って面白いね。もう今日はみんなでここで酒盛りする? 雨もひどいし、帰るのが億劫だよ」
「えっ! まさかのお泊り?!」
顔が赤らんだのは、お酒を飲んでいるからだと思いたい。そんな私を見て、透さんも慌てる。
「変な意味じゃないよ!」
「わ、わわわわかってますよぅ!」
くすくすと透さんが笑う。
私もつられてえへへと笑う。
そんなやりとりを、思いきり月読様に見られていた。目が合うとふっと目を細める。
「最近ここは賑やかしくなった」
月読様が綺麗に笑った。
その声音はとても優しくて、きっと月読様は嬉しいのだろうと思う。
「モフ太じゃないけど、お腹すいちゃった」
「何か食べ物あったかな?」
「月見団子! 月見団子をよこすのだ!」
「月読様は何か食べたいものありますか?」
「でりばりーとやらを頼んではどうか?」
「いいですけど、この雨の中頼むのは忍びない」
「確かに……」
「でりばりーとは何だ! 美味しいのか!」
「もー、モフ太うるさーい!」
外はあいにくの冷たい雨。
でも社務所の中はあったかい。
透さんと月読様と、モフ太と少彦様。
今夜も楽しく過ごせそうだ。




