神様と酒盛り_01
『明日の天気は曇のち雨。台風の影響で湿った風が入り込み、雨が降りやすくなります』
カーラジオから流れる天気予報。
透さんと月読様と別れてから、自宅までの暗い夜道をゆっくりと走る。
「台風が来てるのかぁ」
「ふむ、それはやっかいだな」
「だよねー。仕事に影響出ないといいけど……ってモフ太?!」
驚いて危うくハンドルを切りそうになった。
てっきりモフ太は月読様のところにいると思っていたのに、なぜか助手席に座っている。
「何でここにいるの!?」
「うむ。せっかくここまで来たのでな、いろいろ見て回ろうかと思ったのだ」
「あなた、神使のくせに、そんな観光みたいなことしてていいの?」
「我が主は寛大な心を持っているゆえ、大丈夫であろう。……たぶん」
なんだか最後に小さく「たぶん」って聞こえたような気がしたけれど、ついてきてしまったものはしょうがない。今さら月読様のところに引き返すわけにもいかず、私はモフ太を連れてそのまま家に帰った。
「モフ太、とりあえずあなたを洗いたいんだけど」
「一緒に風呂か。よかろう」
「いや、一緒には入らないわよ」
「む、なぜだ。胸が小さいからか」
「そうやってデリカシーのないこと言うからよ!」
私はむんずとモフ太をバスルームへ連れ込む。シャワーを出して容赦なくわしゃわしゃと洗った。ときどき「やめろー」と悲鳴が聞こえたけれど、無視した。モフ太の言うことをいちいち聞いていたらきっと埒が明かないからだ。
ドライヤーで乾かしてあげると、モフ太は見違えるほど真っ白なうさぎになった。
「ちょっとモフ太、あなた、可愛いんだけど」
「何を言う。ボクが男前なのは当たり前だろう」
「可愛い~!」
真っ白なうさぎ。これが神使じゃなかったらきっとペット。




