神様とクリスマス会_02
「……どこに?」
「リースをずっと見ていますよね?」
「……?」
「……え?」
私は店長とお客さんを交互に見るが、本当に店長には何も見えていないようだった。
「ちょっと、やだっ。望月さんって何か見える人?」
「えっ? いや? 霊感はゼロだと思いますけど?」
「まだいるの?」
「いますね」
「やだっ。私そういうの苦手なのよ。なんとかしてよ~もう~」
「何とかって言われましても……」
店長は大げさに身震いし、私をじりじりと店の入口へ追いやる。手で追い払いながら早く早くと急かした。
「……困ったなぁ」
これが幽霊だったら私だって嫌だし、急にそんなものが見えてしまう自分も怖い。自動ドアを開ける手前でもう一度店長を見ると、早くしろと顎で追いやられた。
店の外に出るとやはりそこには女性がいて、クリスマスリースをじっと見つめている。
「あの~すみません、そろそろ閉店のお時間なのですが、何かご用でしょうか?」
声をかけるとその女性はひどく驚いた顔をした。
「あなたは私が見えるのですか?」
「え? はい?」
やはり店長の言う通り、見えてはいけない何かなのかと思わず身構えた。
(ん? ちょっと待って。この感じ、どこかで……?)
妙な既視感を覚えその女性をまじまじと見る。
黒く艶やかな長い髪を一つで束ね、きれいな宝石のアクセサリーが目を惹く。そしてとても滑らかな生地の装束を纏っている。
「……もしかして神様?」
ボソリと呟くと、その女性はさらに驚いて口元に手を当てた。




