表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/49

No.11 姉

1990年5月


約束をした次の日、大介に連れられて家まで来ていた。


「覚えとけよ。あの赤いアパートの角を右に...」


みたいな感じに道案内をしてくれているが、そんなこと全く頭に入ってこない。周りが懐かしすぎて思わず凝視したりしているような気がして、内心顔に出てないかハラハラしながら家にたどり着いた。


「おじゃましま〜す」


と言いながら大介の部屋に入っていこうとすると、女の人が出てきた。

大介はゲゲッとしたような顔つきだった。


「こんにちは」


女の人が清らかそうな声で言った。懐かしいような顔をしているが全く思い出せない。なんとなく大介と似ているような...


「裕二。早く行くぞ」


と明らかにアセアせしながら大介が言ってくる。飛び込むように部屋に入れられた。


「なんでそんな急いでたんだよ?」


「喧嘩してんだよ...あのクソ姉のプリンを食べただけで...殴って来たんだよ...朝」


「うん。脳内裁判官によると100%お前が悪い。」


「ちげーんだよ。お腹が空いてたし、名前も書いてなかったし、普通に冷蔵庫のど真ん中にあったんだぜ?普通食べるだろ。うん。むしろ食べないほうがおかしい」


「はぁ?よし、お前の倫理がおかしいことはわかった。ってかねーちゃんに勉強教えてもらえばよかったじゃん。なのに、プリンを食べたせいで冷戦だから仕方なく俺に教わったと、」


「正解!ってことで教えてくれよぉ。ゆーじー」


って感じの会話をしながら勉強をしていった。

ところで、勉強していているときに地球儀を見て気がついたのだが、北の国にある社会主義国家が崩壊していないのだ。ちょっと驚き。でも史実だとあと1年ぐらいで崩壊するんだよなぁ。なんて思いながら、余裕過ぎて退屈な勉強timeを過ごした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ