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006 初めての魔物との戦闘

スキルの身体強化で体力が二倍になり腕輪に付与した身体強化でさらに二倍のステータス値で元の体力の4倍のステータスになっているので思いの外速く歩くことができている。


森の中を歩いて村のある西に向かって歩き始めてから5分ほどたったころ魔物の反応まで50メートルの位置まで辿り着いた。すると魔物の反応が優斗に向かってものすごいスピードで動き出した。


5秒ほどして魔物の姿が木々の間から出てきた。


― - - - - - - -


ウインドウルフ

種族:モンスター


レベル;30


HP:  900

MP:  600

攻撃:  700

体力:  650

防御:  400

知恵:   70

敏捷:1,200


― - - - - - - - -


やってきたのは風魔法も使えるウィンドウルフだった。鑑定でステータスを見れば全ての値で優斗の100倍近い値になっている。到底優斗が普通の状態だったら勝ち目が無かった。


(こんな魔物に勝ち目があるのか?)


(マスター、諦めたら負けですよ。頑張ってください)


叡智はスキルなのでどうすることもできない。ただ優斗を励ますだけだ。優斗は初めて見る魔物に驚いて腰が引ける。ウィンドウルフは軽自動車ほどの大きさがあった。


(どう見ても大きすぎるだろう)


今更、そう言っても仕方がないが、そう言わざるを得なかった。


「ガルルルルルル」


優斗が敵わないと思った瞬間にウィンドウルフが飛び込んできた。優斗はウィンドウルフの体当たりを受けて吹き飛び木にぶつかり地面に落ちる。その時に腕輪に付与してあった自動防御が働き結界で包まれたために優斗は怪我が無かった。


ウィンドウルフが地面に転がっている優斗に近づいてくる。優斗は直ぐに立ち上がり右腕をウィンドウルフに向けて『ウィンドカッター』を放つ。しかしその魔法はウィンドウルフが避けてしまう。


「嘘だろ……」


「ガルルルルルルルルル。ガー!!」


魔法を避けたウィンドウルフは魔法を使った優斗を警戒するように距離を取った。そして『ウィンドボール』の魔法を優斗に放つ。『ウィンドボール』は凄い速さで優斗に向かってくる。


ステータス値が低い優斗は魔法を避けることができない。魔法は優斗の腹のあたりに直撃し優斗は大きく後ろに吹き飛ぶ。が、ウィンドウルフの魔法は自動防御で防ぐことができた。


攻撃は自動防御で防げるが優斗の魔法が当たらなくては魔物を倒すことができない。優斗は直ぐにスキルを増やす判断をした。創造を使いスキル多重思考と高速思考を獲得する。すると少しだけウィンドウルフの動きが遅く感じられるようになった。


ウィンドウルフは魔法が効かなかったので木々の間を駆け抜けるようにして優斗にものすごい速さで近寄ってくる。今度は口を大きく開けている。噛みつくための行動らしい。普通ならウィンドウルフの噛みつき攻撃だけで上半身と下半身が二つに分かれるだろう。


優斗は単発の魔法は避けられるので何発もの『ストーンバレット』をダダダダダと機関銃のようにウィンドウルフに向かって放った。この攻撃はウィンドウルフにとってはたまったものではなかった。ウィンドウルフはいくつもの『ストーンバレット』に体を貫かれ地面に横たわる。


優斗は地面に転がったウィンドウルフを見て戦いに勝利したことに気が付いた。それまでは生きた心地がしなかった。いくら自動防御に守られているからと言っても軽自動車とほぼ同じ大きさのウィンドウルフを見て戸惑わないはずがない。


しかし、精神耐性Lv.10を持っていたおかげで終始冷静でいられたことには自信が持てた。でも、もうウィンドウルフの体当たりは受けたくないと思った。


魔物の遺体を拾い上げて亜空間倉庫(インベントリ)にしまい込む。亜空間倉庫(インベントリ)はその中で解体できるような機能を備えている。


(なんとかうまくいったね)


(そうですね。やはり自動防御は役に立ちましたね)


(そうだね。自動防御が無ければ一番初めの体当たりで俺は死んでいたよ。あの体当たりはトラックに轢かれたくらいの衝撃があったと思うよ)


(実際それ以上の衝撃だったと思いますよ。ステータスを確認してみてください。上がっていると思いますよ)


「ステータスオープン」


- - - - - - - - 


名前:九条優斗

種族:ヒューマン

性別: 男

年齢:16歳


レベル:10


HP:   400

MP:    無限

攻撃:   200

体力:   240

防御:   180

知力:   200

敏捷:   380

運 :  5,000


魔法スキル

 火魔法Lv.10

 水魔法Lv.10

 風魔法Lv.10

 雷魔法Lv.10

 氷魔法Lv.10

 土魔法Lv.10

 光魔法Lv.10

 闇魔法Lv.10

 神聖魔法Lv.10

 時空魔法Lv.10

 付与魔法Lv.10


スキル

 言語理解Lv.10

 亜空間倉庫(インベントリ)Lv.10

 無詠唱Lv.10

 マップLv.10

 完全探知Lv.10

 隠密Lv.10

 詳細鑑定

 神剣術Lv.10

 投擲Lv.10

 弓術Lv.10

 照準Lv.10

 身体強化Lv.10

 多重思考Lv.10

 高速思考Lv.10

 獲得経験値増加Lv.10

 精神耐性Lv.10

 状態異常耐性Lv.10


エクストラスキル

 限界突破


ゴッドスキル

 創造

 叡智

 等価交換


称号

 異世界人


加護

 原初の神の加護


― - - - - - - - - - -


ステータスレベルが格上の魔物を倒したおかげでレベルは9も上がっていた。


(凄いよ。レベルが9も上がっているよ)


(レベル1の状態でレベル30の魔物を倒したのです。それにスキル獲得経験値増加Lv.10の恩恵もあるのだと思いますよ)


(このステータス値だったらレベル30くらいの魔物を剣で倒せるね)


(そうですね。スキル身体強化Lv.10と身体強化が付与された腕輪の効果でステータス値は四倍になりますからね。剣も準備した方が良いでしょう)


(そうだね。先ずは初心者冒険者が持つような鋼の短剣を創造しよう)


優斗は直ぐに鋼でできた剣を作り出した。剣帯もスキル創造で作り出した。優斗は出来上がったばかりの剣帯ベルトを体に付けて腰に短剣を差した。


ジャージ姿に剣帯ベルトの組み合わせは似合っていなかった。だが今の優斗は美しい顔をしているのでどんな格好も様になっている。


(剣の準備も整ったから村に向かおう)


(はい、一応マップで魔物の位置は確認しながら進んでくださいね)


(分かったよ。ウインドウルフみたいにすばしっこい魔物がいたらまた吹きとばされそうだからな。気を付けるよ)


(そうしてください。いくら自動防御があると言っても攻撃を受けることに慣れてしまってはいけませんよ)


(そうだよな。俺も攻撃を受けるのは面白くないからな。次からは攻撃を躱せるように努力するよ)


優斗は叡智の言うことももっともだと思った。いくら自動防御で守られていると言っても攻撃を受けることは面白くない。次からは攻撃を避けられるようにしようと心で誓った。こうして優斗は村に向かって歩き出した。

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