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004 異世界へ、そしてニーベルリング②

そして光の中から姿が変わった優斗が現れた。優斗は光が収まると叡智に話し掛けた。


(俺は自分を創造しなおすことに成功したのか?)


(成功したと思われます。鏡を創造して確認してみてはいかがでしょう)


優斗は全身が映るほどの鏡を創造した。そして自分の姿を確認する。その鏡に映っているのは、今までのデブで禿頭で醜い顔の優斗ではなかった。鼻筋は通っており顎もすっきりしている。


髪の毛もサラサラとしていて豊富にある。誰が見ても美しい顔立ちに変わっていた。そしてすらっとしていて太ってもいない。カッコいいというよりも綺麗と表現しても良いような美少年が鏡に映っていた。


「すごい。これが俺なのか……?」


自分の姿を見て優斗は暫く呆けていた。今まで見てきたどんな男性よりも美しく凛々しい顔立ちの自分に驚いたのだ。何分時間が過ぎたか分からないが叡智が語りかけてきて我に返る。


(マスター。しっかりしてください。大丈夫ですか?)


(大丈夫だよ。自分の姿にびっくりしただけだから心配ないよ)


叡智が話しかけるまで優斗は自分の姿を見て呆気に取られていた。叡智が話しかけなかったら数分は動けないでいただろう。それほど、姿かたちが変わっていたからだ。


(それなら良いです。その姿に満足しましたか?)


(ああ、とても満足している。最高だよ)


(それなら良かったです。マスター、この森には魔物がいます。マスターのレベルが低いので魔物と戦う術が今のところありません。しかしマスターはニーベルリングから得られる無限の魔力があるので直ぐに戦えるように魔法スキルを習得してください。あと必要と思われるスキルを習得した方が良いですよ)


(分かったよ。俺も小説や漫画を読んで知っているスキルを創造するよ)


優斗は学校で虐められたり家庭で無視されたりすることが多かったので、外に遊びに行くようなことが無かった。そのためラノベやネット小説をよく読んでいた。そのおかげでスキルの知識は豊富に持っている。


そしてスキル創造を使えば思った通りのスキルが思いのままに作れることが分かっている。神様以上の力を持つようなスキルは作れないが大半のスキルは作ることができた。


ステータス強奪系のスキルを先ず思い浮かべたがそのスキルは創造することができなかった。優斗は少しがっかりしたがそれ以外の普通の魔法スキルや武術スキルは創造できた。


そして、また自分のステータスを確認する。


- - - - - - - - 


名前:九条優斗

種族:ヒューマン

性別: 男

年齢:16歳


レベル:1


HP:    10

MP:    無限

攻撃:     5

体力:     5

防御:     7

知力:    10

敏捷:     5

運 :  5,000


魔法スキル

 火魔法Lv.10

 水魔法Lv.10

 風魔法Lv.10

 土魔法Lv.10

 雷魔法Lv.10

 氷魔法Lv,10

 光魔法Lv.10

 闇魔法Lv.10

 神聖魔法Lv.10

 時空魔法Lv.10


スキル

 言語理解Lv.10

 亜空間倉庫(インベントリ)Lv.10

 無詠唱Lv.10

 マップLv.10

 完全探知Lv.10

 隠密Lv.10

 詳細鑑定

 神剣術Lv.10

 投擲Lv.10

 弓術Lv.10

 照準Lv.10

 身体強化Lv.10

 獲得経験値増加Lv.10


エクストラスキル

 限界突破


ゴッドスキル

 創造

 叡智

 等価交換


称号

 異世界人


加護

 原初の神の加護


― - - - - - - - - - -


優斗は小説や漫画で知りえた知識で今必要と思われる魔法スキルとスキルを創造して獲得した。


(ようやくスキル作りが終わったようですね)


(自分が今、思いついただけの魔法スキルと武術スキルは習得したよ。神剣術というスキルを習得したけど今剣は必要ないかな。今の体力だと剣を持てそうもないよ)


(そうですね、剣はステータスレベルが上がって体力がついてから創造しましょう。それまでは魔物を倒すのは魔法ということで良いでしょう。マップを確認しましたが西に向かうと村がありますね。そこに向かいましょうか?)


優斗はマップを確認する5kmほど歩けば村に着くようだ。マップには魔物の反応もある。マップには敵味方の判別機能があり敵対心を持っている者や魔物は赤色の〇で表示され味方は青い〇で表示される。そして悪意のある者はオレンジ色の〇で表される。


〇の大きさで敵の強さが分かるようになっている。なんにも優斗に関心のない者や動物は白い色で表示されて優斗が探し求める者や物は黄色いまるで表示される。なかなかに役に立つスキルだろうと優斗は思っている。


(そうだな、でも村に向かう必要はあるのか?)


(異世界に来て一人でレベル上げしても長続きしませんよ。ちゃんと人と交流をしましょうよ)


叡智の言っていることはもっともなことだった。人は一人では生きていけない生き物なのだ。いくら創造や叡智といった特別なスキルを持っていても優斗は16歳の少年に過ぎない。過酷な魔物が住む森の中で一人で生活するには不安もある。


優斗は叡智の助言に従い村を目指すことにした。人と接するのには少し抵抗があるが異世界もののラノベやネット小説では近くの街や村を目指すのは定番中の定番だ。優斗は好きなラノベのように近くに村があるならそこを目指そうと単純に考えていた。


(マスター、少しは警戒心を持ってください。ここは魔物がいる森の中なんですよ)


優斗は憧れだった異世界に来たことと自分が生まれ変わったように美少年になったことに浮かれて自分が危険な森の中にいるということを忘れていた。


(ごめん、気を付けるよ。マップで近くに魔物がいないか確認するよ)


優斗は直ぐにマップで近くに魔物がいないか確認をした。しかし、直ぐ近くには魔物の反応はなかった。優斗は少しほっとした。そしてこれから出会うであろう魔物と戦うことを真剣に考えた。


すこし怖いが今までの虐められたり貶められたりする自分の人生を変えるためには魔物を倒して強くなる必要があると心に誓う。


優斗は太陽の位置を確認する。太陽は真上より少し東側に輝いている。見た感じ午前中だろう。地球では学校が終わってだいぶたっていたので家に着いた時には夕方6時ごろだった。


太陽の位置だけでここが異世界だと優斗は再認識した。そして異世界のドアをニーベルリングにしまう。そして叡智が見つけた村を目指して足を進めようとする。

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