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042 復讐

電車に乗って20分、優斗が通う高校の最寄り駅に着いたので電車を降りる。駅から学校に着くまで同じ学校に通う女子たちが優斗に見惚れていた。


「あんなカッコいい人うちの学校にいたっけ?」


「見たこと無いわ。カッコいいというより綺麗なひとだよね」


「本当ね。雑誌で見たことがあるモデルより整った顔をしているわ」


優斗はレベルが上がって五感も人より優れている。内緒話のような小さな声も聞こえている。


(やっぱり、顔の良し悪しで人って見る目が変わるんだな)


今までなら『あの醜い人』などと言われていたのに顔が変わると言われることが違うと優斗は憤りを感じていた。そして校舎に入りトイレに向かうとスキル変身をつかって醜い頃の優斗の姿に変身した。その姿で教室に向かう。


教室に入ると同じ学級の生徒が優斗を見る。しかし今までのように優斗を見ても汚いものを見たような目でクラスメイトたちは優斗を見ていなかった。優斗はこの時ステータスの運の値が+5,000になったことが原因だと思った。


今まで他人に見下されるような目で見られていたのは邪神が優斗の運の値を-5,000にしてその上で醜い顔にしたからだろうと思った。


しかし早乙女瑠奈と一色沙織と三波詩音が入ったときにその考え方が変わった。三人は優斗を見て顔を歪めた。


「昨日のことがあっても学校に来たのね。良く来られたわね」


早乙女のその言葉を聞いて一色と三波は嗤声を上げる。


「本当にこりないやつ」


一色がそう言うと三波が優斗を睨みつけた。


(この三人は他の人と違い今まで俺のことを悪く言っていた。もともと醜い顔をしている者や弱い立場の者を虐めるような性格をしているんだろうな)


優斗は三人のことをそう思った。


(もし+5,000の運になった俺を見て何も言わなければ復讐はしなかったのに……)


優斗はスキル呪術Lv.10を創造して早乙女と一色、三波を呪った。すると三人は急に取り乱して鞄を机に置くとトイレに向かって走り出した。優斗は一週間下痢になる呪いと三年間髪の毛が抜けていく呪いを三人にかけたのだった。トイレに向かって走り出す三人を見て優斗は満足して笑った。


これで、3年間早乙女と一色、三波の三人は髪の毛が薄くなり禿げることになる。そのことを想像して優斗はほくそ笑む。


そしてしばらくして赤城光輝と田代信二に横山拓海が教室に入って来た。そして三人は優斗を見つけて近づいてくる。


「お前、本当に懲りないな。よく学校に来られたもんだ。感心するぜ」


そう言って赤城は優斗の足を蹴ろうとする。しかし反射神経が尋常じゃない優斗はその蹴りを躱す。今の優斗には赤城の蹴りがスローモーションの様にのろく見えた。赤城はゴブリンよりも弱く感じられた。


「お前、なめているのか? 信二、拓海、こいつを押さえろ」


赤城の命令で二人が優斗を抑えようとする。優斗は早乙女たちと一緒で赤城たちも変わらないなと思いがっかりした。そして転移の魔法を使って三人と一緒に教室から体育館裏に転移した。四人が消えて教室のクラスメイトは驚いた。


ふわっとした感覚の後に目の前の景色が変わったことで赤城たちは驚く。そんな三人を見て優斗は笑いをこらえる。そして優斗はまず赤城に近づき腹をけり上げた。もちろん、優斗は赤城を殺さないようにスキル手加減を使用している。それでも腹を蹴られた赤城は一瞬だが蹴られた勢いで宙に浮いた。


「……ゲホッ、ゲホッ……。ゆ、優斗。お前何をやったか分かっているんだろうな」


赤城がそう言うと田代と横山が優斗を抑えに来る。優斗は田代の顔を殴りつけて吹き飛ばす。そして横山の横っ腹に回し蹴りを放つ。横山は優斗の回し蹴りの威力で吹き飛び転がっていった。


その光景を見て赤城は顔を青くする。そんな赤城に優斗はゆっくりと近づいていく。そして蹲っている赤城の顔に蹴りを叩き込む。赤城は地面を転がる。その赤城に近付いて赤城の髪を掴み顔を持ち上げる。


「赤城、今日は今までの恨みを晴らさせてもらうぞ……」


「お前、こんなことをして後からどうなるか分かっているのか?」


赤城の父親は国会議員をしていてこの学校でも幅を利かせている。そのため赤城が問題を起こしても学校側は見て見ないふりをしているのだ。優斗はそのことを知っている。そしてその赤城たちに目に物を言わせてやると勢い込んでいた。


「どうなるもない。今日、お前たちは俺の前に跪くことになるんだよ」


優斗はそう言うと髪の毛を離し赤城の顔を蹴り上げた。その反動で赤城の上半身が浮かび上がる。その赤城の顔に拳を叩き込む。赤城の歯が何本か折れる。優斗はそのことを気にしないで赤城をサンドバックのように殴る蹴るの暴行を続ける。


赤城の顔がみるみる腫れて行き原型を留めていない。それでも優斗は赤城の顔を殴りつ続ける。そこまでしても赤城への恨みは収まらない。


「……やめろ、やめてくれ」


「お前は俺がそう言った時に辞めてくれたか?」


そう言い優斗は赤城を蹴り上げる。その力は強く赤城は宙に浮き地面を転がる。優斗は赤城を追って行き赤城の顔を蹴り上げる。それでも優斗の攻撃は止まらない。


赤城が痛みで意識を失うと水魔法で水を顔にかけて起こしてまた暴行を加えた。その優斗の後ろから田代が近づいてきて優斗に殴り掛かろうとする。優斗は田代の行動をスキル気配察知で分かっていた。優斗は振り返り田代を蹴とばす。


田代は体育館の壁まで吹き飛んだ。田代の肋骨は何本か折れているだろう。それでも優斗の怒りは収まらない。優斗は田代を無理やり立たせると頭を掴んだ。そして何度も顔を殴る。田代の顔は誰なのか判別がつかないくらいはれ上がっていく。


それでも優斗は止まらない。田代の顔を殴り、お腹を蹴り上げる。田代がゲロを履いたら投げ飛ばす。


「汚いじゃないか」


そう言い田代に近付いて田代の顔を蹴り上げる。スキル手加減が良い仕事をしているので田代が死ぬことはない。優斗は安心して田代を蹴り続ける。


「もういいかかげんにやめてくれ」


「お前も赤城と同じことを言うんだな。やめるわけがないだろう」


そして田代の顔を蹴り上げる。田代の顔がはれ上がりもう誰なのか分からない。それでも優斗は田代の顔を蹴り続ける。田代の歯が折れて飛んでいく。もう前歯が何本もなくなっている。


田代にも十分にサンドバックになってもらった。そして横山に近づく。横山は地面に倒れこんでいたが地面を這いずる様に後ずさり優斗から逃げようとする。そんな横山を優斗が逃がすはずがない。


「すまない。俺たちが悪かった。赦してくれ」


「バカなことを言うな。赦すはずがないだろう」


優斗は横山の顔面に蹴りを入れる。横山はその反動で地面を転がる。優斗は横山を追いかけて今度は腹を蹴り上げる。横山は胃の中の物を全て吐き出してしまった。それから横山に対する暴行が優斗によって行われた。


優斗は気が済むまで赤城、田代、横山に暴行を加えた。そして最後に念入りに三人の手足を踏み抜く。そして骨を折る。三人の手足は折れ曲がっていた。


そこでようやく優斗は赤城たち三人に対する暴行をやめた。そして命に別状がない状態まで『ヒール』で治す。ただし骨折した骨は治していない。顔も誰だか判別できないほどだ。三人の歯はほとんど折れてなくなっていた。


そして赤城たち三人にスキル呪術で頭の毛が三年間抜け続ける呪いをかけた。これで優斗のことを『禿デブ』と言っていた三人の頭の毛が薄くなり。みんなから禿と呼ばれるようになる。優斗はそして赤城たち三人に復讐を果たして満足した。


そして赤城たち三人の頭を触り過去に赤城たちが行った虐めや悪さの記憶を取り出していく。それを創造でメモリースティックに映像として保存する。これで優斗は赤城たちがこれまでに行った悪さの証拠を握ったことになる。だがまだメインディッシュが残っている。


そして三人の記憶を闇魔法で消していく。そして転移で教室に戻りクラスメイト達の記憶も闇魔法で消した。そして優斗は教室を出て学校をあとにした。

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