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039 日本への帰還

優斗はシャルルと夜中まで飲み明かして自分の部屋に戻った。そして日付をまたいでいるので昨日のことになる、昨日あったことを思い出す。この世界に住む人の最高到達点であるレベル180以上を目指しているはずだった。それがいつの間にか属性竜を狩っている間にレベル200になっていた。


優斗はレベル200の大台にのって喜んだ。でもそれもつかの間のことで直ぐにダンジョンの最終ボスである最上位悪魔に転送されてダンジョンの最奥に呼びだされそのまま戦になった。そしてラスボスである最上位悪魔にスキル限界突破を初めて使い勝つことが出来た。


そしてレベルは255でカンストしてしまった。その後ダンジョンコアの現身であるソラに出会いダンジョンマスターになった。そしてエンブリオの実を食べて種族がハイヒューマンになった。昨日一日だけでこれだけのことが起きた。


こうして優斗の念願だったレベル上げはダンジョン攻略と共に終わりを告げた。そしてシャルルに村を出て行くことを告げた。シャルルに話すのは緊張したが話はうまくいった。シャルルは優斗と旅をすることになった。


優斗はこの世界をシャルルと共に過ごすと決めてから日本と異世界を行き来して暮らすことを考えていた。そう考えたときに両方の世界で同じように過ごすと考えたときに今より二倍の寿命が必要だと考えた。


その方法がスキル創造でネクタルを作り出し若返る方法だった。それがエンブリオの実を食べて長寿になる方法とは違うもう一つの長寿になる方法だった。ネクタルを使うことが無くて優斗は良かったと思った。


その方法をとると優斗の子孫の誰もがネクタルを欲しがり収拾が取れなくなると考えていたからだ。そんな時にソラからエンブリオの実を食べないかという提案があったので優斗は凄く嬉しかった。子孫全員が長寿種になればそれほどネクタルを欲することはなくなると思った。


そのネクタルを使って昨日シャルルを若返らせてスキル創造で彼女を美しくした。シャルルはそのことを喜んでくれた。シャルルに優斗の秘密がばれることになったが優斗はそれでも良いと思っていた。


シャルルはこの世界で一緒に過ごす仲間だと思っていたからだ。それでも魔法契約でしばっているのでシャルルから優斗の秘密が漏れる心配はしていない。


優斗は昨日おこったことや自分が行ったことを嬉しく思った。そして優斗は気持ちを新たにする。ついに待ちに待ったこの時が来た。優斗はニーベルリングから異世界へのドアをだす。時間の設定は何もしないで異世界へのドアを開ける。そしてドアを潜る。


ドアを潜った先は異世界に来る前と変わらない優斗の部屋だった。優斗は視界の端に映っている時計で現地時間(日本の時間)を確認する。日付は7月5日PM6時37分と確認できた。その時間と日付は優斗が異世界へのドアを潜ってシャルルの住む世界に行った日だった。


異世界へのドアを潜るときに時間の設定をしなければ世界を行き来した時に戻ることが出来る仕組みになっていた。もちろんニーベルリングを腕に嵌めた時に得た知識で優斗はそのことを知っていた。


「思った通り異世界に行った日に帰って来られた。晩御飯の時間まで二時間はある。それまでにパソコンを使って調べ物をするか」


優斗は異世界でスキル等価交換を使って50億円のお金を得ていた。しかしこのお金を何も考えずに使うことは出来なかった。優斗は税務署について何も知らないがラノベ小説を読んだ時に税務申告をしないで大金を使うと直ぐに税務署にばれてしまうという知識を知っていた。


そのために日本で現金を稼ぐ方法を異世界にいるときに考えていた。優斗はノートパソコンの電源を入れる。ノートパソコンが立ち上がると宝くじをググル。そしてロト7について調べた。優斗はロトくじについて知らなかったがロト7の一等賞金は10億円だった。


優斗はその金額を見て丁度良い金儲けだと思った。優斗にはスキル未来視がある。どうにかそのスキルを使ってロト7の一等を当てることが出来るだろうと考えた。そしてもう一つの金儲けの方法が株の売買だ。


優斗はデイトレーダーになって株の売買でお金を儲けることを考えた。そしてパソコンを使いデイトレーダーになるために必要な物を調べた。調べた結果口座を開設すれば誰でも簡単にパソコンを使って株の売買が出来ることが分かった。


直ぐに優斗はパソコンを使って口座開設の申し込みを行った。数日すれば書類が自宅に送られてくる手はずになっている。優斗はその書類が来るのを待つことにした。そしてロト7の当選番号の発表日が金曜日なので明日の木曜日に駅にある宝くじ販売所に行くことにした。


そして次に考えていたことを実行した。


(叡智、小学校、中学校、高等学校でならう全ての教科の知識を教えて)


(分かりました。全ての教科の知識をインストールします)


叡智がそう言うと様々な教科に関する知識が頭の中に流れ込んでくる。どれくらいの時間が流れただろう。それほど時間はたっていない気が優斗はしていた。


(もうインストールは終わりました。問題集でも解いて確認してみてはどうですか?)


(そうだね。確認してみるよ)


優斗は叡智の言うとおりに本屋で買った高校二年生の英語と数学に物理に古典に漢文の問題集を机に広げた。そしてまずは物理の問題を解いてみる。すると学校で習ったこともない問題が解けるようになっていた。一番後半にある問題も最後まで直ぐに解くことが出来た。計算も全て暗算で問題が解けた。


数学も英語も問題が無かった。一番不得意な古典や漢文の問題もすらすら解くことが出来た。そして世界史の教科書を読んでも全て頭に入っている内容だった。優斗はこれで高校に通う必要はないと確信を持った。優斗は高校を辞めて高校卒業検定を受けようと思っていた。


優斗は赤城たちのいる学校に未練はなかった。思い出とは言えないが虐められた日々のことが頭に浮かぶ。そして赤城たちに怒りが湧いてくる。その怒りはどうしても抑えることが出来ないものだった。


そうこうしている間に時計を確認するとPM9:12となっていた。家族は9時ごろ夕食のためにダイニングに集まる。その時優斗が遅れても誰も呼びに来ない。優斗は両親から無視されているし妹は思春期になり醜い優斗のことを嫌いだした。今では優斗の顔を見るたびに悪態をついてくる。


だが、神様に会って運の値がプラス5,000になった事で妹の態度がいつもとは変わっていたことを思い出す。やはり邪神が運の値を弄ったのがみんなに嫌われる原因だったのかと優斗は思った。


今日も9時を過ぎているのに誰も呼びに来ない。優斗は何時ものことだと割り切りダイニングに向かう。ダイニングに着くと父親と母親に妹は席について食事をしていた。優斗は何時ものように自分の席につく。


その時に母親が優斗を見た。そして驚いた顔をする。それも当然だと優斗は思う。今の優斗は醜い顔をしていない。生まれ変わった優斗なのだ。


「貴方は誰!!」


その言葉に優斗の父親が顔を上げる。そして優斗を見て驚く。不審者が家に上がり込んだと思ったのだろう。


「お前は誰だ!!」


優斗の妹は両親の言葉で優斗を見て驚いた顔をして席を立って両親の方に逃げる。


「俺は優斗です。あなたたちの家族ですよ」


優斗はそう言うと闇魔法で家族全員を洗脳していく。そして今の優斗の姿がまぎれもなく家族の優斗だと認識させて行く。


優斗は両親に無視されたり妹に悪態をつかれたりしていたが家族のことは嫌いではなかった。家族は赤城たちのように優斗に暴力を振るうことは無かった。いつか自分のことを理解してくれて仲良くなれる日が来ると信じていた。なので、家族のことを怨んだりしたことはない。


それに神様にあった時に、なぜ人から嫌われてきたのか、優斗はその理由を知った。優斗が神様の子孫で邪神のいたずらのせいで不幸な体質になっていたのだった。今ではスキル創造のおかげで顔は生まれ変わったように良くなっているしニーベルリングのおかげでステータスの運の値も+5,000ある。

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