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003 異世界へ、そしてニーベルリング①

優斗は部屋に帰ると直ぐにジャージに着替えた。そして台所で確保したミネラルウォーターと菓子パンと靴をリュックに詰めてそれを背負う。


そうこれから異世界に渡るため、そして自分のレベルを上げるために動きやすい服に着替える必要があった。ニーベルリングを腕に嵌めたときに得た知識で今から行く世界の常識も優斗の頭には入っている。


これから向かう世界は地球のように平和な世界ではない。魔法というものが存在してレベルやスキルという概念がある。そこには魔物という生き物がいて魔物を倒すことによって自分のレベルを上げることができる。


レベルを上げればステータス値が上がり力が強くなったり速く動くことができたりする。そのレベル上げを利用して優斗は強くなろうと決意をしていた。その世界に行くと自分の命にも危険があることを優斗は十分承知していた。


それでも今の状況を覆すためにはどうしても異世界に行き自分を鍛える必要を優斗は強く感じていた。そうしないといつまでたっても優斗の人生は今のままで強い者に虐げられる毎日を過ごさないといけなくなる。


優斗はこれ以上赤城たちに良いようにされるのが我慢できなかった。そのためには命を懸けてでも異世界に行く必要があると感じていた。そして、そういう機会を与えてくれた神様に感謝した。


「強くなってあいつらを見返してやる」


そう呟き優斗はニーベルリングに触れる。そしてニーベルリングから異世界のドアを出した。


ニーベルリングは異世界へのドアがしまわれていることと無限の魔力と運プラス10,000とゴッドスキル叡智に創造と等価交換を秘めている神器だ。魔力をいくら使っても減ることはない。


優斗はニーベルリングを腕に嵌めたときに異世界へのドアと無限の魔力の存在を認識した。異世界のドアは部屋の天井ぎりぎりまで大きく両開きのドアで禍々しい雰囲気を発していた。


優斗は勇気を振り絞って異世界のドアを開きそしてドアの向こうへと足を進めた。優斗が異世界のドアを潜るとそこは周りが木に囲まれた森の中だった。


この世界に来る前は日本は夕方だった。異世界のドアをくぐって異世界に到着した時太陽は地平線より少しだけ上がっている状態だ。


だれでもここが日本ではないと感じることができるだろう。優斗は得た知識でここが地球ではない異世界の森で魔物がいることが分かっている。すぐに知識として知っている自分のステータスを確認した。


「ステータスオープン」


そう唱えると目の前に透明なウィンドウが現れて優斗のステータスが表示された。


- - - - - - - - 


名前:九条優斗

種族:ヒューマン

性別: 男

年齢:16歳


レベル:1


HP:    10

MP:    30(+無限)ニーベルリングの魔力

攻撃:     5

体力:     5

防御:     7

知力:    10

敏捷:     5

運 :-5,000(+10,000)ニーベルリングより


魔法スキル

 なし


スキル

 なし


ゴッドスキル

 創造

 叡智

 等価交換


称号

 異世界人


加護

 原初の神の加護


― - - - - - - - - - -



優斗は運の-5,000という値を見て今までの不幸が自分の運のせいだと認識した。なぜそうだと思ったかは神様の説明を受けていたからだ。神様の言っていたことは嘘じゃなかった。そして改めて自分の運の値を操作した邪神を憎らしく思った。


ニーベルリングの機能である運プラス10,000のおかげで優斗の運の値は+5,000になった。これで優斗の不幸体質は払拭(ふっしょく)された。


叡智というスキルは読んで字のごとくの性能だ。そして叡智は疑似人格を持っている。優斗は直ぐに叡智に話し掛けた。


「叡智応答してください」


(初めましてマスター。私は叡智です。知りたいことがあれば私にお任せください。それと私に話し掛けるときは念話のように心で思うだけで結構ですよ。声に出して話をするとマスターは独り言を呟いている変態さんに間違われてしまいます)


(分かったよ。今心で思っていることは伝わっているかな)


(はい、大丈夫です。伝わっていますよ。マスターここは森の中なので魔物に襲われる心配があります。直ぐに創造で結界魔法を創造してください)


(わかった。『クリエイト結界魔法Lv.10』)


ゴッドスキル創造は原初の神の権能である創造の劣化版でいろいろなスキルや物を作り出すことができる。但し神様の権能である創造の劣化版なので生き物(植物をふくむ)や神器など神にしか作れないものは創造できない。


だが人でも作ることができるゴーレムやホムンクルスは作ることができる。優斗はゴッドスキル創造を利用してスキルを作ることができる。それで結界魔法Lv.10の魔法スキルを獲得した。


(ちゃんと結界魔法取得したようですね。直ぐに結界を張ってください)


(分かったよ。『結界』)


優斗は叡智の言うとおりに結界を張った。優斗は半径10mのドーム型の結界で守られている。


(これで落ち着いて話ができますね)


(そうだね。叡智、早速、聞きたいことがある。俺はニーベルリングを腕に嵌めたときに創造というスキルの力を知った。俺はこの力で自分を創造しなおしたい。もう醜いままで過ごすのは嫌だ。だけど創造では生き物は作れない。創造で自分を作り変えることは可能か?)


(新しく生き物を生み出さなければ可能です。マスターの体を作り替えるには多くの魔力が必要ですが、ニーベルリングには無限の魔力が秘められているので必要な魔力はあります。マスターの想像通りの肉体に改造することができるでしょう)


叡智の言葉を聞き優斗は忌嫌われてきた自分の容姿を直ぐにでも作り替えようと思いたった。そういう思いが浮かんだ優斗は居ても立ってもいられなくなった。


(なら、早速自分の体を作り変える。『クリエイト』)


優斗は自分の顔が芸能人にも負けないイケメンになるのと太った体が細マッチョになるようにイメージして自分を作り変えていく。優斗は光に包まれて一瞬でその光は霧散した。

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