120 シャルルとお買い物②
美香とシャルルは優斗をテナントの前で待たせてランジェリーショップの中にはいる。シャルルは自分の胸のサイズが分からなかったので店員を呼んでサイズを計ってもらう。
「すみません。、胸のサイズが分からないので計ってもらえますか」
そう言うシャルルに店員は同じ女性なのにシャルルの美しさに目を奪われてしまう。シャルルは優斗が理想の女性を想像して姿を変えた女性なので3Dイラストレーターが描いたように均等のとれた顔立ちをしている。
「分かりました。試着室に案内いたします」
「シャルル姉、美香は自分の下着を選んでいるからね」
「じゃあ、私は店員さんと一緒に行くことにするわ」
シャルルはそう言い、店員と一緒に試着室に一緒に行く。
店員は先ずシャルルが胸に晒しのような布を巻いているのに驚く。そして裸になったシャルルを見てまた驚いた。シャルルの胸はEカップぐらいの大きさがあるのにも関わらずで重力に逆らって上向きできれいなお椀型の形をしていた。
「こ、これからバストのサイズを計ります」
「お願いします」
店員はシャルルのバストのサイズを測る。そして自分の予想が正しかったと認識した。
「トップは87cmでアンダーは66cmのEカップです」
シャルルは女性なら誰もが羨むような理想の胸の持ち主だった。
「ありがとう。そのサイズでブラを探せば良いのね」
「はい、それで間違いないと思いますよ」
シャルルは店員から胸のサイズを聞いて美香と合流する。
「シャルル姉、サイズはどうだった?」
「Eカップだったわ」
「シャルル姉に負けた。私はDカップなんだよ。すこし悔しいな」
「そんな事よりブラを探すのを手伝って欲しいわ」
「分かったよ。でもD以上のサイズになると可愛らしい柄のブラが無いんだよね。欲しいものを探すのに苦労すると思うよ」
美香の言う通りでシャルルのサイズになると可愛い柄のブラジャーが見当たらない。Cカッップまでならいろいろな種類のブラジャーがあるのにDカップ以上になると極端に種類が減りEカップ異常になると更にブラジャーの種類が減っていく。
「美香の言う通り可愛い柄のブラが見当たらないわね」
「だから言ったでしょ。美香もブラを選ぶときには苦労しているんだよ」
「それなら最終手段をとれば良いわ。こういう時のための魔法があるじゃない」
シャルルが気に入った柄のブラジャーはBカップ用の物が多かった。シャルルは仕方がなくサイズ自動調節の魔法を付与することにしてBカップ用のブラとパンティーのセットを選んでいく。
「シャルル姉は良いことに気が付いたね。私も自分用のブラを選ぶよ」
美香はそう言い自分用のブラを選び始めた。シャルルと楽しくブラの柄について話をしながら二人はブラを選んでいく。そして選んだブラを手に持ってレジに向かった。レジにはシャルルの胸のサイズを計った店員がいた。
店員は明らかにシャルルの胸のサイズの違うブラを買うことを不思議な顔で見ていた。
シャルルはそんな店員のことは気にしないでブラを購入する。
「このらのブラとパンティーのセットを買います。計算をお願いします」
「承知いたしました。しばらくお待ちください」
店員はそう言い商品をレジに通していく。シャルルの清算が終ると美香も商品を購入していた。
美香は今までブラを選ぶときに好きな柄を選べなかったが今回はサイズ自動調節の魔法を付与することで欲しい柄のブラが購入できたこと喜んでいた。
ブラを購入してテナントを出て優斗と合流する。そして服を売っているテナントに入る。シャルルは真新しい服がテナントに多く並んでいることに驚く。今までシャルルはトカ村の誰かが着た服をアンナから貰い自分で手直しして着ていた。
「この階にあるテナントが全て服を売っているのね。本当にすごいと思うわ」
こうやって新しい服を選べることにシャルルは感激していた。
「この階だけじゃないよ。地下の階や上の階にも服を売っているテナントがこのビルには多く入っているんだよ」
「そうなのね」
シャルルはそう一言つぶやくと物思いにふける。優斗と美香は本当に恵まれた環境で育ったんだなと実感していた。
「シャルル姉、どうしたの急に考え込んだような顔をして」
「リアースで暮らしていた頃は他人が着ていた服のおさがりを手直しして着ていたのよ。今、こうやって新しい服を選べることを感慨深く思っていたのよ」
「シャルル姉はそんな暮らしをしていたのね。今日は可愛い服を選ぼうね」
「そうね。一緒に選んでくれる」
「まかせてよ。そのためのスキルもあるしね」
「そうね、スキルコーディネートがあるからね。一応店員さんおお勧めの服を聞いてみるわ」
そこに店員の若い女性がやって来た。店員はシャルルと美香に優斗を見て驚いた顔をする。三人とも誰もが認めるようなきれいな顔立ちをしていた。とくにシャルルは北欧系の美少女に見える。店員はそんな三人の相手をするのに気負いを感じていた。
「お、お客様、どの様な服をお探しでしょうか?」
「良いところに来てくれたわ。欲しい服を考えてきたわけではないのよ。あなたのお勧めと今流行っている服やスカートにズボンを何着か見繕ってもらえるとありがたいわ」
「承知いたしました。今から選んでお持ちします。それまでの間店にある服を見てお待ちください」
店員はシャルルの銀色の髪の毛にあう色の服を選ぶことに集中していた。いままでにあのような綺麗な銀色の髪のお客さんを店員は相手したことが無い。それでも今までの経験を生かして流行りの服や自分が勧めたい服を選んでいく。
その服を持って店員はシャルルのもとに向かう。
「お客様、服を選んできました。着て見ていただけますか?」
「それなら、試着室に案内してくれる?」
「はい、こちらへどうぞ」
シャルルは店員の後について行き試着室に向かう。その間に美香はシャルルに似合いそうな服を選んで手に取っていく。サイズは優斗が創造した服のサイズを参考にしている。
シャルルは店員が持って来た服を着ていく。そして試着室の前で待っている優斗に意見を求める。
「優斗、この服なんてどう?」
シャルルはそう言って店員の勧めてくれた服を着て一回転して回って優斗に見せる。
優斗は正直言ってシャルルにそう問われて困惑する。シャルルは優斗が創造した理想の女性の容姿とスタイルをしている。そんなシャルルだからどの様な服を着ても似合っているように見える。
それでもスキルコーディネートを利用してシャルルを見る。そしてシャルルに似合うか似合わないかの判断をスキルまかせにすることにした。
「シャルルさんだとこっちの服の方がもっと似合うと思うな。その服を着てくれる?」
「そうね。私もどちらかと言うとこっちの服よりもあの服が会うと思っていたのよね。その服を着てみるわ」
そうして、シャルルはまた服を着替えて試着室を出て優斗に見せる。
「やっぱり、その服が似合っているよ」
「お客様、その服はとても似合っています」
優斗と店員はシャルルが着た服を褒める。シャルルにその服はとても似合っていた。まるで雑誌に載るモデル以上の雰囲気がシャルルから感じられる。
「そうね。じゃあ、この服は購入することにするわ」
「後は、この服に合わせてスカートかズボンを選んだ方が良いよ」
「そうね。店員さん。この服に合うズボンとスカートをいくつか持ってきてくれるかしら?」
「はい、分かりました」
店員がズボンとスカートを探しに言っている間に美香が服やズボンにスカートを山ほど抱えてやって来た。
「シャルル姉、美香が似合いそうな服を選んできたよ。これを着てくれる?」
シャルルは美香が持って来た大量の服を見て笑顔になる。こんなにいろいろな服を着て選ぶことがとても幸福に思えた。そして自分を日本に連れて来てくれた優斗にシャルルは感謝した。
「その服をちょうだい。今着てみるから美香の感想を聞かせてね」
「まかせてよ。シャルル姉に似合った服を選んであげるね」
「優斗も男性側の意見を聞かせて欲しいわ」
「分かったよ。俺の意見で良いのなら幾らでも話してあげるよ」
「ありがとう。じゃあ、着替えて見るね」
そうしてこの店だけで1時間も服を選ぶのに時間をかかった。そして3組の服やスカートにズボンを購入して次の店舗に行く。その店舗でもシャルル達は時間を使って服を選んでいく。
優斗は正直、こんなに買い物に時間がかかるなんて思ってもいなかった。美香と来た時は優斗がコーディネートした服を美香は素直に買ってくれたからテナント一件あたりの時間が短く抑えられていた。
しかし、今日は優斗と美香の意見を参考にいろいろな服を着て見てそれから選んでいるので一組の服を選ぶのにかなり時間がかかっていた。それに、シャルルがいろいろな服を着るのを楽しんでいる姿を見て優斗は『早く選んでくれ』とは言えなかった。
昼の食事を挟んでもシャルルの服の買い物をして過ごした。あっという間に時計の針が午後7時を回っていた。
「シャルルさん、そろそろ時間だから、この店で最期にしよう」
「そうねその方が良いわね。今持っている服から選んで終わりにするわ」
シャルルはそう言い、手に持っている服を着て優斗と美香の意見を求める。そして服を選び購入してテナントを出た。シャルルはリアースのダンジョンで得たお金で服を購入していた。今日だけで36万円分の服やスカートにズボン、それに靴も購入していた。
全ての荷物は亜空間倉庫にしまってある。シャルルは今日の買い物に十分満足していた。生まれて初めて真新しい服を買ったことにシャルルは感動していた。そして服以外にも地球の知識で得たものが欲しいと思った。
三人は今度は渋谷にでも行こうかと話し合いながら家路についた。




