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第1章5 不穏な空気

 (というか、こんなに成長したけど、今後どうやって成長するのだろうか。まさか成長しない……まさかな。はは)


《急激に成長した反動で、今後ずっと成長しません。》


 そのまさかだった。俺は今後一切これから成長しないらしい。


(嘘…だろ?俺このままかよ!まぁ、予想してたし、この体も悪いわけじゃない。むしろ動きやすいまである。)


 何度も言うが、この男は、このポジティブシンキングで今まで生きて来たのである。


《『道具製作』がLv10に達しました。能力(スキル)希少能力(レアスキル)創造(クリエイト)』に進化しました。》


 どこからともなく、あの懐かしい声が聞こえてきた。というか、もうLv10になったの?!


《あなたの体を今の状態にすることにより、一気にLvが上がったと推測されます。》


 それだけで一気に上がるものか?いや、こんな芸当誰にでも出来ないか。俺にしか出来ない。つまり、才能ある者しか出来ない芸当だ。そう考えると当たり前か。

 それより、希少能力を獲得したな。どんな能力だ?


《『創造』は自分の魔気を使い、どんなものでも創る能力です。作るものによって、必要な魔気量(エナジーポイント)が違います。》


 なるほど。創るものにもよるが、強すぎやしねーか?まぁ、ものはためしだ。

 頭の中で、銃を考え、能力『創造』の使用を念じる。


「うおっ。本当に銃が作れた。それで消費魔気量が、200…。」


 多いのか少ないのか分からないが、これは多い方か?そういえば、魔気量を見ていなかったな。

 そう思い、俺はステータスで魔気量を確認しようとしたが…


「なんじゃこりゃ!」


 思わず声に出るくらいびっくりした。そこには先程までとは比べものにならないくらいのステータスが表示されていた。


「まじか、こりゃどうなってるんだ。200とか、屁でもないぞ。」


 頭を悩ませていると、『賢王』が解答してくれた。


《体が成長したことにより、今までの制限を解放することに成功しました。それに、年相応の力を付与も出来たことにより、今では制限無しで戦えるようになりました。》


 ほへー。体が自分の能力を最大限に引き出せれるようになったってことか。しかし、こんなに強いと周りに…俺を狙ってるヤツらに気付かれないか?


《力を隠すことに成功しました。……ただし、一瞬ですが力が漏れ出た可能性があります。申し訳ございません。》


 本当に申し訳なさそうに謝る。なんだか、声は相変わらず無機質だが、なんとなくだが、その言葉に込められた気持ちを汲み取れるようになった気がする。それよりも、『賢王』が人間らしくなったのかな?


(いや、能力が自我を持つなんてありえない。ありえないが、俺と話したことにより、感情を学んだのかもしれない。)


 適当に言ったが、案外的を得てるかもしれない。とまぁ別のことを考える。

 そういえば返事をしていなかった。


「いやいいんだ。これは仕方の無いことだし、逆によく一瞬だけで済ませたな。」


 俺はそう言い、『賢王』を許した。


(許したも何も非がある訳じゃなかったしな。)


 と、俺はこの時楽観視していた。それが後の俺の運命を変えると知らずに……。




―――――同時刻―――――




 ◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎では緊急会議が開かれ、6人の男女が席に座っていた。1人は若い女。1人は決して若くはないが威厳のある老人。そして、残り4人は金、銀、赤、白の髪の毛が特徴の者達。

 その内の1人、赤が口を開いた。


「先程、強い魔気を検知しました。一瞬でしたが、我々にも勝るほどの、強さと─。」

「ふん。それは本当か?一瞬ならば、故障の可能性もあろうて。第一、我らに勝るものなど、女王や、最高司祭殿。後は、魔王や、勇者の神話上の者達くらいなものであろう。魔王や、勇者とてそこまで強いか分からんがの。」


 と、金の男が赤の男の話を(さえぎ)る。

 すると、ため息ながらに銀が喋る。


「その真偽はどうでもいいけど、それってどこで検知されたの?」


 その男は、面倒事を嫌い話を変えたのだろうが、話がややこしくなるのを避けたかったので赤はそれに心の中で感謝して、質問の応答をする。


「ティストス森林北部だ。……くれぐれも勝手な行動はやめてくれよ。」


 赤は忠告すると同時に、片目で銀を見る。


「はいはい。そんな怖い顔で見ずとも分かってるよ。でも、誰が見に行くの?半端な力じゃダメって分かってるよね?」


「無論だ。それは考えている。我々ほどではないが、力ある副将達に向かわせるつもりだ。」


「つまんない反応。で、どの部隊にするの?赤?銀?金?それとも……」


 と、銀は皆に目線を配り、白の髪の毛が特徴な者で視線を止め、


「さっきから黙りこくってる白かな?」


 皆の視線が白と呼ばれた女に注がれる。


「はぁ。私達が特別なの忘れたの?私は大概の事じゃないと動かないのは聞いてたでしょ?あぁ、その足りない脳みそじゃ無理かもしれないわね。」


 嘲笑するように吐き捨てる。この女は無駄に挑発するタイプのようだ。

 馬鹿にされた銀は、顔がみるみる赤くなる。恥ずかしさからくるものではなく、怒りによって。


「その態度いい加減にしてくれない?序列でも俺の方が上なんだが?」

「ふっ。あんな序列でいきがって私の実力を測れない人が、よく将軍になれたわね。」


 売り言葉に買い言葉。白も煽り返す。

 いつも銀と白が会うとこういったいざこざが起きる。


「てっっっめぇ!」


 銀の怒りが頂点に達し、今爆発するか否かという一触即発状態になった時。


「静粛に!御身(おんみ)御前(ごぜん)であるぞ。」


 と、今まで黙っていた老人が口を開いた。


「すみません、陛下。この馬鹿どもがうるさく。何卒慈悲を。」


 老人が代表して謝る。白は、私のせいじゃないと言わんばかりな態度を取っている。銀はそんな白を睨みつけている。


「お(ぬし)らいい加減に─。」

「よい。」


 すると陛下と呼ばれた者が口を開く。


「たまにはそういう口喧嘩もいいじゃろ。堅苦しいのもきついしな。わしは許すぞ。じゃが─。」


 間を空けると緩みかけていた空気が凍りつく。その間は、永劫にも一瞬にも感じ取れる時間だった。


「先から、ずっと我慢してきたのじゃ。それがどういう意味か分かるかの?」


 その一言で静まり返った。その意を察せぬほどここにいる将軍は馬鹿ではなかった。


「分かったらいいのじゃ。さて、金よ。この会議を本論に戻して、先の魔気の持ち主はどこにいたのじゃったか?」


「……ティ…ティストス森林です。」


 さっきまでの、威圧的な空気が嘘のように消えていった。

 言葉が喉にはりつきながらもなんとか、金は返事をした。


「そうか。なら、そこに銀の部隊を少数精鋭で向かわせる。さっきの罰じゃ。誰を向かわせるかはきめてもらっても構わぬ。」

「お待ちください!なぜ俺だけなのですか?白は─。」

「異論はないな?」


 銀の声を遮り、笑顔で問いかける。そこには、有無を言わせぬ迫力があり、銀ほどの実力者でも、逆らえはできなかった。


「…はっ。分かりました。」

「うむ。失敗したらわかっておるな?」

「無論です。」


 さっきまで、威勢の良かった銀までも大人しくなる。


「さて。これにて会議は終了じゃ。良い報告を待っているぞ。」


「「「「「御意!」」」」」




――――――――――




 皆が出ていった後、陛下と呼ばれる女は一人部屋にたたずんでいた。


「ようやく現れたか。この世界の命運を分ける王の器が…。楽しみにしておるぞ。ふふふ。」


 暗い笑顔でつぶやいた声は誰にも聞こえない。

ずっと見てくれてる人いるのかな?

見てたらものすごい嬉しいです。

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