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勇者 4

 まずは、僕が『光魔法』の最上級の技を出す。

 光のレーザーが魔王目掛けとんでいく。

 光の速度で進むスピードは並の玄人では捌けない。

 魔王は一歩も動かず直撃した。

 しかし、僕達はそれに油断せず、上級魔法使いの『火魔法』の最大火力と、精霊使いの『精霊魔法』の最大火力をぶっぱなす。

 ものすごい轟音と共に爆風が流れてくる。

 その爆風を盾戦士(タンク)特有能力、『結界』を張る。

 それにより、僕達はその爆風から守られた。

 よし。

 今、避難勧告を。


「皆さん!今のうちに避難を…」


「させると思う?」


 その声のした方へ視線を向ける。

 なっ…!

 生き残っていたのは不思議ではない。

 魔王と呼ばれる者が弱いとは思わないからだ。

 しかし、動けないほどのダメージを与えたと思っていた。

 が…。


「あら?傷ついてる…。流石にこの領地では私が不利か?」


 擦り傷程度。

 僕の渾身の『光魔法』が…。

 …ッ!

 魔王がこちらを見てニヤついている。


「ふふっ。圧倒的強さを目の前にするのは初めて?そうだよね。君勇者だからねー。困ること無かったんでしょ?」


「くっ…。馬鹿にするな!」


「落ち着け。魔法無効化の能力でも使ったんだろ。冷静さを失うな。」


 そう言うのは、拳。

 そうだ、いくら強くても無敵という訳では無い。

 必ず弱点があるはずだ。


「そうだね。落ち着こうか。」


「ねぇ?今目の前に魔王がいるのに呑気に話してる場合?」


 僕が視線を元に戻すと、目の前にいる魔王が見えた。

 もう鼻息があたるくらいの距離まで詰められていた。

 僕は相手が魔王だと言うのに、なぜかその顔立ちが綺麗に見えた。

 そんなことを考えたまま、魔王の拳が俺の腹を貫いて…。


「全く…手のかかる息子じゃ。」


 目の前にいた魔王が居なくなっていた。

 何が起きたのかよくわからなかった。


「ほれ、さっさと下がるんじゃ。」


 母上が僕の前を庇うようにたっていた。


「エレンー?邪魔するんじゃないわよ。」


 母上が吹っ飛ばして壁に激突していた魔王が立ち上がった。

 僕はさっきのこともあり、何故かドギマギしていた。


「ふっ。我の前でそれを言うか。」


 魔王の顔からは鼻血が出ており、母上の攻撃が通っているということだ。

 鼻血が出ている姿もきれ…。


「大丈夫?」


 そう言い、オルソー…花が心配して声をかけてきた。

 花は、前世での幼なじみであり、今世でも幼なじみだ。


「あ、あぁ。そう言う花たちは?」


 心配してそう言ったが、周りを見る限り大丈夫そうだ。

 四カ国の主要達も大丈夫そうだ。

 いや、待て。

 なぜまだここにいる?


「皆さん、どうしてまだここにいるのですか?」


 僕がそう言うと、花達が言いずらそうに俺に話しかけてきた。


「安芸、なぜかこの扉開かないのよ。」


「な、なんで!」


 僕はそう言うと、扉を開けようと扉に近づいた。

 しかし、ドアノブを回しても開かない。


「ああ!ここから出さないようにしているよ。ね、ノエル。」


「我がいるのによそ見か?それより、ノエルとやら、もしかして…」


 母上と魔王が戦っているところから魔王が声をかけてきた。

 ノエル?


「人間の皆さんこんにちは。」


 そんな声がすると母上と戦っていた魔王が消えた。

 …っ!

 どこだ?


「私の名はノエル=ヘティアです。」


 僕は声がした上の方を見た。

 そこには、黒髪に真っ黒な服を着た見るものを虜にするような絶世の美女と呼べる程の少女がいた。

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