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俺とクール

 だらだらとBBQを行い、焼いた肉や野菜をまるで残飯処理班かのように食べさせられる。

 拒否らなかった俺が悪いのかもしれないがそれでもわんこ蕎麦みたいに持ってくるのはずるいだろ……


 ちなみに俺は今トイレにこもっている。

 理由は言わなくても分かるだろう。

 とりあえず、ママさん達は許さん!


 結局この日はもう外に出ることは無かった。




 月曜日。

 憂鬱で出来ることなら見て見ぬふりをしたい日。


 「裕貴! 起きな!」


 タイムリミットが来てしまったようだ。

 さようなら。布団。さようなら。睡眠。さようなら。二度寝。




 起きているんだか寝ているんだか分からない脳みそのまま飯を食い、歯を磨き、着替える。

 テレビでは占いがやっていた。


 「今日の1位はうお座のあなた!」


 「1位か……まぁだからと言って何があるってわけでもないんだけどな」


 重い腰をあげて家を出る。

 高校に向かって歩くが遠い。やっぱり学校行きたくないわ。寝たい。帰りたい。


 「あら、鎌ヶ谷くん」


 「……雪か」


 「馴れ馴れしく下の名前で呼ぶのはやめてもらえる? 一宮(いちのみや)という苗字があるのだからそっちで呼ぶべきだと思うのだけれど」


 「はぁ……呼び方なんてなんでも良いだろ。細けぇーな」


 「そんなだから茂原さんに振られるのよ。少しは女心っていうのを分かった方が良さそうね」


 「一宮の口から女心なんて言葉が出てくるとか明日は何が降ってくるんだ?」


 「大丈夫。明日は晴れ予報よ。アプリがそう言ってるから間違いないわ。降水確率もゼロパーよ」


 一宮は天気予報アプリを見せつけてくる。

 真面目すぎて軽く引くが今に始まったことではない。


 「それでまだ落ち込んでいるの?」


 「どうだろうな。あのBBQの日から気分はだいぶ落ち着いたよ。形式的には振られたって形だけどそこそこ円満だったしな」


 「そう。鎌ヶ谷くんに彼女が出来るとか一生にあるかないかだったのだからもっと大切にするべきだったと私は思うけれど」


 「どんだけお前俺の評価低いんだよ。ってか、それ今言われたって困るから」


 「今言われたって困るって……私は鎌ヶ谷くんと茂原さんにもう一度やり直して欲しいと思っているから言っているの。鎌ヶ谷くんには外の人と付き合ってもらった方が色々と円滑なのよ」


 「何がだ?」


 「細かいこと詮索する男は嫌われるわよ」


 「どうせ一宮は俺の事嫌いだろ」


 「もし、嫌いならこんな周りの学生からチラチラ見られながら鎌ヶ谷くんと一緒に歩いたりはしないわよ」


 気にしていなかったが学校に近づくにつれ同じ学校の生徒達が俺たちのことをジロジロと見ながら歩いていく。

 一宮が可愛すぎて注目を浴びているのか、それとも俺が浮気してると思われて注目を浴びているのか。どちらか分からない。

 とにかく一宮には申し訳ない気持ちを抱いてしまう。


 「悪いな。色々悪い方向に勘違いされそうだけど」


 「私たちが幼馴染だってこと知らない人達もそんないないでしょう。一緒にいた所で仲良い扱いされるだけだから構わないわ。カップルだと思われるのは嫌だけれど」


 「とにかく変なことになる前に分かれるか。先に俺行くから。じゃあな」


 俺は軽く手を挙げて走る。

 俺は止まることなく息を切らしながら教室に入った。

 疲れたしめんどくさい。やっぱり帰りたいな。

いつもありがとうございます。

ブックマークと評価もありがとうございます。

時間がある時に改稿していきますが内容は変えないので見直す必要はないと思います。

これからもよろしくお願いします!

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