俺と海
夏と言えばかき氷! かき氷と言えば海の家! 海の家と言えば海!
ということで今俺たちは海に来ている。
悟の試合も終わり一応夏休みに抱え込んだ大きな問題も無くなったと言うことで悟と俺と幼馴染4人プラス姉貴で来ている。
姉貴は着いてくると言うので「じゃ車出せよ」と言ったら快く運転してくれた。
いやはや、交通費が浮いて助かるね。
俺と悟は家から水着を着て来ており服を脱げば海パンという効率的な服装だったが女子はそうともいかないらしく着替えてくるからと言って5人一緒に着替えに行った。
どんな百合百合しい会話が行われているのだろうかという妄想をしようと思ったが罪悪感が後々襲って来そうなのでやめておく。
「裕貴……旭さんの水着姿俺見たら死ぬかもしれない」
「大丈夫だ。安心しろ。鼻血出るぐらいで済む」
「それ社会的にアウトじゃね?」
「セーフだろ。多分……いや、多分……」
そんなことを言っていると水着に着替えた5人がやってくる。
由梨の水着姿は1ミリも靡かない。
むしろ、汚物を目に入れてしまったような気分になる。
ササッと目を逸らし目の保養に力を注ぐ。
ピンク色の水着を着た桜花。
そこそこ胸が大きく男のロマンがぎっしりと詰まっている。
一応この中だと1、2位を争う胸の大きさだ。
脇腹を引っ張ったら贅肉が少しつまめそうなのがまた男を喜ばせる……何言ってんだろ。
隣に目を移すと楓が辺りをキョロキョロしながら恥ずかしそうに佇む。
確かにこの中で1番胸が小さいのは楓だ。
まな板だまな板と言う程じゃないにしてもまぁ小さい。
でも、胸は量じゃない。質だよってことで恥じらいの姿も含めて良い。
水着の色はオレンジ。でも、メイプル色とかもみじ色じゃなく鮮やかなオレンジって感じだ。
夏海は水色の水着。
楓と比べればかなり堂々とした佇まいだ……と見ているとギロっという視線を送られたので不自然にならぬようそーっと視線を雪に移す。
雪は桜花と争う胸の大きさ。お前らだけはアニメの世界かよと言いたくなるぐらいの大きさだ。
いや、本当に大きけりゃ良いってもんじゃないんだからな。うん。本当に。けしからん。
白い清楚系な水着を着て長い髪の毛を束ねているのがまた清楚感を増している。
こんな美少女たちが集まっているわけで自然と人の視線も集まる。特に男の。
でも、それは仕方ないだろう。だってこんな可愛い子が水着姿なんだもの。
本能的に見ちゃうよね。
「是非!」
目を逸らしているうちに由梨はナンパされ、金髪男にホイホイとついて行ってしまう。
あの人何も変わらねぇーな。
「雪。ちょっと日焼け止め塗ってくれない?」
「仕方ないわね。そこうつ伏せになりなさい」
「あ。じゃあ、アタシも日焼け止め塗ってもらおう……えっと」
俺と目が合う。桜花は咄嗟に目を逸らし楓の手を掴んだ。
「楓! アタシに日焼け止め塗って」
「楓が塗っちゃって良いの? こんな立派な体を自由に……」
「違うし! 日焼け止め塗るだけだし」
「冗談だよ。とりあえず夏海の隣にうつ伏せになって」
2組に別れてそれぞれ日焼け止めの塗りあいっこをする。
はっきり言おう百合百合しすぎて天国だ。
「お前も塗るか?」
「俺は肌を真っ黒に焼くぜ!」
「そう」
悟はそういうことらしいので俺1人百合百合しい幼馴染を眺めながら寂しく日焼け止めを塗った。
まぁ、背中は甘いような気がしなくも無いけどどうにかなるよね。きっと。
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