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俺と試合と

 先攻は相手チーム、後攻はこちらの攻撃だ。

 相手ピッチャーは各プロ球団が注目するエース級のエース。

 真っ直ぐは150キロを投げ、7色の変化球じゃないにしても多彩な変化球を用いて相手から空振り三振を取りまくるサウスポーだ。

 相手チームは私立の強豪校なのでスポーツ推薦枠もそこそこあるのだろう。

 ピッチャーも野手もかなり豊富でそれこそベンチ外で応援している野球部員がかなり居るレベルだ。

 それに対してこちらはベンチもスカスカでギリギリ野球出来てるぐらいである。

 ここまでの試合全てで悟は投げており、見た目では生き生きしているが相当疲労は溜まっているだろう。


 そういった側面で見てもこちらが不利である。

 それでも試合は始まる。

 1番打者から他の高校だったら4番を任されていそうな選手が打席に立つ。

 圧倒的な威圧感。内野席で見てても伝わってくる。


 だが、悟は物怖じせず自分のピッチングを見せつけストレートと緩い変化球を組み合わせて三振をとる。

 2番3番も難なく投げ終え簡単に1回表は終わった。


 プロ野球とは違い、選手はかなりテキパキと動く。

 相手チームは颯爽と守備に就いてボールを回し、相手のピッチャーは何球か試し投げをしている。

 この投球でさえ凄い。

 左で150キロだけでも凄いのに緩い変化球にヨコに曲がるスライダー、大きく落ちるフォークまで持っている。


 「あたしも投げられるのかな?」


 「いや、無理だよ。あの2人が異次元なだけ」


 楓は苦笑いしながら桜花の思い込みを紐解く。

 一方夏海はスカウトかと突っ込みたくなるぐらい真剣にスマホで相手ピッチャーの投球姿を動画で収める。


 こちらの1番打者が打席に入りゲームはリスタートする。

 1球目のストレートを簡単に見逃す。

 審判はすぐにストライクのコールをした。


 あれは手が出ていない。なんならボールすら見えていないかもしれない。

 体もバットも全くもって反応していないのだ。

 相手キャッチャーもピッチャーも俺が気づいたことだ。気付かない訳もなく、内角にストレートを2球連続で投げ込み3球三振を取った。

 2番も3番も手も足も出ないという感じで振っても当たらず、見逃してもストライクゾーンに入っておりで結局三者連続三振に終わってしまう。


 これは激しい投手戦になるなと心から思う。

 乱打戦の方が見ている立場としては楽しいが悟達が勝つということを考えると投手戦の方が可能性はあるだろう。

 たまたま1点取れれば後は悟と涼太がミスせずに抑え続ければ良いからだ。

 それがどれだけ難しいことなのかは分かっている。

 でも、打ち合いはこの打線では無理だと素人目ながら理解出来てしまった。

いつもありがとうございます。

ブックマークや評価ありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 他作者さんの作品でもあった事ですが、恋愛メインの作品に野球の試合の内容を詳しく書く必要があるのでしょうか? まして自分の試合ではなく友達の試合です。 試合はサラッと終わらしたほうが良いと思い…
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