俺と幼馴染と野球と
悟達のグラウンド練習が行われる。
前のチームと必然的に比較してしまうがやはり見劣りする。
ノックは内野もポロポロ、外野はバンザイ。
たまに外野から良い送球が来たりもしているので全てが見劣りするわけでも無さそうだ。
こうやって偶然出来たであろうファインプレーが重なりに重なった結果がここまでコマを進めることのできた要因だろう。
そう考えるとやはり運が悟たちを見放した瞬間に甲子園という夢は絶たれる。
甲子園常連校とただの弱小公立野球部の差を肌で実感させられているとグラウンド練習は終わったらしく整備に入る。
整備が終わるとすぐに整列が行われた。
電光掲示板にはスタメンが表示されていた。
今表示されたのか知らぬうちに表示されていたのかは分からないが悟は9番ピッチャーだ。
あまり興味なかったので聞いたこと無かったが打撃はあまり得意では無いらしい。
逆に涼太は4番キャッチャーだ。
某皇帝軍のスタメンを彷彿させるほどのロマンを感じる打順だ。
4番キャッチャーとかカッコよすぎるでしょ。アイツのことは嫌いだけどな。
「へー。4番キャッチャー。中々凄いね」
楓は感心しているが隣の桜花は「4番って凄いの? キャッチャーは守備の人でしょ?」と訳の分からないことをポツポツ呟いている。
「4番は基本的にチームの中で1番ホームランを打てる選手が入るよ。後野球に守備限定の人はいないから」
「そうなんだ。あたしてっきりいると思ってた」
桜花の疑問を楓がパパっと紐解く。
一方夏海はパシャパシャスマホで周りの写真を撮ったりしている。
野球なんか普段見ない人からしたら全てが新鮮なのだろう。
俺でさえテーマパークに来たようなワクワク感が球場に来た時にはあるのだから当然と言えば当然なのかもしれない。
「そんな写真撮ってどうするのよ」
「決まってるでしょ。記録に残すためだから」
「そう。目に焼き付けた方がそこそこ味が出で良いと思うのだけれど」
「味とかいらないから。求めてるのは鮮明さ。それだけ」
「そう。じゃあついでに選手の写真も撮っておいてもらえるかしら? ほら、遅米畑高校のこの選手とかプロ入りほぼ確定なのよ。高校の写真持ってるとか自慢できるわよ」
「へー。そうなんだ」
「それ撮ったら私に送ってちょうだい。せっかくだから貰っておいてあげるわ」
言い争うのかと思ったらむしろ共闘していた。
多分雪は野球のルールこそ知らないが名鑑の読みすぎで選手には詳しくなっちゃったパターンだ。
野球好きになるのはきっと時間の問題。
もう沼に片足突っ込んでるからね。とりあえず、野球選手をアイドルみたいに扱って野球のルールとか一切知らない厄介野球オタクにはならないでくれよ。
せっかくならアマチュアとプロどっちも追っかけるようなガッガチな野球オタクになってくれ。
あ、SNSの球団公式とかに負けたらグチグチ言う厄介オタクにもならないでくれよ。あれ、不愉快極まりないから。
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