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ツンツン幼馴染は告白する

 「それで……かなり話が脱線したけどなぜウチに来た。夏海が何も無く来るとは思えないけれど」


 俺がそう訊ねると手に持っていたコップを置いて話し始めた。


 「実は……私ストーキングされてるっぽいの」


 「そうか……確かにお前美貌だもんな。まぁ、容姿だけだけどな」


 「褒めても何も出ないから」


 「お前になにか要求するならストレートに頼むわ」


 ふんっとそっぽを向くとお茶をグビっと飲む。

 何気ない顔で飲んでるそのお茶は俺のだけれどその辺大丈夫なのかな。まだ俺が手付けてないから間接キスにはならないけれど……

 ハッ! もしかしてこれって俗に言ういじめってやつでは……幼馴染に虐められるとか生きていけないかも。


 「で、さっきなんて言った?」


 「ん? ストーキング」


 「え?」


 「ストーキング」


 「本当に?」


 「本当」


 短い距離でパッパッと言葉のキャッチボールを交わす。

 夏海の顔をジッと見つめるが動揺するどころかむしろ強い眼差しで見つめ返された。

 冗談は一言も言っていない。多分本当にストーキングされていると思っているのだ。

 夏海の勘違いという可能性も十分考えられるが、贔屓目なしに見ても夏海は可愛い。

 ストーキングされていると言われても「そんなわけねぇーだろ」と一蹴り出来ないぐらいには可愛いのだ。


 「にしてはすげぇ余裕そうだな」


 「そんなの裕貴だってそうでしょ」


 「は? 俺はストーキングされてねぇーよ」


 「違うから。アンタのことストーキングするとかどんな悪趣味よ」


 真顔でそういうこと言うから傷つくんだよなぁ。

 せめて冗談っぽく笑ってたりしてくれると柔らかくなるのに……まぁ、本心なんだろうな。


 「アンタだって3年も付き合ってた人と別れたのに言うほど悲しそうじゃないじゃん。どんな別れ方だったのか知らないし首を突っ込むつもりもないけれど普通悲しくない? しかも切り出したんじゃなくて切り出された方なんでしょ」


 「いや……まぁ。そうだけどな。ずっと落ち込んでたって何も始まらないし。切り替えは必要だろ」


 「そう。私だって最初は怖かったけど怯えてたって何も始まらないと思ったの」


 「そか。じゃあ警察に通報した方が良いな」


 俺がスマホを触ると夏海はスっと取り上げる。


 「やめて。大事にしたくないの……それに……多分犯人……ウチの学校の生徒だから……」


 「はぁ……はぁ?」


 夏海はそう俺に伝えるとスマホを返してくれた。

 なぜかスリープモードではなく電源そのものをオフにされてたのは気に食わないが致し方ない。というか、問い詰めても意味が無いので自分の心に収めておく。


 これ、とんでもない事に巻き込まれたかもしれない……

いつもありがとうございます!

21時代のpvが4桁超えててビックリしました。

まだまだ投稿数>文字数で行きますので煩わしいかもしれませんがよろしくお願いします!

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