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幽閉された式神使いの異世界ライフ  作者: ハクビシン
1章-1ようこそ異世界へ
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誕生日と兄様の婚約

 誕生日と祝福の日、家の中は、使用人達が飾り付けや、料理の準備に追われていた。


「その飾りは、ルーク様の席と奥様の間から離して、旦那様とカイン様の席に、素早く完璧な仕事で終わらせますよ」


「「「はい、」」」


 ダリウスの指示が飛び交う中、カインが近づいてきた。


「ダリウス」

「いかがなさいましたか、カイン様」


「この鏡を、ルークに渡すんだけど、包む物が欲しいんだ。何か布が余ってないかな?」


 カインは手に、盾が刻まれた木製の装飾が施された手鏡をみせた。


「申し訳ありません、手元にはテープしかないので、少しお待ち下さい、ライザ」


「カイン様、こちらの布をお使いくださいませ」


 ダリウスは、近くに居たライザに、助けを求めると、ライザはポケットから布を取り出した。


「綺麗な布だね、ありがとう。ライザ」


「ほぅ、金色と銀の合わさった布ですか、ルーク様の髪と同じ色ですね。」


「はい、魔力を籠めながら編んだ布ですから、ルーク様の髪と同じグラデーションの布を、作成できました」


「さすが、お母様と同じレベルの錬金術を、行使できるライザならではだね」


「いえ、私なんか奥様と比べたら、まだまだでございます。創造のスキルがありませんもの」


 謙遜するライザだったが、カインから見れば、思っていた物より、数段上の布であった。


「早速この布で、プレゼントを包んでくる。ありがとう二人共」


 カインは、二人にお礼を言い部屋を出て行った。


 ラーゼリアでは1歳の誕生日の際に、鏡に、剣や盾の装飾品が施された物を渡す風習があった。


 生後1年以内から、5歳迄の間に、亡くなる子供が多くいる為、厄避けにする意味があった。


 そんな中、別室に連れて行かれたルークは

「(…………………暇だ。)」

 と内心、思っていた。


 今日が、一歳の誕生日だということで、ルークはお母様(トリアナ)と部屋に居た。


 今居る部屋は、ルークの個室になる部屋で、いつも居る部屋より広い部屋だった。


「さぁ、ルークちゃん『ママ』でちゅよ」


「まぁ…ぅ、ぱぅ」


「ママ、ママでちゅよ、ルークちゃん」


「まぁ……まぁ」


「そう、そうよ『ママ』よ『ママ』」


 トリアナお母様にママ呼びを言われる中、救いの主が現れる。


「トリアナ、またやっているのかい?」


「ぱぁぱ」


「あなた、ばっかりズルいです」


 頬を膨らませ、拗ねる様にグランツ父様に言う。


(最初にぱぱと言ったのが悪かったかなぁ)


 単語を話す為、声だしを行っていた際に、お母様と父様が、近くに居るのに気づかないで、

「ぱぁぱ」「にぃにぃ」「わんわ」「にゃんにゃ」と言ったところで、後ろから父様に捕まった。


 途中で抱き上げられた為、声だしを止めると。

「ルーク、最初はパパから言える様になったんだね。良い子だ」


「ルークちゃんママも呼んで」

「まぁまぁ」

「ママ」


 と言った流れで、しっかり声を出して言えない。もしくは「ママ」と言えたりをしていた。


 そうこうすると、暇な時間は、すぐに終わった。


「そろそろ、時間になる。食堂に行こう」


 そして、誕生日が始まった。

 色とりどりな飾り付け、様々な料理を並べたテーブルに、見知らぬ大人達、転生して最初の誕生日にしてはやけに人が多くいる。


 その中から、一人の男性が近づいて来た。

 父様と同じくらいの身長の、赤髪・ガーネットの様な瞳、山賊かと思われる様な顔立ちをした、赤銅色の貴族服を着た彼は、父様に対して笑いながら話しかけてきた。


「よぉ、グランツ、その子が三男坊か、お前に似て、イイ男になりそうだな」


「やぁ、ゴード、遠い所からよく来てくれた。そう言ってくれるのは、嬉しいよ」


「お前の所から、招待が来たからな、昔、俺の領地を魔物氾濫(スタンピード)から助けてくれた礼は忘れんさ」


「あれは、気にしなくて良いと言っただろう。リッツバーグ領で止められなければ、ラーゼリアが次の被害を受ける事になるからと」


「それでもだ、今日は礼の序でに、祝いの品と

 、お前の所の長男に、縁談を持って来たから」


「縁談?」


「おぅ、ウチの次女と婚約しねぇか?」


「アメリア嬢と……本気か?」


「おぅ、本気(マジ)だ」


「ウチとしては、助かるが見返りが無いぞ?」


「だから、見返り云々じゃねぇ、4年前に何も返せなかった礼と、ルーク坊の誕生日祝いに来たんだからな、今回は文句言わせねぇぞ」


「わかった、今回は私の負けだよ、でも婚約は本人達を、合わせてからだ」


 父様は、苦笑しながら答えると、それを見たゴード様はニヤリと笑い。


「アメリア、喜べ、カイン君との婚約が決まったぞ」


 と()()()()()()()()()()()()()話しかけた。


 後ろに居たのは、長い赤髪の深紅のドレスを着た少女と腕を組み、顔を赤く染めたカイン兄様だった。


「お初にお目にかかります。ラーゼリア様、ゴードが娘、アメリア・フォン・リッツバーグでございます。この度は、ルーク様のお誕生日のお招き、カイン様との婚約ありがとうございます」


「さすが、リッツバーグの才女、4歳でこれ程の挨拶が出来るとは、しかもカインも、満更ではない様子だな」


「父様、アメリア嬢と私も婚約をしたいと思います」


「実はな、グランツ、ウチの娘が町でカイン君を見てな、ルーク坊に対しての行動やらを見て、気に入ったらしいんだわ」


「弟の為に、ギリギリまで町中の商品を探して歩き、包むまで見ていましたが、優しい人なんだなぁと感じて、気に入りました」


「カイン、お前はどうして婚約したいと思った?」


「…………一目惚れです……」


「そうか、ゴード、婚約の件は宜しく頼む」


「あぁ、頼まれた。こいつはルーク坊へのプレゼントだ」


話が纏まり、ゴードが懐から取り出したのは、深紅の塊であった。


「ゴード、これはなんだ?何かの鉱石みたいだが」


「こいつはな、深紅魔鉱石(フラメア鉱石)って、魔鉱石に火の魔力が、長年蓄積して出来る代物だそうな、そいつをインゴットにした物だ」


「貴重な物ではないのか?話を聞くと後が怖い」


「そうでもねぇ、これくらいなら鉱山に転がってらぁ、インゴットにする時に、俺が魔力込めて作っただけだ。ルーク坊、こいつで武器防具を作ってもらえ、自分で作成出来れば良いんだがな」


そう言ってゴードは軽く、ルークの頭に手を置いた。

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