表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幽閉された式神使いの異世界ライフ  作者: ハクビシン
1章-1ようこそ異世界へ
3/457

プロローグ3~いよいよ異世界へ~

「スキル構成が、やたらと戦闘職業に特化しとるのぅ」


「あぁ、ツクヨミ様、幽閉される前にしていたゲームに近いスキルが多かったので似た構成にしましたからね、式神も向こうで使えるか怪しいので」


「ならば儂からも一つギフトをやろう、それ」

 ツクヨミ様が手を振ると光の球が身体入った。


「これは?」


「式神を向こうでも使役する為のスキルじゃ、闇夜と五穀が儂の分野、故に向こうで言う、《闇の属性スキル》を作るのも可能よ」


「ありがとうございます」


「気にせんで良い、今回の儂からの餞別じゃからな、向こうに行く判断をしたのはお主だが、そうさせたのは儂らみたいなもんじゃ、本来ならば、老衰まで生きておったからのぅ」


 ツクヨミ様は、そう言って元の位置に戻った。


 しばらくして、エウリシア神が手に、水色の小箱を持って帰って来た。


「転生先とギフトの用意が終わりました。先にギフトからお渡ししますね」


 どんなギフトがもらえるのかと、期待をしながら受け入れる。


 ◎隠蔽変換(ステータスや能力の隠蔽、又は記載の変換を行える。鑑定スキルも無効)


 ◎創造神(オルムス・エウリシア)の加護(スキル《創造》が使用可能になる)


 ◎基礎スキルセット(鑑定・生活魔法・翻訳変換・異空間収納の転移・転生用セット)


 基礎スキルセットは、スキル表になかった物。


 隠蔽変換は不要なトラブルを避けるのに必要な物。


 問題は加護、身体に入った瞬間に明らかにヤバい物だと体感した。


「この加護って何ですか」


「これは私の加護で、名の通りに、創造に関するスキルですよ、軽い加護なら職人の方が、何千人か持っているものですね。」


 ここで終わったならば、まだ納得ができた。


「但し、直接の加護は刀夜さん以外だと、転生先の国、《ウルムンド王国》初代国王だけです。直接だと魔剣とかアーティファクトが出来るので、ギフトで隠蔽変換してくださいね」


 と不穏なワードがやはり続いた。


「隠さないと不味いスキルとか要りません、何かの拍子でバレたら不味いと思うので、加護を下げれませんか?」


「先代の創造神が、作成した物ですから、今の私では無理です。まぁ隠蔽変換を見破れる人はあまり多く無いので、多分大丈夫だと思います」


 刀夜は思わず頭を抱えたが、心の中でエウリシア神=駄女神の図式が、成立した。


「次に転生先ですが、候補が3組有りますので、選んで下さい」


 提示してきたのは次の3組だった。


 最初の組は、貴族の家庭で子爵家、三男で、家族構成は父(25)母(22)長男(4)次男(2)

 領民に慕われる領主で、家族仲も良好。自然に囲まれた片田舎の地域ラーゼリア領、未開拓の鉱山資源が多く眠り、魔物が巣くう山や森がある土地。


 次の組は、元Aランク冒険者の夫婦の家庭、長男で、家族構成は父(22)母(23)長女(4)

 王都レシアスとヘルセル領の中間にある町トラル、魔物や盗賊の被害は無いが、近くにダンジョンが有る為、ダンジョン都市に発展する予定の土地。家族仲は良好ではあるが、父親が出稼ぎの為、家に居る日が少ない。


 最後の組が、宮廷魔術師の家庭、長男で、家族構成は父(20)母(19)長女(2)

 王都レシアスの王城が有る地区に、魔法訓練所や巨大書庫等を所持する。一族の当主のみに伝わる秘術が有る。家族仲がすこし悪く、主に父の酒癖の為注意が必要。


 どの家族に行くとしても、裕福に暮らせると思われる家庭ばかりであり、同時に苦労するんだろうなと、幽閉前に読んでいた小説(ラノベ)を思いだしていた。


 手にしたスキルの内容が、チートスキルの塊である為、転生先はどこでも良かった。

 なので、貴族の家庭を選択する事にした。


 理由として、公・侯・伯・子・男の順番で下から二番目の爵位であり、他の兄弟が家を継ぐ為比較的に、自由である事。


 未開拓の鉱石がある為、上手く行けば、容易く鉱石類が、手に入れる事が出来る事。


 ツクヨミ様からのスキルに()()()()()が使える物があった事。

 が理由になった。


「はい、刀夜さんの転生先は、ラーゼリア子爵家の三男に決まりです。最後にこの箱を使って下さい」


 そう言って、水色の小箱を渡してきたので受け

 取り、使う前にエウリシア神に確認をした。


「これは、補助材です。転生した際に、本来生きていたはずの寿命を、スキルポイントに換算するので、円滑に使用する為の物です」


「本来の寿命ですか?」


「えぇ、本来ならば、結婚して子二人、孫4人に囲まれて、113歳迄生きる大往生の予定でした。ですから、ツクヨミ様と相談し、多少のスペックオーバーでも良いので、転生先で過ごしてもらう事になりました。これで全ての準備が終わりました。カミナは、ツクヨミ様のスキルで呼べますので、使える迄は神界で過ごします。これから先は、干渉する事ができません、それでは良い人生を―――」


「私も準備が終わった。向こう側で呼ばれるのを待っているぞ」


 その言葉を聞きながら、俺は意識が薄くなっていった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 「隠さないと不味いスキルとか要りません、加護を下げれませんか?」 ギフトで隠蔽変換できると言っているのに加護を要らないという理由が分からない。神様が隠蔽できると言っているのだから、誰にも自分…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ