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幽閉された式神使いの異世界ライフ  作者: ハクビシン
2章-11 古の鍛冶師達
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ドラムシアスのダンジョン4

 いつの間にか人型は、結界内に侵入していた。


「君、面白いねぇ? 母様の匂いがして、でも男の身体で魂が穢れて無いなんて、何でだろう?」


 耳元で囁く声に振り向く事が……出来ない。

 身体が硬直している訳でも無いのに、指先1つ動かす事すら無理だった。


「ん~? あぁ、無理だヨ? 今、貴方の身体にわたしの因子を植えてるから、動けないし、話せないよ?」


 身体を弄られている感覚は無いが、動けない事を鑑みるに、此奴の言っている事は事実なのだろうな。

 黒曜に目配せしているが、どうやら黒曜も動けないでいるようだ。


「おかしいなぁ? 母様の体の一部だって思ったけど、馴染まないぞ? 変な物でも弄ったかな? それとも魂が違うからかな?」

「この悪魔め!! マスターから離れろ!!」

「ハイハイ、そーですね〜? あれ? これは何だ?」


 人型が、俺の身体を弄っている時に、何かを見つけた様なのだが、俺には何をどうされているのか全く分からない。

 だが、その何かに人型が触れたと思われる瞬間。

 ━━━俺の意識は、暗闇に捕らえられた。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【黒曜視点】


 突如として、結界をすり抜け現れた悪魔の娘が、マスターの身体に何かを見つけ、触れた。

 そして、マスターが意識を失い、魔力が途切れたと思った瞬間、それは起きた。

 異様な強さの神力が、体内から放出される感覚と、娘が弾き飛ばされる光景が、眼前に映し出されたのだ。


「実に不愉快だ……姉貴に頼まれたから、渋々ながら力の一部を移してやったが、この様な娘御に手も足出んとはな」

「あれ、あれれ? 何かヤバイ? 強者が出た?」

「我が名は建速(タケハヤ)須佐之男命(スサノオノミコト)荒神(アラガミ)と武神の力を持って、この者が請け負いし厄災の楔を断ち切らん!! 神から堕ちた者の娘御よ、一度しか云わぬ。去れ!」


 マスターの口から出た言葉は、威厳と風格がある声であったが、言葉1つにも神力が込められており、かなりの圧力を感じていた。

 コレは一体どうした事であろうか?


「流石に……コレはヤバいねぇ〜。まぁ良いや、今日はこれ位で……もう因子は植え付けたからね。馴染む迄は、時間をかけるわ」

「娘御よ、あくまで関わると云うのであれば仕方あるまい。『天羽々斬(アマノハバキリ)』」

「んぇ!?」


 何やら空間が揺らぎ、一振りの刀が取り出されたが、見えたのはその時だけだった。

『アマノハバキリ』と呼んだ瞬間、娘の四肢が切断され、頭部が2つに縦割れた。


「あら? 依代が壊れたの? 仕方無いかな……ん? 何コレ?」

「逃さぬ、その依代を通して汝の魂は見つけたぞ。無事では済まさぬ故、覚悟めされよ」

「イヤイヤ、マジで、何なのさ!! 母様の気配がしたから目覚めたのに、私の物だから取り返すだけなのに!!」

「汝の力の一部を簒奪する。この身体の魂には、この世界で幸せに暮らしてもらわねば成らぬ故。汝の様な下賤な輩に魂を穢される訳にはいかぬ!!」


 激しい神気の波が、自分の体内に駆け巡り抜けて行く感覚を受けながら、その戦いとも呼べぬ光景を見ていたのだが、マスターの身体に異常は無いのだろうか?

 心配はするが、漸く動ける様になった身体では無理は出来ない。


「そこの黒犬よ、良く聞くが良い……この身体を休ませてやってくれ。俺はもう留まる事が出来ぬ故」

「……マスターの御身体は?」

「心配は要らぬ。娘御の施した術は解除してある。植え付けられた因子とやらは、悪い部分のみ俺が刈り取った故、悪い影響はあるまい。今回は神降ろしの(すべ)を使えた故に現れたが、もし力がいる時は、神刀に神力を籠めて、『叢雲の剣(むらくものつるぎ)』『俺の名(スサノオ)』のどちらかを念じる様に伝えろ。さすれば、神刀の力を解放出来るとな……時間だ。我が消えれば此奴が目を覚ます故、必ず伝えるのだぞ」


 言い終わる瞬間、身体が崩れ落ちるのを自分の身体で受け止め、マスターの顔を見たが、何事も無い様に眠っておられた。


 妙な気配のした人型は、先程の娘と同じ姿で壊れていたが、()()()()()()()()()()

 代わりに高濃度の神力が詰め込まれた人型になっていたので、マスターの代わりに体内に収納する事にしたが、スサノオとは誰なのだろうか?

 不思議とだが、あの娘とスサノオとやらには、近い内に顔を合わせるかもしれないと、ふと思ってしまったが、思い過ごしである事を祈りたい。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「話はわかったけど……身体には特に問題は無いみたいだ。魔力がかなり張ってる感じがあるけど」

「それは良かったです。マスター」


 俺が意識を失っている間の事を、黒曜から聞いた。

 まさか建速須佐之男(スサノオ)様が助けて下さるとは思わなかった。

 黒曜の口から出た『天羽々切』『草薙の剣』といったワードが出ているので、疑いようは無い。


 しかし、こっちの世界に来た時には思っていなかったのだが、今迄出会った魔神や魔導書の名前に前世の世界の神の名が記されていた事や、今回の件でスサノオ様がこちらの世界に神降ろしではあるが、降臨された事に何か、繋がりを感じているのが現状だ。


「今回はマジで、ヤバいと思ったけど因子ってのが気になるな? ━━『解析』『鑑定』」


『解析不能』『鑑定不能』と出るかと思ったが、現実はそんなものでは無かった。



 名前】ルーク・ラーズ・アマルガム(6歳)【種族】半人半神


【体力】99,999,999/99,999,999

【魔力】∞/∞

【筋力】SSS

【知力】S

【器用】SSS

【対魔力】SSS

【スキル】 技能修得効率(極)自己回復力(極) 自己回復速度(極) 成長力促進(極) 四神の加護(武闘神【スサノオ】 冥府神【ツクヨミ】太陽神【アマテラス】 創造神【旧神オルムス】)神力→神域解放 錬金術Lv9→錬成術師(極) 召喚術(極) 式神化 式神使役 フル・エレメント→全属性魔術(極) ウェポンマスター→ウェポンアーツマスター 隠蔽変換 翻訳変換

 異空間収納 創造(極) etc.……。


「マジか……人間辞めてるなぁ……」

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