プロローグ2~相棒との再会と転生準備~
転生準備と相棒との再会です。
「刀夜、名を呼べ、もう泣くな」
不意に声が聞こえた。
「カミナ…なのか?」
「以外に誰だと思うんだ?」
優しくも、力強い女性の声が、耳元から語りかける。
「あぁ、すまないな、思ってなかった所から、声が聞こえたからな」
「はぁ、変わって無いなら安心して居られたけど、私の主ならもっとしっかりしなさい。昔の方がまだマシよ」
「だよな、『招来』!!」
式神の名を呼び、姿を顕現させる。
しかし、現れた姿は、犬の姿ではなく、黒がベースで、白や金の華やかな刺繍が入った着物を着た、切れ長の目、金色の瞳と肩まである黒髪の艶やかな女性だった。
「さて、これでようやっと話が進むかのぅ」
月読尊はお茶を飲みながら呟いた。
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「何で人の姿をしているんだ?」
「エウリシアが言うには、この姿の方が向こうでの生活がしやすいらしいのでな、因みに犬の姿と獣人の姿にもなれるぞ」
女性にあまり接する事がなかった為、視線をそらしながら聞くと、カミナは笑いながら質問に答えた。
「そうでした、まだ刀夜さんには、私の世界に転生するか聞いてませんでした。」
「転移ではなく、転生ですか?」
「はい、身体を調べて判断したのですが、あの身体では、転移に耐えられないのです。地球での蘇生も出来ないので、責任を持って私の世界に来ていただこうかと思ってます」
「それで転生なんですね、死んでるんだから当たり前か、カミナと一緒に居たいからお願いします」
「では、転生先とスキルに、私からのギフトを決めますので、この中からスキルを選んで下さい、スキルは後からでも覚える事が出来るのも分けてますから」
オルムス神は、タッチパネルの様なものを取り出し渡してきた。
「オルムス神、スキルは何個選べるんだ?」
「6個程選んで下さい。でも本来なら、ランダムなので特例ですから、あと名前で呼んで下さると嬉しいです」
「了解、エウリシア神」
スキル表を見ながら、6個のスキルを選んだ。
◎自己回復速度upLv1(体力、魔力の回復速度が速くなる、Lvに応じて速度上昇)
◎自己回復力upLv1(体力、魔力の回復量が大きくなる、Lvに応じて回復量増加)
◎成長力促進(能力値の増加やスキルLv等の成長値が大きくなる)
◎フル・エレメント(全属性魔法を修得、魔力の消費量1/10)
◎ウェポンマスター(武器の使用時、その武器を最適化させる事が可能)
◎錬金術(物質の錬成、変換が可能、Lvに応じて必要素材の減少、最大Lvで不要になる)
近接戦闘型魔術師を意識したスキル構成を目的に選択していった。
その間、カミナは犬の姿で丸くなって眠ってしまった。