第13話 聖覇王の器
若干話が変わりました。
狼牙達は1人の少女の前に立ち攻撃体制に入ろうとした。
「お前は誰だ!」
狼牙はそう人物に聞いた。
「僕はアストルフォ!君たちを倒すために聖覇王に支える騎士の1人だよ!」
アストルフォはそう狼牙達に言った。
「狼牙!ここは俺に任せろ」
ヴァイネスはそう狼牙に言った。
「だが」
狼牙はヴァイネスを見た。
「貴様は娘を守るために戦うんだろ!」
ヴァイネスはVG444を片手に持ちながらアストルフォを睨んだ。
「君が僕の相手をしてくれるの?」
アストルフォはそうヴァイネスに聞いた。
「ああ!楽しませてやるよ!笑うほどにな」
ヴァイネスはそう言って銃口をアストルフォに向けた。
ダァンダァン!
2発の弾丸はアストルフォを確かに捕らえた。
だが。
キィン!
アストルフォは持っていた槍で攻撃を防いだ。
「いけ!」
ヴァイネスはそう言って狼牙達の背中を押した。
「任せたぞ!」
狼牙はそう言ってそのエリアをヴァイネスに頼んだ。
「さぁ、お前の強さがどれ程のものか俺に食わせてみやがれ!!!!」
ヴァイネスはVG444を片手に持ちながら攻撃を仕掛けた。
ーーー第四層ーーー
狼牙とゆたかと鉄粋は第五層に到着して辺りを見た。
「待っていたわ、あなた達が来るのを」
そこには筋肉質の短髪の女性が立っていた。
「狼牙!こいつは俺に任せろ!」
鉄粋はそう言って構えた。
「鉄粋」
狼牙は鉄粋の背中を見た。
その背中は友の為に戦う覚悟を持った背中をしていた。
「鉄粋くん任せたよ!」
ゆたかはそう鉄粋に言った。
「友に任せられたら応えないとな!」
鉄粋はそう言って中国拳法の龍の構えをとった。
「言い残す事はあるか!」
女はそう言って鉄粋に殴り掛かった。
「特にない!」
鉄粋は片手に力を込めて殴り始めた。
ーーー最上階ーーー
狼牙とゆたかは最上階に到着して扉をクワトロライアットで破壊して中に入った。
「やはり来てしまったか」
そうメガネをした青年は狼牙とゆたかに言った。
「ああ!返してもらうぞ!俺たちの大切な娘を!」
狼牙はメガネをした青年に言った。
「すまないな、この王は君たちの娘ではない。この娘はかつて破壊で全てを解決した最強の王パラディオンだ!君たちが知っている神山優香は既に死んでいる」
メガネをした青年はそう狼牙達に言った。
「たとえそうだとしても、俺は優香を救う!あいつと過ごした日々を忘れたくないし喪いたくもないからな」
狼牙はそう言ってクワトロライアットをブレードモードにしてメガネをした青年を睨んだ。
「君は僕が誰か知らないみたいだね」
青年はメガネを掴みそれを握り潰した。
「僕は天草四郎。かつて聖人と呼ばれた人間だ!」
天草四郎は片手に赤い真剣を持ち狼牙にそれを向けた。
「殺るって言うんなら俺が倒す!」
狼牙はそう言ってクワトロライアットに魔力を注ぎ込んだ。
二人は高速で攻防をし互いに斬られ防ぎを繰り返していた。
狼牙はクワトロライアットを鞘に戻しガンモードに変形させた。
「俺の絆がどれ程強力かその身で味わえ!アブソリュートゼロブレイカー!!!!」
狼牙はクワトロライアットに魔力を注ぎ込み最大火力の必殺技を天草四郎に向けて放った。
「バカな!この力は神をも越える力!!!!」
天草四郎は真剣で防ごうとしたが絶対零度の力は真剣と天草四郎を完全に倒した。
「わかったか!俺は娘の為に戦ってるんだ!」
狼牙はそう言って優香に近づいた。
「我に近づくな!愚民!」
優香はそう言って体から黒と銀色の魔力を放出しながら狼牙を睨んだ。
「優香?」
狼牙は優香を見た。
「貴様、我を誰だと思っている!」
優香はそう言って体がいきなり成人女性の大きさになり髪は長髪になって体に鎧の様な服を着て片手に剣と槍を持った。
「優香!どうしたんだよ!」
狼牙はそう優香に言った。
「我は優香ではない!我はパラディン!」
優香は走り出して攻撃を仕掛けた。
「お前!」
狼牙はクワトロライアットをブレードモードに変形して攻撃を防いだ。
「どうした?戦わないのか?」
優香はそう狼牙に槍を向けて聞いた。
「娘と戦えるわけないだろ!」
狼牙はクワトロライアットを片手に持ちながら言った。
「そうか、なら戦わせてやるよ!」
優香はそう言って片手に剣を狼牙に向けて走り出し攻撃を仕掛けた。
狼牙はクワトロライアットで攻撃を防ぎどうするか考えた。
「どうした?貴様は攻撃を仕掛けないのか?」
優香はそう狼牙に聞いた。
「やるしかない!」
狼牙はクワトロライアットに魔力を注ぎ込み剣技ディバイドブレイクを放った。
剣先が何十にも割れて優香に直撃した。
「中々やるな、だが」
優香は片手を前に出した。
狼牙の左足を何かが縛った。
それはエルキドゥが使用する鎖エヌマエニッシュだった。
「神をも縛る鎖か!」
狼牙はそう言って鎖を引き裂こうとした。
だが鎖は引き裂く事ができなかった。
「お前の最期だ!」
優香は剣を振り下ろそうとした。
しかし優香の手はいきなり止まった。
「ぱ、ぱ、パパ!」
優香の中の優香は狼牙を呼んだ。
「優香!」
狼牙は優香を呼んだ。
「パパ!お願い!私を殺して!」
優香はそう狼牙に言った。
「何言ってんだ!お前を助ける!だから諦めるな!」
狼牙はそう優香に叫んだ。
「私は大好きな街も友達も殺したくない!だから!」
優香は涙を流しながら言った。
狼牙はクワトロライアットを強く握り自身の中の力を解放した。
「わかった!少し痛いかもしれないが我慢しろよ!」
狼牙はそう優香に言った。
「ゆたか!」
狼牙はゆたかを呼んだ。
「これで終わりにするんだね!」
ゆたかはジャスティスハートを両手に持ち替えて砲撃モードに変えた。
「優香!今助けてやる!雷神の閃光!」
狼牙は体から電撃を放ちながら言った。
この戦いに終止符が打たれようとしていた。
続く
次回ラストかな?