第11話 近代の魔術
優香にヤバいのが組み込まれた!
狼牙は目を覚まし辺りを見た。
「狼牙くん!」
ゆたかは狼牙のベッドの横にイスに座り手を握っていた。
「よう、鬼にしては小さいな」
狼牙はそう言って立ち上がろうとした。
「ダメだよ!まだ寝てないと!」
ゆたかは狼牙の体を心配していた。
「優香が拐われたんだ!寝てられるかよ!」
狼牙はそう言って服を着替え始めた。
「狼牙くん!狼牙くんはもう魔法の力がないんだよ!」
ゆたかはそう狼牙に言った。
「なかったら創ればいい!」
狼牙はそう言って服を着替え終わり外に出た。
ーーー神刀寺ーーー
狼牙は片手に羊羮を持って寺の中に入った。
「やぁ、久しぶりだな」
そこには池田が立っていた。
「お久しぶりです」
狼牙はそう言って羊羮を渡した。
「君は光も失ったみたいだね」
池田はそう狼牙の魔力を見て呟いた。
「あんたなら何か持ってるんじゃないんですか?」
狼牙はそう池田に殺気を出しながら言い放った。
「確かに持っていないと言ったら嘘になるな、だが君は現代の力を拒み古き力に頼ってきた。きみは何を守るんだ?」
そう池田は狼牙の目を見た。
「今は優香や手の届くものは全て守ってやるだけだ!」
狼牙はそう池田に言って空を見た。
「なら、渡すとしようか。君の為に製作された強力な魔法のデバイスを」
そう池田は片手に何かを狼牙に渡した。
それは黒い剣の様なキーホルダーを渡した。
「なんすか?これ?」
狼牙はそう池田に聞いた。
「これは君の父が作ってそれをストーギ社の科学力で創られた科学と魔法の融合武装だ」
池田はそう狼牙に説明した。
「起動するときは『アクセルアップ』と言うんだ」
そう池田は狼牙に起動方法を教えた。
「アクセルアップ?」
狼牙はそう呟いた。
すると服が黒いジャケットにズボンがカーゴパンツに変わり片手に黒い剣の様な武器を持っていた。
「これが現代の魔法?」
狼牙は片手に剣を持ちながら力を試し始めた。
「試し切りだね」
池田はそう狼牙に聞いた。
「はい」
狼牙は黒い剣を鞘から抜いた。
「ディバイドブレイク!」
走り出した狼牙は斬撃を1秒間に10撃以上放った。
その斬撃を狼牙は片手で操り斬撃を一つの斬撃に変えた。
「ようやく過去と決別したみたいだね」
池田はそう狼牙に言った。
「あの、まさかとは思うんですが・・・・俺、魔法が復活したんですか?」
そう狼牙は池田に聞いた。
「きみは相変わらず頭の回転が遅いね」
池田は少し笑いながら言った。
ーーー神山家ーーー
狼牙は夜に外に出て優香の気配を探り始めた。
「狼牙くん!」
ゆたかはいきなり狼牙の背後に立っていた。
「げっ、ゆたか!」
狼牙はゆたかに奮えていた。
「寝てないとダメって言ったよね?」
ゆたかはそう後ろに鬼の気配を出していた。
「すみません!」
狼牙は土下座をして謝った。
「いくなら・・・・私も連れて行って!」
ゆたかはそう言って両手にジャスティスバレットを持ち狼牙の左手に触れた。
「だが、お前は」
狼牙は覚えていた。
今のゆたかは戦う力が弱くなっている事に。
「狼牙くん、私は狼牙くんの大切な相棒だし夫婦だよ」
ゆたかはそう言って狼牙に笑顔で答えた。
「だが」
狼牙はまたゆたかが死ぬ姿を見たくなかった。
「狼牙!あきらめろ!」
後ろから誰かが狼牙にそう告げた。
「エヴィちゃん!」
ゆたかはそうエヴィに抱き付いた。
「離れろ!」
エヴィはそうゆたかから離れようとした。
「やれやれ、貴様等は相変わらずばか騒ぎが好きだな」
後ろには4人の人物が立っていた。
「鉄粋!ヴァイネス!以蔵さん!ベリアス!」
5人戦士が狼牙とゆたかの前に立った。
「私達も貴様等に力を貸そう!」
エヴィは片手にトマトを食べながら笑みを浮かべた。
「俺たちはチーム[キバウルフ]は神山狼牙の娘、神山優香ちゃんの救出に向かう!」
鉄粋は腕を組ながら片手を前に出した。
「敵は構わず食いちぎる!」
ヴァイネスは片手にVG-444を持ちながら言った。
「わし等は恩を返すだけだ!」
以蔵は片手に日本刀を空に向けた。
「俺はあの子の未来を守る!」
ベリアスは片手に黒い棒を持ちながら構えた。
「私は優香ちゃんの母親として助けてみせる!」
ゆたかはジャスティスバレットを融合させてジャスティスハートを持ちながら狼牙の左手を握った。
「俺は守る!俺やゆたかの希望を護るために!」
狼牙はクワトロライアットを持ち空に向けた。
「「「「「守るのは1人の少女の運命だ!」」」」」
全員の願いは同じであった。
ーーー?ーーー
玉座に座る1人の女性。
ゆたかと同じ顔立ちで体からは狼牙以上の魔力を放っていた。
「どうですか?陛下体の具合は?」
1人の青年は眼鏡を拭きながら聞いた。
「俺は、全てを破壊し全てを和が力に変える!」
女性は片手に聖剣を持ちそれに力を注ぎ込んだ。
その瞬間周りから巨大なエネルギー波が全てを壊し始めた。
「我が名はパラディン、聖なる王だ」
パラディンは涙を流しながらそう言った。
「我等、四騎士は貴方の覇道に付き合います」
そう1人の騎士が言った。
「僕たちは王に従うよ!」
男か女性か解らない子供はそう言った。
「砕けぬなら破壊して突き進むまでだ!」
ギザギザの刀を持ちながら青年はそれを持ち刀を舐めた。
「どんな敵でもぶっ潰す!」
ナックル系の武器を両手に装備して女性は拳を前に出した。
「我等、四騎士はロストエンシェントは負けはしません」
そう眼鏡の青年はパラディンに言った。
続く
いかがでしたか?
今回はこんな感じですが次はバトルに入ります!
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