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魔法使いと優しい少女  作者: 友情ピエール
第9章 英雄の絆
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第8話 消え去るは自分の心

新たなる脅威

狼牙は片手に光の魔法を放ちながら心の中の剣を造形した。

光の剣は虹色に輝き狼牙は片手にそれを空に向けた。

「光の魔法・・・」

狼牙はそう言って剣を自身の中に戻してゆっくりと片手を見た。

片手には今まで戦って使用した魔法の技と力が大半が消えていた。

「新たな技と力を手にするしかないな」

狼牙はそう言って倉に向かった。



ーーー倉の中ーーー



狼牙は倉の中から巻物を見ていた。

その中に光の魔法の使用方法が書かれていた。

光の魔法はあらゆる属性をも上回ると書かれているが使用者に光を失うと書かれていた。

「技名は・・・終局聖剣(クラッテッドカリバー)?」

狼牙はそう言って技の覚えようと目を閉じて片手を文字を頭に入れようとした。



ーーー狼牙の中ーーー



狼牙は黒い大剣の前に立ち片手を前に出して掴もうとした。

だが。

「待ちなさい」

後ろから誰かが狼牙を呼び止めた。

振り向くとそこにはメガネをした細身の老人が立っていた。

「あんたは?」

狼牙は老人に聞いた。

「わしは、その剣技を作り出した者でね。名は戸田(とだ)十三(じゅうそう)という者だよ」

そう戸田は狼牙に自己紹介した。

「その力がどれだけ危険か知らないが。世界を救えるなら自分が闇にも光にもなる覚悟はあるぜ」

狼牙はそう戸田に言った。

「君は神山龍の孫だね?」

そう戸田は狼牙に言った。

「龍?確か俺のじいちゃんの名前が龍だったな」

そう狼牙は言った。

「君は彼に似ているね」

戸田はそう狼牙に言った。

「似てますかね?」

狼牙は片手に頭を当てて言った。

「君は戦う道だけではなく子供達に正しい道や人間らしい考え方を教えてあげなさい!けして忘れるな、(くろがね)(きたい)()てば剣となる」

そう言って戸田は姿を消した。


狼牙は戸田が消えたのを見て歩き始めた。


ーーー現実ーーー



狼牙は目を開けて両手を見た。

「鉄は炎打てば剣となる」

狼牙はそう言って歩き始めた。



ーーー夜の小学校ーーー



狼牙は片手を拳にして敵が来るのを待っていた。

「来たみたいだな」

狼牙は前を見ると影人が17体出現した。

「暴れるか」

狼牙はそう言って片手に光の力を集めた。

「シャイニングクロスバンカー!」

狼牙の片手から金色に輝く錨が影人を捕らえた。

「消えろ!シャイニングエンド!!!」

狼牙は片手を前に出して光を消滅した。

「これで終わりか」

そう言って狼牙は片手を前に出して気配がないか探った。

だが気配はなく狼牙は小学校を出てドアを全て戸締まりして歩き始めた。



ーーー次の日ーーー



狼牙は優香とゆたかと一緒にデパートで買い物をしていた。

だが以蔵やベリアスそしてアルトリアも付いて来たため6人で買い物をしていた。

「しかし、お前さんも物好きじゃのう!ワシ等みたいな居候の為に買い物を付き合わせてくれるとは」

そう以蔵は狼牙に言った。

「なぁに、俺は仲間の楽しいことは喜んでしてるだけですよ」

そう言って狼牙は優香の頭を撫でながら言った。

「けっ、くだらないな」

ベリアスはそう言って歩き始めた。



ーーーファミレスーーー



狼牙達はめしを食べながらファミレスの中をじっと見た。

中は主に家族連れが主だった。

「狼牙」

以蔵は狼牙に話し掛けた。

「何ですか?」

狼牙は以蔵を見た。

「お前の力が無くなったのはワシが原因じゃ!すまなかった」

そう以蔵は狼牙に頭を下げた。

「気にしなくていいですよ!以蔵さん」

狼牙はそう以蔵に言った。

「お前はよく似とる」

そう以蔵は涙を拭きながら言った。

「えっ?」

狼牙は以蔵を見た。

「いや、何でもない」

そう言って以蔵は唐揚げを食べ始めた。




ーーー交差点ーーー



「パパ!早く!」

優香は狼牙を呼んだ。

狼牙はゆっくりと歩きながら空を見た。

「狼牙くんあれ何?」

ゆたかは空を指差した。

そこには弓を持った女性が優香に弓を向けた。

「あぶない!」

狼牙は両足に力を入れて走り出した。

ダァン!

空から黒い弓矢が放たれて狼牙は空を見た。

「弓を使うとはな」

狼牙はそう言って片手に木刀を持ち攻撃を仕掛けた。

「なるほど、あの弓の撃ち方は狩人に近いな」

そう以蔵はゆたかの隣で言った。

「狩人ですか?」

ゆたかは以蔵の言葉に疑問を抱いた。

「お前の相手が誰か知らないが関係ないやつを殺そうとするな!」

狼牙は空に居る人物に言った。

「あらあら、ごめんなさい!」

そう言って女性は矢を優香に向けた。

「狼牙!その女は間違いない!ギリシャ神話の弓使いのアルテミスじゃ!」

以蔵はそう大声で狼牙に言った。

「なるほど、最強の弓使いか!なら本気で倒す!」

狼牙はそう言って木刀で攻撃を仕掛けた。

しかしアルテミスは弓を剣の様にして防いだ。

「星空の裁き!」

狼牙は木刀を前に出した瞬間金色の雷がアルテミスに向かった。

アルテミスは片手でそれを防ぎその力を矢に変えて狼牙に向けた。

「閃光の斬撃!」

狼牙は体を光出して走り出した。

目に追えない速度にゆたかとアルトリアは狼牙の力に驚きを隠せなかった。

まがアルテミスは狼牙の片足に矢を放った。

狼牙は太ももに矢が突き刺さり血が流れた。

「っく!」

狼牙は木刀を片手に持ちながら矢を抜いてアルテミスを見た。

「貴方は何であの子を守ろうとするのかしら?」

アルテミスは狼牙に聞いた。

「俺は、あいつの父親だからな。娘を守るのは当たり前だ!」

狼牙はそう言ってアルテミスを睨んだ。

「君は女神の私に勝てると思ってるのかしら?」

アルテミスはそう言って弓に神力(しんりょく)を注ぎ込み弓矢を放った。

その瞬間27近くの矢が狼牙 の体を貫いた。

狼牙は地面に膝を付いて立ち上がろうとした。

「貴方の運命はここまで!じゃあね」

そう言ってアルテミスは弓を狼牙の頭に向けて放った。


だが。

ドシュッ!

誰かが狼牙の前に立ち狼牙の盾になった。

それは岡田以蔵だった。

「以蔵さん!」

狼牙倒れた以蔵を抱えて名前を呼んだ。

「ははっ、ワシも焼きが回ったのう、貴様を守るとは」

そう以蔵は弱々しく狼牙に言った。

「以蔵さん!」

狼牙は涙を流しながら以蔵を抱き締めた。

「お前に・・・・この刀を預ける・・・・」

以蔵はそう言って自分の愛刀を狼牙に渡した。

「お前は必ずあの狂った女神を倒してくれる筈じゃ!」

そう言って以蔵は目を閉じた。

狼牙は片手に以蔵の刀を持ちそれを鞘から抜いた。

「死人から貰った刀で何ができるのかしら!」

そう言ってアルテミスは弓を放った。

狼牙はアルテミスの矢を全て刀で防ぎそのまま距離を縮めた。

「悪即斬・地獄門!」

狼牙は刀を力一杯体を回転して強力な一撃をアルテミスの体に斬り込んだ。

「ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

アルテミスの体から大量の血が流れてアルテミスは痛みに地面に転がっていた。

「これで、終わりだ!お前の運命はバッドエンドだ!」

狼牙は刀を力一杯振り下ろした。

アルテミスの頭は以蔵の刀で真っ二つに斬られて地面にごとっと落ちた。

だがその瞬間アルテミスの体は灰になり中から絵画の様な物が出てきた。

「なるほど、こいつに影人が憑依してアルテミスの未完成体が出来たのか」

そう言って狼牙は刀を鞘に戻して以蔵に近づいた。


「以蔵さん!しっかりして下さい」

アルトリアはそう以蔵に言った。

「やかましいわ!」

そう以蔵は大声で言った。

「以蔵さんが生きてる!」

狼牙はそう言った。

「わしが死ぬわけないじゃろ!」

そう言って以蔵は立ち上がろうとしたが血が大量に出た為思うように動けなかった。



ーーー次の日ーーー



以蔵は近くの病院に入院して二週間は入院するよう医師に言われた。

「以蔵さん、お見舞いです」

そう狼牙は片手にまんじゅうを持って言った。

「すまんのう」

以蔵は狼牙に言った。



ーーー?ーーー



「アルテミスが敗れたか使えないやつだ!」

そう1人の青年は片手に懐中時計を持ちながら言った。

「ご安心ください!次なる1手を用意しておりますから」

黒いフードを被った誰かが青年に言った。



続く

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