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魔法使いと優しい少女  作者: 友情ピエール
第9章 英雄の絆
159/214

ユニーク10000超え記念ストーリー

10000超えで作った番外編です!


楽しんで読んでください!

狼牙の先祖の話は神山松丸しかしていないが。

実は神山狼牙の先祖神山武信は江戸の末期に魔法を極めて明治を変えた西郷隆盛の良き友だった。

「世界は広いのか?」

武信は刀を片手に持ちながらそう呟き薩摩で不作が続く中で彼は魔法で雨を降らせて作物を作っていた。

「神山どん!」

後ろから大きな体格の男性が武信に声を掛けた。

「西郷?どうした?」

武信は片手に草を鉈で刈っていた。

「文が届いてたぞ」

西郷はそう武信に聞いた。

「そうか」

武信は文を片手に持ち中身を読んだ。

そこには殿からの呼び出しが書かれていた。

「行くか」

武信は片手に刀を持ち城に向かった。




ーーー鹿児島城ーーー



薩摩の島津斉興を尋ねた武信は城に入り正座をして斉興を見た。

「お前を呼んだのは他でもない」

島津の隣には金髪の女性が立っていた。

「貴方は?」

武信は女性を見て聞いた。

「私か?私はエヴィ・スライサー貴様の祖父の神山松丸の友だ」

そうエヴィは武信をじっと見て言った。

「そうか、あんたが」

武信は片手に刀を持ちながらそう頷いた。

「貴様に頼みがある」

エヴィは武信に近づき彼の片手に

黒く光結晶を武信に渡した。

「これは?」

武信はエヴィに尋ねた。

「世界の雫だ」

エヴィはそう武信に言った。

「世界の雫?」

武信は頭に首を傾げた。

「世界の雫は世界の欲望や絶望を吸収して作られた悲しみの宝石だ」

エヴィはそう言って世界の雫を武信に託した。

「あの、貴女はこれからどうするんですか?」

武信はエヴィに聞いた。

「これから英国に帰宅しようと考えていた」

エヴィはそう言って歩き出そうとした。

「あの、1日ぐらい家に来ませんか?」

武信はそうエヴィに聞いた。

「ふん、1日だけだぞ」

エヴィはそう言って黒いマントを羽織歩き始めた。



ーーー神山家ーーー



武信は家に着いてエヴィに濁酒を注いだ。

「酒か?」

エヴィはそう武信に聞いた。

「ああ、俺のお手製だ」

武信はそう言って芋かりんとうも出した。

「すまないな」

エヴィはそう言ってかりんとうを食べ始めた。

「オーイ!神山どん!」

聞き慣れた声が聞こえて外を見ると西郷が武信に会いに来ていた。

「よう、どうしたんだ?」

武信はそう西郷に聞いた。

「今から鰻の仕掛けた罠を見に行かないか?」

そう西郷は武信に聞いた。

「仕方ないな」

武信はそう言って竹の(かご)を持って歩き始めた。


ーーー川ーーー



武信は太い竹を川に仕掛けてそれを持ち上げて籠に水を流した。

するとそこから体長70㎝超えの鰻が出てきた。

「おお!こりゃでかいな!」

そう西郷は笑顔で言った。

「まだまだ取れると思うぞ!」

武信はそう言って罠を全て見た。



ーーー西郷家ーーー



武信が仕掛けた罠には4匹の鰻が掛かっており西郷と山分けしようとしたが武信は鰻を全てあげて自分はモズクガニを貰った。

「しかし本当によかったのか?」

西郷はそう武信に聞いた。

「ああ、お前の弟達にひもじい思いをしてほしくないからな」

武信はそう言って西郷の家をあとにした。



ーーー神山家ーーー



武信は片手にモズクガニを紐で結びそれを鍋に入れて湯で上がるの待っている間に野菜を切り自家製の豆腐を鍋に入れた。

「美味そうだな」

そうエヴィは言った。

「じゃんじゃん食べましょうか」

武信はそう言って柚と醤油を混ぜてタレを作りそれを器に入れてエヴィに渡した。

「しかし、貴様の先祖の松丸も料理が美味かったが貴様も美味いとはな」

そうエヴィは言った。

「まぁ、料理は好きですからね」

武信はそう言ってモズクガニをバキバキと噛み砕きながら言った。

「貴様も変わり者だな」

エヴィはそう言ってカニを食べていた。

「そうですか?」

武信はそう言って野菜を食べていた。



ーーーその日の夜ーーー



ガサガサ。

「ん?」

武信は何か物音が聞こえて刀を片手に持ち立ち上がった。

「誰だ!」

武信はそう大声で言った。

「見つかっちまったか!」

そう1人の侍の手には世界の雫が持たれていた。

「返してもらうぞ!」

武信はそう言って刀を鞘から抜き斬りかかった。

四人の侍相手に武信は互角以上の戦いをしていた。

「死ね!」

侍の1人がそう武信を背中から斬りかかった。

「神山どん!」

後ろから聞き慣れた声が武信を助けた。

「西郷!」

武信は切り捨てられた西郷を見て怒りに任せて戦い始めた。

「風神列覇!」

体を左に回転して鞘に戻した瞬間侍達の刀は意図も容易く粉々に砕けた。

「ば、ば、ば、化け物!」

そう言って3人の侍は逃げ出した。

しかし1人だけ逃げ遅れた侍はゆっくりと近づいてくる武信に震えていた。

「誰がこんな命令を出した!答えろ!」

武信はそう侍の1人の首に刀を近づけて聞いた。

「島津斉興様だ!」

それを聞いて武信は侍の喉元を掴みこう言った。

「次にこんな事をしてみろ!貴様等全てを敵にしてもお前等を殺す!」

そう言って武信は侍の喉元を離した。

「ひ、ヒィィィィィィィ!!!!!!」

侍は怯えながら逃げ出した。

「西郷!西郷!」

武信は西郷隆盛の体を揺すった。

「神山どん・・・大丈夫か?」

西郷はそう武信に聞いた。

「お前は本当にバカなやつだな」

そう言って武信は涙を流しながら西郷を抱き抱えて西郷の家まで運んだ。



ーーー西郷家ーーー



武信は片手を前に出して薄い水色の光を放ち西郷の斬り傷を癒し始めた。

「まさか治癒の魔法が使えるとはな」

エヴィはそう武信に言った。

「親友の為だ」

武信はそう言って刀を片手に持ち歩き始めた。




ーーー鹿児島城ーーー



武信は刀を片手に持ちながら鹿児島城に乗り込んだ。

「貴様!何奴だ!」

足軽達は刀を鞘から抜かない武信を見て少しびびっていた。

「通してもらおう!」

武信はそう言って槍で突こうとした足軽の攻撃を片手で受け止めて槍を全てへし折った。



ーーー最上階ーーー



「き、き、き、貴様!気は確かか?我を殺せばどうなるかわかっておるのか?」

武信はその言葉に耳を貸さず刀を鞘から抜き島津斉興の首に刀を近付け力一杯振り下ろそうとした。


「辞めろ!神山どん!」

後ろから誰かが武信の体を押さえた。

それは他でもない西郷だった。

「お前さんはそんな事をする人間じゃなか!」

そう西郷は武信の体を力一杯抱き締めて言った。

武信は刀を手から話して地面に膝をついた。

「神山どん」

武信は涙を流しながら片手を拳にして自分のした事に悔しさを覚えていた。

「おい、島津!」

どこからかエヴィが現れて片手には体に似合わないデスサイズを持っていた。

「またふざけた事をしたら貴様の首を切り落とす!」

そう言ってエヴィは武信の肩をポンポンと叩き一緒に家に向かった。



ーーー神山家ーーー



武信は両手に片栗粉をまぶしてあんこもちを作っていた。


「変わったやつだな貴様は」

そうエヴィは武信に言った。

「西郷には昔から世話になってたからな」

そう言って武信はあんこもちを山ほど作りそれを片手に持ちながら西郷の家に向かった。



ーーー西郷の家ーーー



「よう、西郷」

武信はそう西郷を呼んだ。

「おお!神山どん!どうしたとじゃ?」

西郷はそう武信に聞いた。

「あんこもち作ったから弟と両親に食わしてやれ」

武信はそう言って西郷の家に上がった。

「おおお!すまんのう!」

そう言って西郷は武信からあんこもちを受け取った。

武信は片手に刀を持ち一度頭を下げてそのまま去ってしまった。




それから何百年と時間が流れて武信は二度と西郷と会うことはなくなった。


しかし彼はずっと仲間だと言って別の場所でも西郷を忘れないでいた。



これでこの神山武信の話は終わりだ。


武信君のやった事は間違いじゃないぞ。


お気に入りに入れたり評価してくれたら幸いです!

チェスト!


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