第61話 破壊(おわり)と再生(はじまり)と原初(プロローグ)と終焉(であい)
狼牙から新たな主人公へ!
★狼牙視点
俺は真城を担いで走っていた。
「しかし、こんなに広いと掃除大変だろうな」
俺はそう言って辺りを見ながらゆたかと話していた。
「そんな呑気な事言ってないで鉄粋くん達の所に向かおうよ!」
ゆたかは俺にそう言ってスターライトヴァルキリーで飛行をしながら廊下を飛んでいた。
★エヴィ視点
私は片手に氷の弾丸を放った。
「ブリザードショット!」
だがゴルドゼルトには全く効いていなかった。
「っく!」
私は片手に大量の魔力を注ぎ込んだ。
「ブリザードロックベノム!」
氷の蛇がゴルドゼルドに噛み付いた。
しかしゴルドゼルドは片手から金色の長刀を召喚した。
そしてそれを地面に突き刺した瞬間黒い屍の群が出現した。
「なるほど、死体も操れるとはな」
私はそう言って片手に氷の巨大な手裏剣を造り出した。
私は片手に持つ手裏剣をゴルドゼルドに向けて投げた。
しかしゴルドゼルドは片手でそれを掴み持ち前の握力で氷の手裏剣を破壊した。
「っく!ならこれでどうだ!」
私は地面に触れて氷の鎖をゴルドゼルドの両腕に結んだ。
「少しでも時間を稼ぐ!」
私はそう言ってゴルドゼルドの動きを止めた。
「消え去れ!」
ゴルドゼルドは片手を前に出して屍を操り10000体近くの屍を私に向けて襲わせた。
私は片手に氷の鎌を造り出して屍に攻撃を仕掛けた。
しかし屍の群はその攻撃を喰らっても再生していた。
「っく!」
私は屍の群を攻撃を仕掛けるが全ての屍を退くのは難しかった。
その時後ろから何か光の矢の様な物が私の横を通りすぎた。
そして矢は屍に直撃した。
「待たせたな!エヴィ!」
片手に刀を持ちながら現れたのは神山狼牙だった。
「全く助けるのが遅いぞ」
エヴィはそう言って狼牙を見た。
「悪いな、ゆたかを探すのと真城を探すのに手間取った」
狼牙はそう言って片手に影竜を持ちながらゴルドゼルトを睨んだ。
★ 狼牙視点
俺は影竜を片手にゆっくりと歩き出した。
「殲滅しろ」
ゴルドゼルトは片手を前に突き出して言った。
俺は影竜で屍の群を駆除を始めた。
「月花・銀狼!」
影竜に集めた力を解放して屍の群を全て浄化した俺は影竜と異次元ポケットから光竜を取り出した。
「さて、残るは・・・・お前だけだなゴルドゼルト!」
俺は両手の刀を持ちながら言った。
「神山狼牙・・・・削除する」
ゴルドゼルトは片手に巨大な鎌を持ちながら俺に攻撃を仕掛けた。
ガキィン!
俺は影竜で攻撃を防いだ。
「お前の罪は許されない!」
俺は持っている武器を全て体に融合した。
全ての武器は俺の中に入り俺の力になった。
「さぁ、始めるか!」
俺は足に力を溜めて地面を蹴り一瞬でゴルドゼルトの間合いに入った。
「迅雷!」
俺は拳でゴルドゼルトのボディを連続で打ち込んだ。
「決めるぜ!破滅の拳!」
俺は前に拳を突き出した。
その瞬間ゴルドゼルトの体は黒い炎に包み込まれた。
俺はそのままもう片手から銀色の雷をゴルドゼルトに向けて放った。
バチバチッ
雷はゴルドゼルトのボディを貫いた。
「終わりだ!」
そう言って俺は片腕から大剣を生やした。
大剣をゴルドゼルトの心臓に突き刺した。
そこから金色の球体が出現した。
「何だ?これ?」
俺はそう言って球体に近づいた。
球体は光を放ち空の彼方へ消えた。
俺は歩き出そうとした。
その時!
ダァァン!
後ろから何かが俺の体を貫いた。
体から赤い液体がポタポタと雫が落ちていた。
「狼牙くん!」
ゆたかは俺に近づいた。
「ゆた・・・・か・・・」
俺は体から魔力が流れていた。
★ゆたか視点
私は狼牙くんの傷を塞いでいたけど狼牙くんの体からは大量の血が流れていた。
そして狼牙くんは薄れ行く意識の中私の頭を掴んで唇にキスをした。
「悪いな、俺はまたお前の前から消えちまうがお前はお前の道を生きるんだぞ」
そう言って狼牙の体は光の玉になって消滅した。
「うあぁぁぁぁぁぁん!!」
私の鳴き声は空まで響渡り私は涙を流していた。
希望の光が消えた時私は再び闇と絶望を見た。
★?
俺は目を覚まして辺りを見た。
「また、変な夢か」
そう言って俺は片手を見て立ち上がった。
俺はカーテンの外を見た。
外は桜の花が降り注いでいた。
「あの夢の少女何か不思議な感じがしたな」
そう言って俺は学ランに着替えていた。
「古狼!早く降りて来なさい!学校に遅刻するわよ!」
下から俺の母親が俺を呼んだ。
「わかってるよ!」
そう言って俺は片手にカバンを持って走り出した。
ドタドタ!
俺は騒がしく階段を降りてた。
「兄さんおはよう」
俺に挨拶をしたのは妹の神山水葉だった。
「おはよ」
俺はそう言ってキッチンでパンを食わえて走り出した。
ーー東城高校ーー
俺は自分の通う高校に到着してゆっくりと歩き出した。
「あっ!神山くんおはよ」
俺の背中を叩いたのは同級生の島並という女子だった。
「よう、朝から元気だね~」
俺は片手にカバンを持ちながらそう言った。
ーー1年6組ーー
俺は外の景色をじっと見ていた。
「おい、聞いたかよ!」
一人の男子生徒が教室に入って来るなり俺の隣の席で男子達と話をしていた。
「何かあったのか?」
俺はそう男子生徒に聞いた。
「古狼か、実はよ昨日入学式だったのは覚えてるよな?」
男子は当たり前の事を言って来た。
「ああ、それがどうかしたのか?」
俺はそう言って男子に聞いた。
「今日転校生が来るみたいだぜ!」
男子生徒はそう言って片手にスマホから1枚の画像を近くの男子達に見せた。
「名前は能美ゆたか。身長148㎝。スリーサイズは不明で前に居た学校も不明だ」
そう男子生徒は画像を俺に見せながら名前と言ってはいけない事を言った。
「それよりそろそろホームルームが始まるから座ってろ!」
そう言って俺は片手に読みかけの推理マンガを読んでいた。
ーーホームルームーー
「よーしお前等席に着け!」
担任の先公がそう俺達に言った。
「新しくこのクラスの仲間になる転校生を紹介する!入れ!」
そう言って入って来たのは黒い少し長めの髪に小さな体の女子生徒だった。
「彼女の名は能美ゆたか、イギリスから留学してきたんだ」
そう先公は説明していた。
俺はふと能美さんの姿を見て何かが引っ掛かっていた。
「能美の席は神山の隣だ」
そう先公は俺を指差した。
「よろしくな、能美さん」
俺はそう能美さんに言った。
「私に話しかけないで」
そう言って能美さんは外をじっと見ていた。
ーー昼休みーー
俺は弁当を片手に持ちながら中庭に向かっていた。
「あれ?能美さん」
俺は能美さんに近づいた。
「何か用・・・・?」
能美さんはそう言って俺を睨んだ。
「いや、一緒に飯食わない?」
俺は能美さんにそう笑顔で聞いた。
「悪いけど貴方と食べる気はないわ」
能美さんはそう言って歩き出した。
★ゆたか視点
私は片手を強く握り古狼くんの顔を見て思い出していた。
姿は狼牙くんなのに中身は狼牙くんじゃなかった。
私は涙を流しながらそう言った。
ーー夜の校舎ーー
私はスターウルフバレットを両手に持ちながら校舎の中を歩いていた。
かつて狼牙くんがアンデットモンスターを一人で戦っていた事を思い出していた。
★ 狼牙視点
俺は忘れ物を取りに学校まで歩いていた。
ーー東城高校ーー
俺はゆっくり歩きながら教室に到着してノートを片手に帰宅しようとした。
ダァン!
何か銃声の音が校舎の廊下から響いた。
俺は少しわくわくしながら歩き出した。
ーー東校舎の2階ーー
「何だ?」
俺は東校舎の2階に到着すると金髪の水色の瞳の能美さんが銃を両手に持ちながら巨大なトカゲの様な怪物を撃ち抜いていた。
「これで終りね」
そう言って能美さんはトカゲの頭を銃で貫いた。
「!!!!!後ろだ!」
俺はそう大声で能美さんに言った。
「!」
190㎝ぐらいのディノニクスに良く似た怪物が能美さんの腕を噛み付いた。
ガブゥ!
生々しい音が校舎に響渡り俺は走り出した。
ディノニクスの頭を拳で殴りディノニクスの噛み付きが外れた瞬間俺は能美さんの持っていた銃を掴みディノニクスの頭を吹き飛ばした。
「能美さん!能美さん!」
俺は能美さんの体を揺すった。
ケガをしているか見たがケガはなく服も破れていなかった。
「何?」
そう能美さんは俺を見て睨んだ。
「あれ?ディノニクスに噛まれたのに何でケガをしてないんだ?」
俺はそう能美さんにキズがないのにすごく不思議だと言いたそうな顔で聞いた。
「あなたが知ることではないわ」
能美さんはそう言って歩き出しその背中はまるで何か儚げで寂しそうだった。
始まり
次からは神山古狼の物語です!
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