第51話 魔法侍VS暴走の拳
神山狼牙の速さがマッハを越える!
狼牙は片手に蒼龍を持ちながら体を鍛えていた。
ゆたかの分まで戦って勝たなければいけないと。
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ゆたかは夢を見ていた。
暗い闇の中一人の青年が片手に剣を持ちながら人々を殺している姿だった。
その力にゆたかは少し奮えていた。
「俺は戦う!それが俺の魔法使いとしての役目だ!」
そう言って青年は走り出して敵を倒していた。
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狼牙は片手に雨桜を片手に持ちながら神速を越える特訓をしていた。
両手両足に500㎏錘を装備していた。
狼牙は最大速度で剣技の練習をしていた。
今まで誰かを守るために狼牙は力を極限に高めるために狼牙は雨桜に力を込めた。
重い鎖に繋がれた狼牙は慣れない動きをしながら五時間訓練をしていた。
「ふぅ」
狼牙は錘を外して少しジャンプして走り出した。
その速度は誰にも捕らえられない程の速さだった。
狼牙は自分の更なる力に驚いていた。
「神速を越える速さ」
そう言って狼牙はゆたかのジャスティスバレットを片手に持ちながら歩き出した。
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自分の部屋に封印したアンデットモンスターのカードと剣聖結晶を両手に持ちながら戦いの準備をしていた。
「必ず勝つ」
そう言って狼牙は眠りに入った。
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狼牙はリングに立ち片手に雨桜を片手に持ちながらガーディアンブレスレットと剣聖結晶を腕に装備した。
「ええ、今から最後の魔法侍神山狼牙VS燃え上がる破壊の拳を持つ男ソウルの戦いを始めます!」
そう実況アナウンサーは言った。
ソウルは初めから本気の姿で現れた。
「それでは最後の試合を始めます!バトル!スタート!」
そう言った瞬間狼牙は両足に魔力を注ぎ込んで走り出した。
そして神速を越える速さでソウルに近づいた。
そして雨桜で攻撃を仕掛けた。
その剣技にソウルは攻撃を防ごうとしたがスピードに追い付けなかった。
「バーニングスネーク!!」
狼牙はジャンプして真上から蛇の形をした炎をソウルに放った。
ソウルは片手に力を入れてバーニングスネークを打ち消した。
「ワイルドブロー!!」
狼牙は両手にメタル系の魔法を注ぎ込んでソウルのボディに重いコークスクリューブローを撃ち込んだ。
「がはっ!」
それを喰らったソウルは少しふらついた。
そして狼牙は異次元ポケットからジャスティスバレットとアブソリュートランチャーを取り出した。
そして二つの武器を融合して両肩にビーム砲を装備した。
「ウオオオオ!!」
ソウルは体から熱気を出しながら狼牙に近づいた。
狼牙は速さを利用して最大魔法を発動した。
狼牙はソウルに向かって走り出した。
その瞬間ソウルは狼牙にパンチを撃ち込もうとした。
狼牙はそれを避けてソウルの腹部に連続でパンチを撃ち込んだ。
「流星紅蓮覇王!」
連続でパンチを打ち続けてそのあと体を左に回転してソウルを真上に向かって蹴り上げた。
そして狼牙は両肩のビーム砲をソウルに向けた。
そして片手を前に出して力を入れた。
その瞬間時間が止まった。
「ASV-アタックストライクブレイク-!」
そう狼牙は連射しながら言った。
「終わりだ」
そう言った瞬間弾丸は全てソウルの体に直撃した。
そして狼牙は武装を解除して二つの武器を異次元ポケットに戻した。
「まだだ!俺はまだ負けていない!」
ソウルは体から熱気を放ちながら体を黒く光らせた。
その姿はまるで魔人の姿をしていた。
「神山狼牙!貴様は俺を本気の姿にしてしまったな!」
そう言ってソウルは狼牙に攻撃を仕掛けた。
狼牙は雨桜を片手に攻撃を防いだ。
「俺は絶対に勝ってみせる!」
そう言って狼牙はガーディアンブレスレットを発動した。
[ウロボロス!フェンリル!ウエポンオブティラノ!ドゥーレン!]
四体の守護獣が狼牙と一つになった。
更に狼牙は剣聖結晶を発動した。
その光輝く鎧は神山狼牙の最強の姿へと変えた。
「終わりにしようぜ!」
そう言って狼牙は走り出した。
誰にも見えない速度で。
ソウルは拳で攻撃を仕掛けた。
狼牙の最強の姿エンペラーゴッドを見て観客席の連中はかなりビビっていた。
狼牙の強さがまさかソウルを上回った事に。
「いくぜ!」
そう言って狼牙は剣聖結晶に触れた。
その瞬間黒い剣が出現した。
「ブラックタイラント!!」
そう狼牙は言った瞬間黒いエネルギー波がソウルに直撃した。
「こんな技があったとはな」
そうソウルは少し笑いながら言った。
狼牙はまた剣聖結晶に触れた。
その瞬間白銀の扇子が出現した。
「白雪旋風!」
体を横に回転して扇子で扇いだ瞬間強力な冷気の風がソウルに直撃した。
ソウルは体が完全に凍り付いた。
しかしソウルの体の熱は狼牙の魔法を簡単に溶かした。
「とどめはこいつだ!」
そう言って狼牙は黒と蒼の大剣を作り出した。
「絶対王者の剣名は無いが今ならわかる!この剣の名は混沌の剣だ!」
そう言って狼牙は片手に混沌の剣を片手に持ちながら体に力を溜めた。
それは敗北した仲間と敵達の想いに答える技だった。
「雷鳴の閃光!」
体からバチバチと電撃を放ちながら狼牙は走り出した。
その速さは神速を越える速さだった。
狼牙はソウルの懐に入り強力な電撃でソウルの腹部に打撃を五発打ち込んだ。
「黒炎一撃!」
混沌の剣を片手にソウルの脇腹に強力な一太刀を入れた。
「っぐ!」
ソウルはそれを喰らいながらも狼牙に反撃した。
狼牙は両足に力を込めてソウルに攻撃を繰り出した。
「鉄粋拳・奥義・双転陣!」
そう狼牙は鉄粋の技を繰り出した。
「何!?」
そしてソウルはふらつきながら狼牙に攻撃を仕掛けた。
しかし狼牙は速度を更に上げた。
「喰らいやがれ!これが俺とゆたかの絆の必殺魔法!スターバーストブレイザー!!」
狼牙は片手を前に出してゆたかが作り出した強力魔力砲を放った。
ソウルはそれを防ごうとしたが狼牙のパワーがゆたかのなん十倍の力を持っていた為ソウルはそれに負けて場外に飛ばされた。
狼牙は体の鎧を解除して地面に膝を着いた。
「勝った、勝ったんだ!よっしゃあー‼」
そう狼牙は片手に蒼竜を持ちながら言った。
「今年の優勝者は神山狼牙選手です!」
そうアナウンサーはそう言った。
狼牙はソウルが運ばれるのを見ていた。
ソウルは狼牙を振り向いて片手を前に出した。
狼牙はそれに答えるように拳を突き出した。
そして狼牙は蒼竜を鞘に戻して走り出した。
ーーーーーーー
医務室に到着して狼牙はゆたかの眠るベットを見た。
ゆたかはまだ眠っていた。
狼牙はゆたかの手を優しく握りって目が覚めるのを待っていた。
「神山狼牙」
後ろを振り向くとハウザーとライグとソウルが立っていた。
「よう」
そう狼牙は少し元気がないような声で三人に挨拶した。
「貴方が勝ったのに何で嬉しくないんですか?」
そうライグは狼牙に聞いた。
「いや、側で笑ってくれる人が居ないとこんなに悲しいんだなと思ってな」
そう言って狼牙はゆたかの手を握り続けた。
「神山狼牙、貴様は俺に勝った!だがその女はお前が悲しそうな顔をしている方が辛いんじゃないか?」
そう言ってソウルは外に出た。
「ありがとうよ、ソウル」
そう言って狼牙はゆたかが目覚めるのを待っていた。
ーーーーーーー
「ん?」
ゆたかは目が覚めて狼牙を見た。
狼牙は眠りに入っていた。
「起きて」
そうゆたかは狼牙の体を揺すった。
「ん?あっ!」
狼牙はゆたかが目を覚ましたのを見て涙を流していた。
「目が覚めたのか?」
そう狼牙はゆたかに近づいて聞いた。
「うん」
そうゆたかは頷いた。
「よかった」
そう狼牙は片手に蒼竜を持ちながら言った。
「あの、」
ゆたかは狼牙に何か言おうとした。
「飲み物が欲しいのか?待ってろ今買ってくる!」
そう言って狼牙は走り出した。
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狼牙はカフェオレをゆたかに渡した。
「ありがとう」
そうゆたかは狼牙に言った。
「ああ」
そう言って狼牙はコーラを飲んでいた。
「あの、貴方は誰ですか?」
そうゆたかは狼牙に聞いた。
狼牙はその言葉に気づいた。
能美ゆたかの記憶から神山狼牙の存在が消えた事に。
「ひょっとして狼牙って名前じゃない?」
そうゆたかは狼牙に聞いた。
「いや、俺の名は神山松丸だ」
そう狼牙は自分の名前を先祖の名前で言った。
「神山松丸、いい名前だね」
そうゆたかは狼牙に言った。
「ああ」
狼牙は何も言わずにゆたかの顔を見て外に出た。
「どうしてだろ、心がすごく暖かったな」
そうゆたかは狼牙が握ってくれた手を優しく握っていた。
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狼牙は雨を浴びながら空を見ていた。
黒い雲と白く輝く雷を見て狼牙はただ悲しくなりながら空を見ていた。
「何やってんだ?」
そう鉄粋は傘を狼牙に差し出して聞いた。
「いや、何でもない」
そう言って狼牙は歩き出した。
自分の弱さのせいでゆたかの記憶から神山狼牙の存在が消えた事を。
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狼牙は寮長に頼み部屋を一人部屋に変えてもらった。
そして荷物を片付けて部屋で本を読んでいた。
普段はゆたかと話をしたりしているがそれをすることすら無くなりただ本を読む日々に変わった。
「守りたいから戦ってきたが俺はもう戦う理由が無くなったな」
そう言って狼牙は自分とゆたかが写っている写真を机の本の下にした。
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狼牙は食堂で飯を食べていた。
「いただきます」
そう言って狼牙はカツ丼を食べながら思い出していた。
ゆたかとの出会いや一緒に屋上で食べたあの時のパンの味や初めてデートした時の事など。
お互いに出会えてよかったと思っていたが狼牙の大事にしてきた人はいつかは消えてしまうんだと狼牙は気づいた。
「もう会えなくなるのは解ってたのにな」
そう言って狼牙はカツ丼を食べ終えて部屋に戻ろうとした。
「狼牙!」
いきなり鉄粋が狼牙を呼び止めた。
「何だ?」
狼牙は鉄粋を見た。
「お前、何があったんだ?」
そう鉄粋は狼牙に聞いた。
「何にもねぇよ」
そう言って狼牙は歩き始めた。
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狼牙は片手にジュースを飲みながら考えていた。
「あれ?」
聞き覚えのある声に狼牙は振り向いた。
そこにはゆたかが立っていた。
「どうしたんだ?」
そう狼牙はゆたかに聞いた。
「あの、確か神山松丸さんだよね?」
そうゆたかは狼牙に聞いた。
「ああ、そうだが」
そう狼牙は缶ジュースを片手に持ちながら言った。
「あの、変な事を聞くけど本当は狼牙って名前が本当じゃないのかな?」
そうゆたかは狼牙に聞いた。
「だったら?」
そう狼牙はゆたかに聞いた。
「狼牙さんってどんな人か教えてほしいんです!」
そうゆたかは狼牙に言った。
「悪いな!俺は狼牙って奴は知らないし!知りたいなら俺を倒してみるんだな」
そう言って狼牙はジャスティスバレットをゆたかに渡した。
「えっ?」
ゆたかはジャスティスバレットを受け取った。
「俺に勝てたらな」
そう言って狼牙は歩き出した。
続く
神山狼牙の涙!
能美ゆたかの決意!
どちらが強いかいざ勝負!!
ポイントとコメントよろしくお願いいたします!