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魔法使いと優しい少女  作者: 友情ピエール
第1章 アンデットモンスター
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第1話 始まる二人

霧雨市。

この街は人口1600万人が住む都市である。

「やれやれ、眠気が覚めないな」

彼の名は神山狼牙。

光咲高校に通う高校1年である。



ーーー光咲高校ーーー



狼牙は自分のクラスに入りイスに座り外をじっと見ていた。

「おい、神山」

狼牙に男子生徒が話し掛けてきた。

「何だ?」

狼牙は男子生徒を見た。

「何か転校生が来るみたいだぞ。」

そう男子生徒は笑いながら狼牙に言った。

「ふーん。興味ない」

狼牙はうつ伏せになり眠った。



ーーー8時50分ーーー



教師が入る気配を感じた狼牙は体を起こして黒板を見た。

そこには淡いピンク色の髪に緑色の瞳に小さな体の少女が立っていた。

「それじゃあ、自己紹介しようか。」

そう教師は女子生徒に言った。

「あっ、はい!能美ゆたかです。よろしくお願いいします!」

ゆたかと呼ばれる女子生徒は頭を下げた。

「それじゃあ、席だが・・・・神山の隣が空いてるな」

そう言って教師は狼牙を指差した。

「あっ、はい!」

ゆたかはそう返事して狼牙の隣の席に向かった。



ーーー二時限目ーーー



狼牙は外をじっと見ながら早く授業が終わるのを待っていた。

「ねぇ、神山くん」

ゆたかは狼牙に話し掛けた。

「ん?何だ?」

狼牙はゆたかを見た。

「あの、これ何て解けばいいの?」

ゆたかはそう狼牙に聞いた。

「教師の話がわからないのか?」

狼牙は溜め息をしながらゆたかに説明した。

「そうなんだ!ありがとう」

ゆたかはそう狼牙に頭を下げた。

「気にすんな」

狼牙はそう言って外を見ていた。



ーーー下校時刻ーーー



狼牙は屋上でじっと街を見ていた。

「今夜は新月か・・・・」

狼牙は空を見て片手に布で巻かれた長細い何かを持っていた。

「あと、15分だな」

狼牙はそう言って校舎を散策し始めた。



ーーー二階の東校舎ーーー



狼牙はゆっくりと歩きながら目を閉じていた。

「近いな」

何か気配を感じた狼牙は走り出した。

曲がり角を曲がった狼牙は長細い何かの布を解いた。

そこから出てきたのは藍色の日本刀だった。

「1体?いや2体か?」

狼牙はそう言って走り出し2体の何かを切り捨てた。

それはトンボの形だが体は2mを越える大きい黒い怪物だった。

「ブラックドラゴンフライか?」

そう言って狼牙は刀を鞘に戻し辺りを見た。

すると何かが曲がり角で光ったのを見た。

狼牙はまた怪物だと思い走り出した。



ーーー曲がり角ーーー



狼牙は刀を片手に持ち怪物の喉元をもう片手で掴み斬りかかった。

「やめて!」

聞き覚えのある声を聞いて狼牙は獲物をギリギリで止めた。

「お前!まさか能美か?」

狼牙はそう刀を片手に持ちながら言った。

「神山くん。今の何?」

ゆたかはそう狼牙に聞いた。

「何の話だ?」

狼牙はゆたかにそう目を剃らしながら言った。

「さっきの怪物や神山くんが持ってる刀とか!」

ゆたかはそう狼牙に近づきながら聞いた。

「仕方ない。全部話そうか」

狼牙は仕方なく全てを話す事にした。




ーーー1年C組ーーー



狼牙は片手にチョークを持ち話始めた。

「まず、さっき出てきた怪物は禍異物アンデットモンスター、今から七万年前に生きていたと呼ばれる生物だ。あまりに狂暴で人々の邪念や邪な心が奴等を強くするんだ。他にも月の満ち欠けで強さと能力が変わるんだ。」

狼牙はそうゆたかに話した怪物の名前と能力の説明をした。

「あの、狼牙くんが持ってる刀は何?」

ゆたかはそう狼牙の片手の武器を見て聞いた。

「これは壬みずのえと言って知り合いの刀鍛冶に打ってもらったんだ」

狼牙はそう壬を片手に持ちながら話した。

「あの、神山くん!」

ゆたかは狼牙に声を掛けた。

「何だ?」

狼牙はゆたかをじっと見た。

「私も・・・神山くんと一緒に戦えないかな?」

ゆたかはそう狼牙に聞いた。

「辞めとけ!お前は戦う意味をわかってるのか?」

狼牙はそうゆたかに聞いた。

「わからないけど、でも神山くんとならできる気がするんだ!」

ゆたかはそう狼牙に笑顔で言った。

「後悔しても知らないぞ!」

狼牙はそう言って壬を片手に持ちながら歩き始めた。




ーーー次の日ーーー



学校が休みの日。

狼牙は普通の服を着て誰かを待っていた。

「神山くん!お待たせ!」

ゆたかは走ってそう言った。

「遅かったな」

狼牙はそう言って空を見ながらゆたかの隣に立ち歩き始めた。



ーーー鍛冶屋・黒鉄ーーー



狼牙は鍛冶屋に入ると大柄の男性がハンマーを片手に持ちながら鉄を打っていた。

「あの、神山くんあの人は?」

ゆたかは狼牙の後ろに隠れながら聞いた。

「ああ、あいつは黒鉄・ギーロスト。この店の店主で最強の刀鍛冶だ」

狼牙はそうギーロストを見て言った。

「おう、狼牙か?」

そうギーロストはタオルで汗を拭きながら狼牙に近づいた。

「それで今日は何のようだ?」

ギーロストはそう狼牙に聞いた。

「ああ。こいつに武器を作ってやってくれ」

狼牙はそうギーロストに言った。

「お嬢ちゃんに武器をかい?」

ギーロストはそうゆたかを見た。

「あの、刀以外も作れるんですか?」

そうゆたかはギーロストに聞いた。

「ああ、だが武器には相性があるからな。お前さんの中の何かを見せてもらうぞ」

ギーロストはそう言ってゆたかの左手を掴み目を閉じてゆたかの中の武器の形をイメージした。

その形は敵を必ず撃ち抜き守るべき者の背中を守るための武器だった。

「見えた!」

ギーロストはそう言って片手にクリスタルを片手に持ちそれを打ち始めた。

ギーロストはそのクリスタルを十数回叩きクリスタルの形は銃と剣の融合した武器だった。

「これは?」

ゆたかはギーロストに武器のことを聞いた。

「それはホープツイン。大切な誰かを守るためのお前さんの武器だ」

そうギーロストはゆたかに言った。



ーーーその日の夜ーーー



狼牙は片手に壬を持ちながら気配を探っていた。

「ヤバイな」

狼牙はそう言って走り出した。



ーーー西階段ーーー



ゆたかはホープツインを持ちながら辺りを警戒しながら歩いていた。

「怖い!」

ゆたかはそう言ってびくびくしながら歩いていた。

「おい!能美!」

後ろから狼牙が走って来た。

「神山くん」

ゆたかは奮えながら狼牙の後ろに隠れた。

「とりあえず、ヤバイのが来るぞ!」

狼牙はそう言って壬を片手に持ちながら辺りを見た。

すると何もない空間がヒビが入りそこから紫色のムカデが出現した。

「デスドーザーか!」

狼牙は壬を鞘から抜き自分の中の何かに呼び掛けた。

「暴れるか!」

狼牙の体から銀色の雷と水色の炎が出ていた。

「神山くん?」

ゆたかは狼牙の普通ではない何かを見て驚いていた。

「斬り砕けシルバーサンダー!燃やし尽くせ!精霊の炎!デュアルブレイザー!」

2つの魔力波はデスドーザーの体を貫き跡形もなく燃やし尽くした。

狼牙は壬を鞘に戻して辺りの気配を探った。

「何もないみたいだな」

狼牙はそう言ってゆたかを見た。

ゆたかは狼牙を見ないで下を見た。

「怖いか?」

狼牙はそうゆたかに聞いた。

「・・・・」

ゆたかは何も言わなかった。

「す!」

ゆたかは何か言おうとした。

「すごく綺麗だった!」

ゆたかはそう言って狼牙の左手を優しく触れた。

「はっ?」

狼牙は少し呆れていた。

「ねぇ。神山くんのこと狼牙くんて呼んでいい?」

ゆたかはそう狼牙に笑顔で聞いた。

「勝手にしやがれ」

狼牙はそう言って壬を片手に持ちながら歩き始めた。




ーーー月曜日ーーー



狼牙はクラスで外をじっと見ながら時間が流れるのを待っていた。

「狼牙くんおはよう!」

ゆたかはそう狼牙に笑顔で言った。

「ああ、おはよう」

狼牙は眠そうに机にうつ伏せになりながら言った。

ちなみに狼牙はクラスの全員にゆたかと付き合ってるのかと聞かれてぶちギレていた。


続く



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