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目覚めの精霊
「……封印が解かれたか」
「だれだ」
見ると不気味なローブをかぶってるの男が、悠と少年をじっと見下ろしている。
「なるほど、水の精霊が封印されていたとはな……」
「水の精霊……?」
悠は思わず少年を見る。
「そうだった、ボクは水の精霊なんだった!」
アカレは、にこっと笑って胸を張った。
その瞬間、ローブの男が手をかざし、黒い霧が伸びる。
「っ……危ない!」
悠が身を引こうとした、その時——
「わっ!? ボクの出番だね!」
アカレが軽く手を振ると、周囲の水が勢いよく飛び出し、黒い霧を弾き飛ばした。
「なっ……!?」
悠は驚いた。
アカレが放ったのは、間違いなく水の魔法だ。だが、それはただの水流ではなく、どこか神秘的な輝きを帯びていた。
しかし、悠はその違和感に気づくことなく、ただ安堵する。
「す、すげえ……!」
「えへへ、ボク、水の精霊だからね!」
誇らしげな水の精霊の姿に、悠は疑うことなく頷いた
これ長続きするかな(―''"―;)