【エックスカリバーナ】
ハンターの家で、クロイド・二ローを倒せるナイフを発見。
正確には「倒せるかもしれない可能性をはらんだナイフ」だ。
それはガラスケースに入っていて、暗証番号を打たなければならない。
ためしに「2.3,5」とキーボードで打ってみたが違うらしい。
なぜか黒い画面に電子文字で「惜しい」と表示される。
これじゃあまるでゲームの世界じゃないか。
なんだか苛々するな。
目が覚めて顔をあらって、ジェシカと共に図書館に行こうとした。
なのにジェシカはまだ酒が残っていて、ふらふらしている。
なのでハンターの家を更に調べに来ている。
そこにあったのが、エックスカリバーナと言うサバイバルに使うものに似ているナイフ。
「そうだ!3,2,5!」
開かない・・・
235、253、325,352,523,532・・・
「5、3・・・」
「誰だっ!?」
ビックリ仰天して後ろに勢いよく振り向くと、そこにはライフルを持った男。
「・・・えっ?」
よくよく見てみると、両足が透けている。
「お、オバケ!?」
「敵なら殺すっ」
ライフルを構えられて思わず側においてあった「清めの塩」とかかれたものの袋を開けて、相手に向かって「妹を助けたいんだ」と叫びながら投げた。
すると「清めの塩」が効かないのかライフルをかまえるのを止めて男が言った。
「俺はハンター」
「こ、この家の持ち主さん!?勝手にごめんなさいっ」
「うん。ここにあるもの使っていい」
「あ、ありがとう」
すぅっと姿を消していくハンターが言った。
「そう言えばあんたが投げたそれ、指についてるのを舐めてみろよ」
恐る恐る舐めてみる。
「甘い・・・?」
ハンターは笑った。
「そいつぁ、気まぐれで作った砂糖なんでぃ」
「なんでそんな気まぐれ起きたんだろう?」
答えはなく、部屋には私がのこされて気配は消え去った。
「そう言えば・・・」
そうぼやいて、エックスカリバーナの暗証番号を予測する。
「5,3・・・弐文字クリアってことか・・・じゃあ次の番号は・・・2!」
パシューと音がして黒い画面に「コンプリート」と出た。
「おお、来てたか」
そこに居合わせたのは、保安官のジョーと三つ子たち。
「エックスカリバーナ」
ぎょっとした男達が、その立派なナイフを見て言う。
「どんな屈強な男でも扱えないナイフ・・・」
「俺が試してみる!」
「俺も」
「俺もだ」
「じゃあ、ジョーも♪」
男四人が本気の力で触れようとしても、できない。
そして私の番が来た。
「一応、試してみるか?」
「・・・うん」
ナイフを掴むと、その飾りだと思った赤い石が喋った。
「《お前を守護しよう》」
「どんなに屈強な男でも抜けないナイフ・・・」
「それは・・・」
「条件をそろえた、女にしか仕えない魔法のナイフ」
ここで記述しておきたいことがある。
私は男児として育てられた。
文字を書くときには男に間違われる時がある。
妹からは、「お姉ちゃん」と呼ばれている私は、心も体も生粋の女性だ。