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悪戯は、留まる事を知らず。

「瀧宮高校吹奏楽部へようこそ!!!部長の名塩です!今日は見学に来てくれてありがとね!」


「ふわぁぁぁ…」

「ねぇそこの君、見学中?」

「…あ、はい。どちら様で…?」

「あ、私部長の名塩って言うんだ!って、さっき全体挨拶の時に言ったじゃん〜…もしや聞いてなかったのか〜?」

「いやぁ…あはは…」

「まったくぅ…んで?君はどの楽器演奏してみたいとかあるの?」

「いや、特には。」

「やる気ない返事だなぁ…じゃ、私のメイン楽器のホルンやってみよっか!」

「……あ、はい。」


「まず、ホルンっていうのは唇を振動させて音を出す楽器ね?それでここのパーツがレバー。だけど今回はお試しだしなんも押さえずに吹いてみよっか。じゃあベルの中に右手入れてね〜?」

「…あ、これベルスクリュー無いんですね、しかもトリプルホルンだ。結構昔から演奏されてるんですか?」

「……(ぽかーん)」

「あれ、どうしました?」

「…え、えっと…君…経験者なの?」

「え、まぁ…嗜む程度で。」

「なら早く言ってよぉ!説明したの恥ずかしいじゃんかぁ!も〜…」

「いやぁ…すごいウキウキして解説してくれてたんで…遮るのも失礼かなぁと。」

「…変なところ礼儀正しいんだから…さ、なら1曲吹いてみてよ。」

「え、そんな急に言われても」

「さぁ吹いた吹いた!私に恥ずかしい思いさせた罰だよ!!!」

「んな無茶な…はぁ…」

何にすっかなぁ…

(私この曲好き!何て曲なの?)

(う〜ん…でもちょっと怖い題名だよ?)

(教えてってばぁ!泣いたりしないもん!)

(分かったよ…この曲の名前は…)

スタイガー/ヘクサデカスロン

「たった今殺された騎士」


ざわざわ

「ねぇ聞いた?さっき音楽室でめちゃくちゃ上手いホルン奏者が演奏してたんだって!しかも1年生だよ!?」

「は!?1年生でホルンを演奏しこなす…只者じゃないな…」


「…た、嗜む程度って言ってなかった…?」

「え、嗜んでるじゃないですか、程々に。」


「はぁ〜あ、吹けるってわかった瞬間勧誘するんだから、性格悪いなぁあの人たちも。」

「もう、そんな言い方しなくてもいいでしょ?」

「はーいはい、すみませんでしたよ。」

「でもホルン吹けるなんてびっくりしたなぁ…!」

「そこら辺に吹ける人いっぱいいますよ。」

「ううん、私は…」

「夕透君の音が、1番好きだな。」

「…ありがとうございます。」

「じゃ、そろそろ帰る?長い間付き合わせてごめんね?」

「はい、その通りです。じゃ、ここで失礼しますね。」

「…ま、また明日ね!」

「今日金曜ですよ。明日高校開いてませんよ。それじゃ。」


「んもぉぉぉ!!!ムカつくぅぅぅぅ!!!」

「またキレてる。」

1番好きって!1番って言ったのに!!!ありがとうございます…だけ!?

「うぐぅぅぅぅぁぁぁああ…!!!」

「前から思ってたけど誰にキレてんのよそれ。」

「う、うるさいなぁ…!ムカつく人!!!」

「そりゃそうでしょうよ。」

こうなりゃ徹底的に私の事、意識させてやるんだから…!

ホルン実際に吹く機会があったんですけどバチくそに難しかったです。それもそのはず、なんと「世界一難しい楽器」としてギネス世界記録に認定されております…今思えば無謀な挑戦すぎましたね!!!

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